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Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

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君によりにし( 木下けい子)



君によりにし (ミリオンコミックス)
木下 けい子 (著)


(内容)

『最初から、俺は身代わりだったのか?俺は』
父の葬儀の夜、大学生の大和は印象的な男と出逢う。
彼は名乗ることなく、気になる言葉を残していった。
「息子さんですか、よく似てらっしゃいますね」と。
数日後、大和は思いがけず彼と再会を果たすのだが・・・
月明かりの下、ひそやかに恋が始る・・・




このかたの本はまだあまり読んでいないのですが

以前読んだ「好きです係長! 」とはあまりに違うのでなんかびっくりしています

ディアプラスとミリオンというレーベルの違いでしょうか?

大人同士の恋といえば恋なんですが温度差というか表現の仕方があまりにも違いますね。

ディアプラスの方が軽くて楽しい感じでしたが

これは万葉集の歌をもとに作られているせいかしっとりとした大人の情感があふれていると思いました。




父の葬儀の日に大和は

綺麗なそれでいて不思議な感性と言葉をもつ梓と出会った。

父の助手をしていたその人に魅かれ恋に落ちるのですが

その人が愛していたのは・・・・

大和に似た背中と雰囲気と声をもつ父だったのです。

身代わりだったことに気が付き悲しみにやりきれなくなり、梓と別れますが

長い時を経ても忘れることはできなくて・・・・・

やがて運命は再会の時を迎えるのです。


最後の書き下ろしもらぶらぶでよかったです

ちょこっと残念なのは・・・

この設定でいくなら、もうちょいエロが濃くてもよかったと思いました(笑)









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冥愛の鎖 (華藤 えれな)




冥愛の鎖 (SHYノベルズ) (新書)
華藤 えれな (著)
高階 佑 (イラスト)


(内容)

『胸にSPバッジをつけているとき、その命はこの世で最も軽くなる・・・』
警視庁警備局警護課SPの三神文弥は、来日するタハリール共和国大統領の警護にあたることになった。
その打ち合わせの場で、かつて自分を利用し裏切った男・近衛諒一郎と再会し、彼が公安幹部だったことを知る。
公安部と警備部・・・決して相容れることのない存在。
だが、その心の冥く深い闇に触れ、近衛に惹かれていく自分を止めることができなくなり・・・
追う者と追われる者、危険を孕んだ男たちの攻防が始る!!



華藤 えれなさんの作品では「フリージングアイ」とか、「花の檻」のように

日本語の美しさとか、情緒が醸し出されたものしか読んでいなかったので

この作品にはいい意味で裏切られたという感じです。

モロッコで出会った二人がお互いひきつけられ肉体を重ねるのですが

裏切りという結果で終わってしまいます。

そしてまた再会し魅かれあい愛し合い憎しみながら戦いあうというか

男同士の緊迫した愛し方がよかったです。

なんか、ちょっと英田さんの作品を読んでいるような気になったのは

挿絵さんのせいもあると思うのですが、

それくらいスリリングでせつない恋の話でした。

このかたの他の話も読んでみたいと思います。





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恋の記憶 (杉原 理生)



恋の記憶 (SHYノベルズ) (新書)
杉原 理生 (著)
山田 ユギ (イラスト)

(内容)


『淋しいだけじゃ、俺はひとを好きにはならないよ』
姉の結婚式の日、理也は数年ぶりに従兄弟の高成と再会した。
高校にあがるまで、ふたりはとても仲のよい従兄弟同士であり、
理也にとって高成といる空間はひどく居心地のいいものだった。
けれど、ふたりの間にはなにか曖昧なものが忍びこみ、いつしか距離をおくようになっていたのだ・・・
結婚式の夜をきっかけに再び一緒の時間を過ごすようになったふたりだが、
曖昧だったなにかが露になってゆき!?




言葉の一つ一つが丹念に描かれている作家さんなのだといつも思います。

前作の「37℃ 」では

宗教的な禁忌に強く縛られていた自分自身に気がついてはいたけれど

この恋を捨てることができなかった大人の恋でしたが

今回はいとこ同士という禁忌に支配されながら

いつか恋は失うものだという気持ちを持ちながら

望むことをやめれなかった大人の恋でした



男女の間でさえいとこ同士の恋というのは

けっこう厄介なものなんではないかと思います。

幼いころからの想いが優しく包まれているだけでは恋はできても

結婚は周囲の思惑とか人間関係がいろいろ絡んできてしまう。

なおかつ男同士とあればその困難度はいったい・・・・


それでも心から望んでいるのなら陰ながら応援をしていきたいと思わせる

カップルたちのお話でした。

相変わらず杉原さんの書かれる攻めクンは忍耐強いです・・・

恋の関係を望んでいないと思うなら従兄のままでいいとさりげなく離れ

人恋しさにやりきれなさを感じていたらさりげなくそばにいて

怖いと感じられるなら優しさだけで包みこもうとしています。

こういう人は放したらいけませんよと受けクンに説教したいのは

あたしだけw?



