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Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

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ブロンズ像の恋人 (剛しいら)

ブロンズ像の恋人 (キャラ文庫) [文庫]
剛しいら (著), 兼守美行 (イラスト)

ブロンズ像の恋人 (キャラ文庫)




(あらすじ)

生身の恋人なんていらない。美しいブロンズ像があればいい――。 彫刻を学び、マネキン製造会社に就職した真砂。荒れ果てた屋敷に一人で暮らし、他人との接触を避けて彫像を作り続ける毎日だ。 けれどある日、理想的な肉体を持つ青年・良平と知り合う。良平をモデルに“完璧な恋人”を作り始める真砂だけど、本物の良平がどんどん近づいてきて…!?


剛さんの作品は幅があるというか波があるといか

玉石混合というか・・・

まあ多作なかたなのでその全てが神がかり的な作品ばかり

というわけにはいかないですよね。

この作品は怨念というか情念の作品でした。


母の情念をかなえるために生まれた自分という存在

美しい洋館で美しい息子を育てるために

一生をかけていた女の情念のために

生まれた存在だということを認識している真砂

美大を出てその作品だけで生きていけないことを知っているので

マネキンを作りながら一人だけの生活を送っている。

その寂しさを寂しいと感じないまま自分の創る作品と

心の声とたまさか訪れる猫とだけ暮らしていたのですが

あるひひとりの青年と出会うことにより一変するのです。


生きて動いているその青年と時を過ごすうちに

良平にも真砂と同じように傷を抱えて生きていることに気がつきます。

それは自分が男しか性欲をもてない愛せない男だと気がつき

周囲にいた相談できると思っていたはずの存在からその性的な嗜好を否定されたこと・・

人間の心の奥に潜むほの暗い欲望を真砂に感じていること・・・


自らの欲望に蓋をして生きてきた良平ですから、

真砂す初めて過ごした夜は初めての経験になります。

若さと本能と情熱で過ごす嵐のような時間、その稚拙ささえ愛おしいと感じる真砂でしたが

徐々に良平の情熱に押されまくります(笑)


ブロンズ像の永遠に変わりのないものというものにも心惹かれますが

やはり生きて動いて思考し時を重ねて行くものに惹かれてしまいます。


コメントレスです♪

あきりんりんさん
>家事のスキルアップに心ひかれました(笑)
もうね、いま流行りの「断舎利」のBLばんとでもいいましょうか・・
貯まっているものをかたずける時は全部放り出して必要なものと不要なものと
選別してそれら全てを収納できるだけのものしかおかないとか
断舎利したつもりのあたしですが、いまだに本が本棚から溢れ出して
床積みになっているあたしにダメ出しがきたようです(笑)

コメントありがとうございました!


拍手[2回]

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ミスター・プレイボーイの受難(鳩村 衣杏)

ミスター・プレイボーイの受難 (二見書房 シャレード文庫) [文庫]
鳩村 衣杏 (著), 深井 結己 (イラスト)

ミスター・プレイボーイの受難 (二見書房 シャレード文庫)




(あらすじ)

あの日のキスのように熱く、強引で、正しい。

イケメンと評判の業平歩は見た目と裏腹な「嫁スキル」の持ち主。
ストーカー女撃退のため、歩はある条件と引き換えにモテの双璧と謳われる大伴由晴のもとに避難したのだが…

不動産関連会社に勤務する業平歩は美貌で名を馳せる有名人。しかも並の女より家事ができる嫁スキルを持ち合わせ、
一方で何をやっても顔がいい奴は、と正しく評価されない不条理。最近に至ってはストーカー被害も深刻化。
そこへ偶然居合わせた本社の幹部候補社員・大伴由晴に助けを求めたことから、避難場所提供と引き換えに、歩は大伴が
出場する「お弁当男子選手権」の指南をすることに。
『趣味は料理、夢はイクメン』のはずの大伴の実態に呆れ果てるものの、まっすぐで熱い人柄に次第に心がざわめき始めて――。
プレイボーイと称されるイケメン二人が見いだしたオトナの関係とは?



モテモテ男子の恋の物語です。

モテる男たちにも悩みはそれぞれあって大変そうです。

大変そうですというのは、

モテたことがないのであくまで想像だけ(笑)

美貌の歩はスーパーウーマンの姉に対するコンプレックスから逆に姉にはできないことを

がんばろうと料理や家事に精出してがんばっておりました。

なんでもできるように努力をしているのですが人から正当な評価はもらえません。

それに加えて最近ではストーカーに悩まされております・・・

ストーカー虐待に知恵と力を貸してくれた男大伴由晴

その彼もイケメンであるし、趣味は料理と広言?しておりましたが

昔包丁で手を怪我した過去のトラウマがあって料理どころか片付けなど家事スキルはまったく

ありません。

イケメンを調教していく過程がなかなか勉強になりました・・・


なんだかこの本って恋の過程より家事のスキルアップのとこばかりが印象に

残るのですが・・・

なぜ(笑)?

