エンドレスワールド (MARBLE COMICS) (コミック)
蛇龍 どくろ (著)
(内容)
明日、地球が滅んでも別に構わない、なんて思っていた。怖いもの無しで自由奔放に生きてきたイッキが見つけた場所は町の小さな洋食屋。デッカイ心を持つ店長の人柄に惚れ込み働くことに。そこへ偶然現われた「龍」から「トシミツ」という懐かしい名前を聞く…。「トシミツ」という自由の象徴に囚われ続けるイッキと龍。3人が出会うべくして出会った過去と、その先の未来が繋がる。それぞれの刹那な想いをリアルに描くBLを越えた蛇龍どくろの青春群像。
漫画にまであんまり手をだしたくなーいと思っていたんですが
最近はほとんど漫画のレビュー?(笑)
いい漫画がそろっているのがいけないんだわという心の悲鳴は
ともかくとして・・・・・
腐友達に勧められて読んだこの本
読んだあとに泣きました・・・・
主人公イッキとトシミツという二人の少年が破天荒に無軌道に生きてきて
結果トシミツはドラッグにより心と体を痛めつけられ
犯罪に手を染めていくようになり
覚せい剤にらりったままやくざを殺してしまい刑務所に収容されるのです
それによってショックを受けたイッキだが、
横山さんという心も体も大きな人に出会い立ち直り
生きるということをはじめていくのです
そこでであった少年 龍 はじつはトシミツの従兄弟で
自分と同じようにやり直してもらいたいと思っていたイッキがもうすでに
亡くなっていたことを知るのです
お話はまだまだ続き、龍は実はトシミツに強姦されておもちゃにされた
過去があるのですが、それは心惹かれていた部分もあったからで
同じようにイッキは友情としてですが
トシミツの自由さとか気まぐれさとかむせ返るほど人間くさかった部分に
同じように心引かれ囚われていたのだと思います
失ったものを悼みながらも
二人は抱き合い肌のぬくもりを与え合うことによって
慰めあい、これからも痛みは忘れないまま生きていくのです
何でイッキとか、トシミツがこうまで破天荒というか無軌道に
生きるようになったかの説明はほとんどないままですので
そうした過去の説明があったら
こうして生きていくしか無かったことの痛みが
浮き上がってきてよりわかりやすかったと思いますが
なんかそれまで書かれたらもしかしたら読めないほど切ない話に
仕上がりそうです・・・・・
絵柄といい作者さんのペンネームといいちょっと
切ない系とはほど遠く感じられそうなんですが
切ない青春の痛みとかたんたんと生きていくことがどんなに難しいか
よく感じられる話でした
泣きたい方いかがでしょうか?
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