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サミア (須和 雪里)



サミア (CITRUS NOVELS) (シトラスノベルズ) (新書)
須和 雪里 (著)
門地 かおり (イラスト)



(内容)

「好きだよ、私の特別な人・・・・・・」
ごく普通の高校生・友則が出会った謎の美形外国人は、なんと宇宙からやってきたエイリアン。しかも、友則に「殺してくれ」と頼んできて・・・・・・。
困惑しつつも彼に “サミア”と名付けて一緒に暮らすうちに、サミアを好きになってしまう友則だが・・・。
『サミア』『いつか地球が海になる日』『ミルク』ほか、書き下ろし『ミルクの後で』を収録。



この本が実際に出版されたときは

ジュネとか耽美の世界から離れていたので(年齢ばればれ・・・)

この本は初めて読んだのですが、ちまたの評判道理本当にいい作品でした。

この本と出会えたことに感謝で。

内容だけではたんなるトンキワもの・・・

いいえ・・内容とか、設定はいまでもとんきわな作品なんですが

一言で凝縮させるなら

孤独としかいいようがありません

過去の罪により「死ねないこと」がきまった宇宙人サミア

彼の思いはただひとつ

自分を殺してくれる人の存在だけ

何年も何百年も何億年もただ一人生きていかなければならない存在の

自分を救ってくれる存在・・・

でも、彼の孤独は死ねないことではなく

殺してくれるというか、

自分を消滅させる存在を愛したときにはじまるんですよね。

愛している・・愛おしい存在

自分より先に死んでしまうことが決まっている運命

できることなら最後までその存在と共にしたいという当たり前のことは

永遠にかなわない夢なんですよね

なぜならその存在が消滅したあとサミアに待っているのは永遠の孤独なんですから・・・・・・




たとえば自分が誰とも語ることなく一日過ごせるかという孤独感を考えたら

サミアのように永遠の孤独をあたしは受け止めることはできない


でも自殺することも許されない罪(死ねないこと)はすごく恐ろしい終身刑だと思います


結局サミアを消滅させることのできる期限のぎりぎりがきた瞬間

友則は琴に爪を当てました・・・

サミアは本当にやっとこれで救われる救われたのですが・・・

残されたものは悲しさとやりきれなさと安堵でした・・・



いい作品でした。





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君の愛は僕の罪 (芹生 はるか)



君の愛は僕の罪 (プラチナ文庫) (文庫)
芹生 はるか (著)

(内容)

ある思いを胸に秘め、桧山崇は、血の繋がらない息子、桂一だけを見つめて暮らしている。幸せな毎日は、突然、桂一から責めるように吐き出された「修一」という名前で崩される。後ろめたさで凍りつく崇を桂一は力でねじ伏せ、怖ろしくて淫蕩な愛撫で嬲っていく。―なぜ?なぜ!?崇は必死に抗うが、忌まわしい過去を引きずる彼の体は愛蜜で滴り、もっと!もっと!!と男の欲望をねだってしまう!怒りと、それを凌駕する熱に燃えた桂一の瞳が見つめるのは…。



えっとぶりの芹生さんではないかと・・・

同人誌ではともかく、商業誌は・・・何年前?という感じです

「スティールマイハート」「メイクラブ」等好きな作家さんです。



今回は年齢的に高めな受け桧山崇があらゆる意味で魔性の男です

息子となった桂一に乱暴されながら初めて性に開花しちゃうのですが

職場の上司に惚れて、その男のために体をはった枕営業しちゃうわ

枕営業させた男も虜にしちゃうは

なおかつ上司の死亡後はその妻を支えるために結婚しちゃうし・・・

まぁ、なんといいましょうか

運命に翻弄されていると見せかけてその実みんなに愛されているという

大変に幸運な方だと思いますね(笑)

義理の息子も父親である崇を子供のころから一途に愛しちゃっているし

崇にふさわしい男になりたいと大学に行きながら企業しちゃって

なおかつ崇の両親ともうまくやっていて

セックスの相性もいいなんて・・・




愛されすぎて不満なの~という

昼のメロドラマが好きなのであたし的には楽しめた一冊でした









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プロフィール

HN:
Lianha
性別:
女性
自己紹介:
「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


好きな作家さん
木原音瀬さん・可南さらささん・水原とほるさん
水壬楓子さん・ふゆの仁子さん・華籐えれなさん
剛しいらさんなどなど・・・

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