答え・・・ダメな主腐だから(笑)

相手に対しても直接に正直に言うだけが能じゃないとか

思いやりと機転が大切みたいなハウツー本を読んでいるう気持ちになりました・・

恋の萌えはすくないけれど

家事のスキルアップと対人関係のスキルアップはできそうな本です(笑)


コメントレスです♪
あきりんりんさん

小冊子の罠にきちんとはまってしまってどうやらまた重複買いしそうです・・・(涙
二冊とももってるんだけどなぁと呟かせてください(笑)
新装版がでることで、昔の手に入りにくい話が読めるのはうれしいのだけど
旧判をもっているひとまで買わそうとする書下ろし付きがにくいです(笑)
>BL読んでると知識増えてる気しませんか?
そうそう、意外な知識もっているから披露しそうになるんだけど
それどこから仕入れたの?と聞かれても答えれないという・・(笑)

コメントありがとうございました!






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「蛇淫の血」「蜘蛛の褥」小冊子を全員サービス!

以前f‐ラピス文庫からでていた「蛇淫の血」が書下ろしも加わって

ガッシュ文庫から新装版ででました。

短い書下ろしならパラパラと立ち読みして買うのをやめようかな~と

思っていたあたしに天罰が(笑)

というのも復刊を記念して「蛇淫の血」「蜘蛛の褥」の両方を買うと

小冊子がつくのです・・・・・

となれば買わなきゃいけないので買いました(涙

挿絵は書下ろしはなく昔のままでした。

昔の絵柄の方がこのお話には雰囲気はあっていたと思うのですが

今の奈良さんならどう書かれるのかちょっと興味があったので

ちょっと残念なような安心したような(笑)




蛇淫の血 (ガッシュ文庫)





「蛇淫の血」「蜘蛛の褥」全員サービスのお知らせ
人気シリーズ2作品の復刊を記念して、書き下ろしSSを収録した小冊子を全員サービス!
応募方法は対象商品のオビで確認してね。

【応募〆切】
2012年1月10日(火)必着

【対象商品】
ガッシュ文庫「蛇淫の血」(発売中)
ガッシュ文庫「蜘蛛の褥」(11月28日発売予定)

※発送は2012年3月からを予定しております。
※発送先は日本国内に限らせていただきます。
※申し込めるのは一通につき一口です。

拍手[2回]

何度でも、恋に堕ちる (吉田 ナツ)

何度でも、恋に堕ちる (二見書房 シャレード文庫) [文庫]
吉田 ナツ (著), みずかねりょう (イラスト)

何度でも、恋に堕ちる (二見書房 シャレード文庫)




(あらすじ)

年下はの男は好みじゃない。

異父兄弟の貴也と大貴。
しかし、幼い頃から貴也を慕ってきた大貴は成長に従い熱っぽい視線を送るように。
貴也はそんな弟を拒むが…

後妻となった母を早くに亡くし、一族の中で肩身の狭い思いをしてきた貴也。異父弟の大貴はそんな貴也を幼い頃から慕ってきていた。
しかし「男を落とすプロ」だった水商売上がりの母の血を継いだと言われる貴也には、いつしか「強い男に押さえつけられたい」という
抑えきれない衝動が。男たちとの情事に耽る貴也。そんな貴也に向けられる大貴の視線には抗いがたい色気が含まれていて――
大貴は、この先きっといい男になる。自分の中の淫蕩な血がざわめくような種類の、いい男になる――。
決して認めてはいけない感情を、大貴を遠ざけることで懸命にねじ伏せようとする貴也だが…


最初から弟という存在に恋をしていたのに

自分が母の連れ子であるということ、

資産家の義父の養子となっているということで

周囲から心無い言葉や視線をぶつけられることで

萎縮しながら生活することが当たり前のようになってしまい

心を偽って生きておりました。

そんななかで唯一の癒しであった存在は小さな弟だったのです。

ゲイであることを認識してきてからずっと大人の男と恋をしてきた

つもりだったのですが

心の奥で思い続けているのは弟の存在だったのです。

そして弟の大貴もまた兄貴也を思い続けておりました。

恋をしてはいけない相手

血のつながりがあって、

資産家の家や事業を継がなければいけない役割をもつ大貴に

この思いを知られてはいけないと思い

思いを知られてしまったあとは深みに嵌ってはいけないと思い

愛されていると実感してからはこの愛を終わらせなければと思う。

ただただ弟のためを思って

恋を否定し続ける貴也の心情が悲しかったです。

でも、結局は自分が惚れただけじゃなくって

弟からも愛されまくっているので

ほだされなきゃいけません(笑)

吉田さんらしいせつない恋の物語に仕上がっていて

秋の夜長に切なさを楽しみたいかたがたにいかがでしょうか?


