小説b-Boy (ビーボーイ) 2012年 07月号
小説b-Boy (ビーボーイ) 2012年 07月号 [雑誌]
木原音瀬デビュー15周年特集
特別付録小冊子つき!
御堂なな子/ill:高峰 顕、ライバル×キッチン
いけすかないイケメン同僚の青山と料理教室でバッティングしてしまった悟は!? ライバル同士のリーマンラブ
桂生青依/ill:緒田涼歌、ふたりで愛を描くとき
高校時代、不良と恐れていた同級生の中須賀から告白され逃げてしまった学。10年後、社会人になって偶然再会した二人は――!?
ななおあきら/ill:芥 ミチ、妄想ラビリンス
堅物人間の大学生・周は、毎夜脳内を駆け巡るエロ妄想のせいでアパートを出るはめに。同級生の和成と同居することになったけど、溢れるH妄想は止められるのか!?
比奈咲カオル/ill:小椋ムク、本日も晴天なり──農業男子と将棋男子
大好きな能瀬先生といい雰囲気になった凡。ひたむきすぎる初恋の行方は!? おバカでピュアな凡と変わり者な学者・能瀬のラブストーリー♥
吉田ナツ/ill:陵クミコ、この夏が終わる前に
年上の人に誘われて、初めて男を抱いた夏。成瀬は期間限定の関係にもがきながら、本気で好きになっていく気持ちが止められなくなって…?
鈴木あみ/ill:香林セージ、男の結婚
男カップルだらけのセレブなニュータウン♥
ここで暮らすことになった水季は、恋人・頼人が意外にヤキモチ焼きなことに気付かない…?
南川ぺと、宮本佳野、ウノハナ、他豪華執筆陣!
木原さんの小冊子目当てで購入いたしました!
正直中身で読んだのは吉田さんだけという・・(笑)
雑誌で読むとちょっとボリュームが足りないかなと感じてしまうのですよね。
新書化または文庫化で書下ろし付きに慣れきっているのかもしれませんが・・・
でも、最近雑誌を買うときにためらいが無くなってきたような気がします。
これが出版社の罠かもしれませんね(笑)
木原音瀬デビュー15周年特集 特別付録小冊子
「深呼吸」のふたりのその後です。→「深呼吸」感想はこちら
☆彡
「雪とマフラー」
英国旅行で谷地は秦野と夢のような時間を過ごしていた。
帰国し慣れた生活と家に安堵するものの寂しさを感じている。
お弁当屋でアルバイトを続けていたが、
店長に英語教室で教師が足りないということで話を持ちかけられ
秦野の「谷地さんはとても綺麗な英語を喋られるし、いいんじゃないでしょうか」との
言葉に背中を押され「英会話教師」となることを決める。
そしてとうとう秦野が帰国するのですが
あいにくの天候のために空港に迎えに行くのが遅れてしまうのです。
普段ならば携帯なんぞまるで必要としないのですが
2時間も空港で待つ秦野を思うと心が苦しくなるのです。
一緒に住むこれからの生活
客として過ごすのと住人になるのではまた違うのだけれど
それでもどこか心はうきうきとしてしまう谷地
早く空港に着きたい。
待たせたくないという思いもあるのですけれどなによりも愛する人に会いたいと
ときめく気持ちがすごく素敵でした。
そして同じように空港で待つ秦野も待ち焦がれているのです。
二時間も待たされて、不安で捨てられたんじゃとまで思いつめていたのに
顔を見るだけで満たされるのですよ。
そして谷地の大切な思い出のあるマフラーに包まれて家に帰った二人は・・・
甘い甘いどこまでも甘いお話でした。
「夏の縁側」
一緒に暮らし始めて半年、今はもうひとりで暮らしていた生活が遠い過去となっていて
二人で暮らすという幸福を噛み締める谷地でした。
けれど秦野にとってここは次の住居が決まるまでの仮の宿に過ぎないのではないかと
谷地は密かに危惧している。
はっきりとものをいう性格の秦野
けれどそれだけではなくてどこか不器用で感情の起伏が激しく寂しがりやさんである
それでいて甘え方が上手ではない彼が愛おしいと感じているのです。
浴衣を来た彼がみたいがためにお祭りにいこうと提案する谷地
慣れない下駄を履いておぼつかなく歩く姿すら可愛く思えてくるようです。
歩いているうちに秦野の下駄の鼻緒が切れてしまうのです。
鼻緒を結び直すあいだ秦野の足が疲れるからと
彼の足を屈み込んだ自分の太腿の上におくと、秦野の浴衣の合せから
股の間がみえちゃうのです(笑)
なぜ下着を穿いていないのかと問うこともできず慌てて帰宅する谷地
もうこうなったら恋人の合せをはだけて股間を目で楽しいんで
お口で味合わなきゃいけません(笑)
家に入る間も惜しんで縁側であれやこれやとしちゃうふたりなのでした。
性交の余韻を楽しむかのように谷地の膝の上に居座り楽しむ秦野
じつはちょっと様子がおかしかったのは
昔の男と偶然出会い嫌な過去の話を持ち出されたからのようでした。
じぶんは秦野が過去にどんな恋をしてきたのかは知らない。
けれど谷地は秦野を大事にしたい、好きだよと伝える。
谷地の愛情を分かっていながらもどこか不安だったと訴える秦野
けれど、「君と過ごす日々の全てが愛おしい」
そばに居て欲しい、共に過ごして欲しいと思う谷地
エロいことも楽しいだろうけど、
ちゃんと自分の気持ちを言葉にして形にしなきゃ不安になるのもお互い様ということで
きちんと会話もしてくださいとつぶやきたくなる糖度300%のお話でした(笑)
これだけで雑誌890円の値打ちがあるよと一人堪能しておりました。
が!!
なんと8月14日発売の小説bーboy9月号には
「COLD」シリーズのスペシャルショートが掲載されるようです・・・
今買っておかないと、これが本になるのは・・・という想いが渦巻いております。
なぜかなぜか・・たぶんこれも買うような予感がいたします(笑)
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