不埓なインセンティブ (ダリア文庫) [文庫]
崎谷 はるひ (著), タカツキ ノボル (イラスト)
不埓なインセンティブ (ダリア文庫)
(あらすじ)
冴えないゲイの平田は日比谷に同情から一度だけ抱かれたことをずっと忘れられずにいた。あれから四年、馴染みのチャット仲間の中に彼がいると知っていた平田は勇気を出してオフ会に参加する。やはり彼には忘れられていたが、会えただけで満足だった。しかし日比谷に「自分に気があるのか」と聞かれ、彼に好きな人がいると知りながら、身体だけでいいから付き合って欲しいと言ってしまい…。オネエな(!?)イケメン×内気くんの切ない恋の物語。
「不埒なモンタージュ 」←ゲイの性癖に悩んだ高校生の未直の初恋ゲット物語
「
不埒なスペクトル」 ←未直の兄と真幸の出会って緊迫して強姦しちゃうお話
「
不埒なパラダイムシフト 」←未直の兄と真幸の新婚バカップル本
シリーズ四作目は真幸の友達でオネェの日比谷の恋の物語
これ単独で読んでもまったく支障がなしと思います。
不埒シリーズ・・別名受け君大暴走シリーズとでもいいましょうか
今回も健気な受け君が初めての恋に戸惑いながら大爆走してましたね。
性癖ゆえに家族とも深く関わることなく生きてきた青年
会社の倒産という大きな出来事も家族と話し合うこともなくひとり不安と向き合い
二丁目デビューしちゃうんです。
不安でいたたまれなくって二丁目デビュー・・これが大爆走の始りでして
タチの悪いひとたちに絡まれ連れ込まれそうになっているところを日比谷に助けてもらい
初恋のときめきが大爆走してあったばかりの日比谷に抱いて欲しいとお願いしちゃうのです。
世間知らずで内気な青年は幸福な一夜に感謝を感じながらも
日比谷に次の出会いを望んでもらえるほどのものがなかったことに気がつき変わろうと決心するのです。
積極的にバイトしそのバイト先でであった人たちに感化されながら
人生の目標を見つけていき、生き生きと生活できるようになっていく平田
時々二丁目で日比谷と遭遇することはあっても声をかけることはできません。
それは自分自身があの時とは違っているせいもあるし
日比谷自身にとってあの一夜の相手が自分だと覚えてもらえていないからです。
四年の月日が経ち
日比谷がゲイサイトで出没していることを知り、勇気をふるって日比谷に近づいていくのです。
少しづつ知り合い、日比谷と付き合うことになった平田は幸福で一杯になるのです。
たとえ日比谷が真幸のことが好きでもいいのです。
自分自身がセフレで都合のいい存在であったとしても日比谷のそばにいられることが
平田の幸福なのです。
ちょっとその健気さに涙がでそうになりますよ・・・
けれどオカン気質でしてあげたい精神が強い日比谷にとっては逆にそれが不安というか
不満なようで
なんで自分に甘えてくれないんだと変に逆ギレして都合が良すぎるなんておかしいと言い出すのです。
自分にできる精一杯で日比谷に尽くしていた平田にとってはそれは最後通牒のように聞こえてきて
今まで自分がストーカーのように日比谷を追い、
彼がくれた些細なメールやチャットのログまで保存していることに負い目を感じていた平田は
日比谷に別れを告げるのです・・・
ひさびさに涙が出てしまいそうになりますよ・・・
エロ切なさを堪能したい方におすスメしたいと思います♪
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