コメントレスです♪

ゆうみさん
お勧めいただいたおかげで成瀬さんの切なくてかわいい受けこちゃんを
堪能することができました!
ありがとうございます。
>成瀬さんブログで10月いっぱいの期間、冬コミだったか次のイベントで>の商業番外編新刊はどの作品が読みたい?アンケートをとられていて
あ~珊瑚もよかったのですが、前回読んで感想を書きそくった
「鳥籠」もけっこうよかったので、ちょっと悩んでアンケート送ります~
いつも楽しい情報ありがとうございます。

それから「空を抱きしめる」の挿絵買いに同調ありがとうございました(笑)
挿絵だけでなく登場人物もお話もよかったです。
また感想よろしくです~

コメントありがとうございました!


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珊瑚の骨 (成瀬 かの)

珊瑚の骨 (二見書房 シャレード文庫) [文庫]
成瀬 かの (著), 六芦 かえで (イラスト)

珊瑚の骨 (二見書房 シャレード文庫)




(あらすじ)
僕、木津先生が、好きみたいだ……

売れっ子作家の木津に指名され彼が滞在する南の島を訪れた編集者の瑛。
腹違いの兄から性的虐待を受ける瑛は、木津の優しさに心惹かれるが…。

なんでキスしたいなんて思ったんだろう――売れっ子作家の木津大周に執筆依頼をするため、彼のいる南の島を訪れた白倉瑛。
本当は会いたくなかった。瑛はもう何年も腹違いの兄による性的虐待に苦しんでいた。
その傷痕を木津に見られてしまっていたから。しかし、強引に滞在を要求され、木津の甥っ子・優羽と三人の生活が始まる。
穏やかな時間の中、愛情に飢えていた瑛にとって、木津の優しさは初めての感情を湧きおこし……。


珊瑚の骨のかけらのように大切な思い出の大切さを知っている青年の

お話でした。

いつもコメントをくださったり情報を教えていただいている

ゆうみさんからお勧めしてくださった作家さんです。

初読みでしたが読みやすい文章でけなげで切ない受けっ子ちゃんは好きです。

楽しく読ませていただきました。ありがとうございます。


母親違いの兄から虐待を受けて毎日生きている青年編集者の瑛

売れっ子作家の木津大周に一目で恋をしちゃうのですが

自分が兄から性的な虐待を受けているせいか、虐待に心が麻痺しているせいか

惹かれているということに目を塞いで避けようといていたのですが

ある日木津に執筆依頼するために南の島にやってきます。

そこで瑛に体の傷ばかりか心の傷もさらけだせと言い募る木津

反感を感じながらも美しい南の島で心癒され木津に惹かれて行き

心の傷を少しづつ語ることで自ら受けてきた傷が実は虐待であり

非情な暴力であることにやっと気が付くのです。

そしていよいよ兄と対峙する決心をつけるのでした・・・


このお話にでてくるのは心底悪い人はいません。

みな心に傷を抱えて生きております。

傷はあれどもどう生きていくかで心のありようというか

幸福の真価が試されているのだと思いました。

南の島のリゾートとせつない恋と傷を乗り越えて生きていく幸福を知りたい方

いかがでしょうか?


コメントありがとうございました。
mさま
ご多忙であるにもかかわらずあたしにまで気をつかっていただき
ほんとうに申し訳ないという気持ちで一杯です。
いまはなにか変な力に操られていて(アドレナリン効果みたいなものでしょうか・・)
疲れを別のものに変換して頑張られていると思います。
読み捨て上等ですのでいつでもおいでてくださいね。
あたしこそいつも読み捨て&尊敬の目で拝見させてもらってます。
寒くなってきましたので体調にもお気をつけてくださいね。


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プロフィール

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Lianha
性別:
女性
自己紹介:
「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


好きな作家さん
木原音瀬さん・可南さらささん・水原とほるさん
水壬楓子さん・ふゆの仁子さん・華籐えれなさん
剛しいらさんなどなど・・・

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