純愛ポートレイト (ダリア文庫) (文庫)
崎谷 はるひ (著)
タカツキノボル(イラスト)
(内容)
写真学科に通う美大生・篠原亮祐は、バイト先のコンビニに毎晩訪れる真面目そうな隠れ美形会社員を気に入り、毎日見るのを楽しみにしていた。そんなある日、ひょんなことから彼・小井博巳に貸しが出来た亮祐は、彼をモデルに写真を撮らせてと頼む。レンズ越しに素の博巳と向き合うにつれ、外面とその素直さとのギャップに新鮮さを覚え、彼自身に惹かれる心を止められず―。
9年前の雑誌掲載作であった作品を大幅に加筆改稿されての作品だったということです。
その当時の単行本には加筆改稿しないままだったということなので
あいかわらず、まったく違うかのようにも感じられましたが
ある意味崎谷さんらしい作品だったと思います。
年下の大型ワンコ攻めのお話でしたが
飼い主?である受けくんもまじめで実は芯がしっかりしているので
なかなか流されません(笑)
けれど、ちゃんと魅かれていることに気がついたら、たとえ彼自身のモラルというか
軸をちょっと下げるなどという大人でもあります。
かわいい一途な受けも嫌いじゃないです・・
むしろ好みなんですけど、大人同士の恋も悪くなかった一冊です。
お話は写真学校に通う美大生・篠原亮祐はバイト先のコンビニで毎晩買い物に来る
綺麗なサラリーマンに心魅かれていました。
そんなある日、彼が酔ってコンビニで倒れてしまったのです。
さぁチャンスというわけでもないんでしょうが、
返答すらままならない彼を背負って自宅のアパートで介抱することに・・・・
彼の弱みにつけこんで
苦手な人物像の写真を撮らせてくれとせまるのでした。
写真を撮ることももちろん大切だったのでしょうが、知りあうことも大切で(笑)
ふたりが知り合って間もないころのちぐはぐな会話もおもしろかったです~
サラリーマンの彼・小井博巳の見かけとは違う純真さというかギャップに魅かれていく過程も
丁寧に書かれていて心情の変化もよくわかりました。
博巳に関わる事件を解決する方法は・・・
なんかあっけなかったですが、それらを通して魅かれあっていくふたりは好感がもてました。
書き下ろしは・・・
その事後に撮った一枚の写真が発端で別れ話が起きます。
真面目な若者といえど、やっぱり社会経験が薄い大学生で
考え方とか、行動はうわついたものはあります。
そこらあたりが許せなくなかった小井博巳ですが、いろいろな事件を通して
ちゃんと躾していこうと決心する物語でした。
大型犬の調教と躾は愛と食欲できっちり攻めていくというお話です(笑)
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