流星シロップ (クロスノベルス) (単行本)
かわい 有美子 (著)
小椋ムク(イラスト)
(内容)
幼い頃、自分のために怪我をした遠縁の衛守と清泉学院の中等部で峰は再会した。
心を残しつつも、それ以来顔を合わせていなかった衛守の怪我が骨折を含む大きなものだったことにショックを受ける峰。
寡黙で己の犠牲を問わない衛守に惹かれていく峰だったが、優しげに整った容貌に目をつけた先輩につきまとわれ、またも衛守に守られてしまう。複雑な家庭環境から、どこか愛情を求めていた峰は、いつも手を差し伸べてくれる衛守にいつしか強く執着してしまうのだったが…。
「
空色スピカ」のリンク作です 。
これも、小冊子目当てにコミコミさんで購入いたしました。
今回は「空色」とはちょっと違って縁戚であることが設定の重要な場面になっていますので
小学校時代に親戚の大がかりな集会とでもいいましょうか、宴会がありまして
子どもたちも仲良く遊んでおりましたが
容貌のかわいらしい峯がおねえさんたちに気に入られ逆にいじめられたことで
バトミントンの羽を取りに木に登らされることになりました。
峯がつかまっていた枝が折れ、危機一髪の場面に現れたのは同じ年の男の子衛守でした。
「俺が受け止めるから飛び降りろ!」
従兄より遠い関係の親戚のために滅多に会うこともなかったその寡黙な少年の言葉に
導かれるように飛び降りたのだった。
結果峯は大けがを負うこともなかったが、衛守は肩の骨を折る重傷を負い
永遠に消えることのないけがを背負う。
そしてふたりは同じ中学校に進学し同室になり、
同じ時間を共有し恋を芽生えさせていくのです。
前作ではすでに高校3年生だったふたりの幼い恋の過程を楽しむことはできました。
「空色スピカ」ではちょっと腹黒いとこもある生徒会長のように描かれていたというか
勝手にそういう印象を持っていたのですが
これだけで見る限り、好きな衛守を手に入れるためにどこまでもがんばれるいい子というイメージです。
お互いの複雑な家庭環境や
過去の出来事も書かれているし、てんこもりの学校行事もあいかわらずでして
もしかしたら、前作のように二段組みにしたらいいのかなという印象が残りました。
衛守が寡黙すぎるのと
どうやって峯を支えているのかが書き込まれていたら
もうちょっと萌えたのかもと思われます。
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