最果てのロクデナシ (セシル文庫) [文庫]
樹生 かなめ (著), 一ノ瀬 ゆま (イラスト)
最果てのロクデナシ (セシル文庫)
(あらすじ)
里和宣章の人生は甲斐佳之という男で狂った。まさか自分が男の性の対象になり、あられもない写真を撮られて脅迫されるなんて夢想だにしなかった。絶望感にとらわれた里和は死を選ぼうとしたが、通りすがりの老人にとめられ、安住の地を与えられる。老人の家族としてひっそりと暮らし、いつしか7年。弟のように思っていた千里の想いを受け入れようとした時、ロクデナシの甲斐が現れて―。
ロクデナシシリーズの五作目とでも考えればよいのでしょうか。
「
限りなくゲームに近い本気 [新装版] (ダリア文庫) 」
「
限りなく身勝手な愛情 [新装版] (ダリア文庫) 」
「
限りなく不幸に近い幸福 [新装版] (ダリア文庫) 」
「
貴公子の理不尽な愛情 [新装版] (ダリア文庫) 」
と新装版で出て以来この作品には妙に心惹かれるあたしなのでした(笑)
ロクデナシが大概なことしているんですが、
彼らロクデナシの間ではそういった問題は瑣末なことのようです。
そういった極悪非道なことしているわりにはどこかいいひとだし・・・
勧善懲悪なんて言葉が夢物語でしかないということ知っていて
自分の魅力で好き勝手生きている人たちなのでどこか魅力的なんですよね。
今回のお話は貴公子設樂にとっつかまってしまった甲斐 が
過去に取り付かれてしまったというか初恋の男の里和さんのお話です。
前作のシリーズの中で里和さんというひとがどんなに甲斐の好みのストライクだったか
よく語られておりましたが
今回挿絵が一ノ瀬さんにかわっているのでより儚げで綺麗な人というのがイメージできましたね。
里和さんは甲斐に強姦されて脅されていやいや関係を結んでいるようですが
けっこう体的には甲斐に溺れていたのではないかと思うのです。
心まで甲斐に囚われるには甲斐無神経な言葉が原因のように感じたので
もしかしたら、
もうちょっと甲斐に年上の自尊心を尊重できたならあんなふうに逃げられることなく
ずるずると続いたのじゃないかなと思うのですが
他人のそうした感情の機微にむとんちゃくだからこそロクデナシというわけですし・・・
甲斐にはやはりあの宇宙人の貴公子の設樂くんが似合っているような気がしますしね(笑)
今回のお話は甲斐から逃げた里和さんが死のうと思いつめていたところ
老人に助けられ、いやおうもなくその老人と孫の世話をし
なぜかその会社のお手伝いまでしているという・・・(笑)
けっこう幸福な日々を過ごしていて心の傷も癒されかけたのでしょう
甲斐によく似た双眸のその少年の恋心を受け入れてもいいとまで思えたそのとき
甲斐が現れてしまうのでした。
どうなるかはらはらしたのですが
結局のところ甲斐には設樂が大きな首飾りつけてくれているようなので
とりあえずは無事に孫との恋も生活も守られていくようですが・・・
続きどうなる??という感じです(笑)
コメントレスです♪
あきりんりんさん
「雪」シリーズお好きなんですね!( ´∀`)人(´∀` )
今回成長したふたりが、就職等で人生の帰路に立っておりますー
お母さんに告白するには、ちょっと過去の因縁もあるのでふつうのカミングアウトより
ちょっと重い感じなんですが
二人で一緒にいきていくためにどうすればいいのか問いかけている
お話でした。
ちょっとづつ成長していく彼らが可愛いです。
終わるのはさみしいし、波乱はもうこの二人にはいいかなとか思えたり
読者ってわがままなものですよね(笑)
コメントありがとうございました。
[2回]
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