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Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

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あでやかな愁情   (崎谷はるひ )

あでやかな愁情 (幻冬舎ルチル文庫) [文庫]
崎谷はるひ (著), 蓮川 愛 (イラスト)

あでやかな愁情 (幻冬舎ルチル文庫)




(内容)

行方不明の母―その情報の断片に触れた小山臣は、以来、幼い頃からの実体験を夜ごと夢に見るように。
過去の悪夢に怯えながら目覚めては傍にある秀島慈英の存在に安堵の息をつく臣は、
母のことに向き合う決意をする。
そんな折、慈英と契約関係にあるエージェント、アインが臣に「慈英をちょうだい」と言い放つ。
驚き、怒りを覚える臣だが…!?




長かったお話もこれで第二部が終わってしまったのですね。

ラストまで読めてよかったという気持ちと

もうちょっと長く楽しみたかった気持ちで揺れております。

読者ってわがままなものですねぇ(笑)


いままでの作品の中ではられていた伏線がほぼ回収されている・・ような気がしますが

鳥頭なので確実ではございません(笑)


臣の過去というか、母親との暮らしが明らかになりましたよね。

過去の作品の中にも端々に出てきておりましたが

小さな子供が不遇な目にあう場面はちょっと、いや大きく悲しいですよね。

母親に愛されていた、

愛していたがゆえに息子を壊してしまうことが怖くて逃げ出してしまった

逃げるしかなかったという愛情が不器用で悲しかったけれど

愛されていたという事実だけでこんななにも過去が懐かしく思えるのですね。

母親がむずかる臣を抱きながら

「あの人の子供だからしょうがない」と何度かつぶやいていたのが印象的でした。

ここらあたりと慈英のアメリカでの生活が次の作品の主流になるのかなと

いう感じでしたね。


そして慈英もまた孤独な・・というか、親兄弟には縁がない人生のようですよね。

あれだけ怪我したり刺されたり、記憶が亡くなっても病院に現れるのは

従兄弟の照英だけというのがなんともはやというか・・・

芸術の神様に愛されたがゆえに他者との関係を築きにくい過去がありましたが

たかだかそれだけであれほど家族から見放されるものなんでしょうか?


いろいろ事件がありましたが、ふたりの関係がまた一歩前進しましたよ。

臣と慈英が戸籍上も家族になり

指輪を交わす決心をいたしました。

アメリカでの生活も始まります。

またいろいろな問題や難問があらわれるでしょうが

今のふたりなら閉じきった世界だけでなく、

ちゃんと開かれていた世界とも関わりをもって協力して暮らしていけるのではと

素直に思える一冊でした。

正直に言うと続きがあって波乱が生じるよりも

このまま終わりでもいいんじゃないかなあと思います。


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「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


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