好きな作家さんである、可南さんとか、かわいさんの新作に魅かれて雑誌購入に
普段親書でたっぷりtpした充実感を楽しんでいるリンクスなんですが
雑誌掲載時はそのボリュームが少ないという感じです。
お話自体はしっかりとした構成と人間の表現がすごくいいのでそこが残念かなという感じです。
「逢い引きの夜」かわい有美子×金ひかる
無垢な黒木には庇護欲と愛おしみ。そして、懐深く穏やかな花房にはせつない恋慕と情欲──
ふたりの友人に異なる愛情を抱く仁科は、ひそやかに花房と逢瀬を重ねていたが…。
「真音」ACT.5 谷崎泉×麻生海
過去の事件によって、富樫との関係にみぞができてしまった進藤は、槙原から富樫の衝撃的な過去を知り──!?
「夜が明けるまで」前編 可南さらさ×佐々木久美子
完璧主義を演じる高校生の怜一は、従兄弟で家具デザイナーの恭介が自分に向ける好意に気付き…。
「意地っ張りのベイカー」椹野道流×黒沢要
下町の小さなコッペパン屋。そこには、とても人見知りな店主・遥がいる。毎晩覗き見る、パンをこねる姿に癒されていた知彦だったが…。
金さんの挿絵に魅かれて、一番先に読んだのは
かわい有美子さんの「逢引の夜」です。
高校時代に培われた友情と恋情の複雑に絡んだお話なのかなと想像しながら読んだのですが、
ちょっと肩透かしとというか
3人の男の子たちの恋とか、愛とか、友情の複雑に絡んだお話にするには
ページ数が足りないという感じを受けました。
「三国志」時代の呉国の美人姉妹になぞられるくらい美貌をたたえられていた主人公の仁科と黒木でしたが
自分の美しさゆえに近寄ってくる不埒なやからがおおく
それゆえに父親にうとまれた仁科
対照的に金銭的にも家庭的にも恵まれた黒木はゆがむことなくまっすぐに生きている
そのまっすぐさゆえに仁科は黒木との友情を大切にしていたのだが
黒木がほのかない花房という同級生に恋慕の情を抱いているということに気がついていたが
自分も花房に愛情をもっていたの
花房と戯れていたところを黒木に見られ、永遠に決別するという言葉を受ける。
黒木に拒絶され苦しい思いは続くのだけど、花房とも別れることはできず
今日も仕事に向かう花房のために朝ごはんを作る・・・
黒木と仁科の友情の培われたエピソードとか、
花房に対して友情と愛情と恋慕の情が何故複雑にからまっていったのとか
花房と恋愛関係に至るシーンとかが必要ではなかったんでしょうか・・
登場人物もそれぞれ魅力的であったし、
三者三様の想いが複雑に絡んでいくところも読み応えがあったので
ページ数が足りなかったというのが本当に残念な感じです。
これは続編を期待か、新書化されるのを待ちたい作品でした。
[0回]
PR