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Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

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COLD SLEEP(新装版) (木原 音瀬)




COLD SLEEP (ビーボーイノベルズ) (単行本)
木原 音瀬 (著)
祭河 ななを(イラスト)



(内容)

事故で記憶をなくした高久透は、友達だと名乗る年上の男・藤島に引き取られる。藤島は極端に無口なうえ、透の「過去」を何ひとつ教えてくれず、透はどこにも居場所がないような寂しさを募らせる。しかし藤島とともに暮らすうち、彼の中に不器用な優しさを見いだして──。過去と現在が複雑に絡み合うあの超話題作の新装版がいよいよ登場! ショート番外編書き下ろし!




いまさらというかなんというか、すでに他のブロガーさんがしっかりとした感想書いてくれていますので

あたしが遅れて書いてもなぁ・・・

という気持ちは持ちながらも、

まぁ自分の思うままの感想ブログだもーんと開き直って書くことにいたしました。



新装版の書き下ろし20Pが目当てに出版社の思惑道理買っちゃった愚かものなのですが

鳥の頭には鳥らしく以前の内容とか、感想がすべて・・・綺麗にとまではいきませんが

忘れていることも多く

それにまた新たに思うこと、あのとき気付かなかったことも多くあることに気が付きました。


COLD SLEEPという題名なんですが

基本的には事故のショックで今までの記憶を忘れた透の状態を表しているのかなと思いました

経験的な記憶や知識として知っていることがわかるのですが

自分というものについてがすっぽりと消えてしまった状態です。

まっさらの状態で知り合った藤島と出会い

そして恋をすることによって花開くように人生を楽しんでいく透。

もしかしたら藤島の父母によって生きることが歪められなかったら

こういう風な青年になったであろうと思わされました。



それともうひとつ感じたことは

帯状疱疹という病気みたいなものなのかなと感じたのです

水ぼうそうに感染した人はたとえ水ぼうそうは治癒したとしても

そのウイルスは神経の後ろ側に潜伏して

その人間が弱ってきたり免疫力が低下したりすると

再び活発に活動をはじめ

神経に沿って帯状に赤い発疹と水ぶくれが出現し、疼痛を伴う恐ろしい病気なんです


透の記憶も眠ることにより過去の冷たい傷に痛めつけられることなく

日常生活を幸福に遅れておりますが、

あるいはウイルスにおかされたまま

神経節に潜伏されている状態の一歩間違えれば危険な状態につながる

あやうさがあると思われました。



虐待によって心が壊された透

守れなかった愛おしい存在として守りたい気持ちでいっぱいの藤島

ウイルスによる発病がこれから少しずつ現れ

最後に発病によるもので劇的な症状を発症し、のちに熱でやっつけて

治癒に向かいますが

それはこれからの物語なのでネタばれはやめておきます

(さんざんバラしているのですが・・・)









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堕ちゆく者の記録 (秀香穂里)

堕ちゆく者の記録 (キャラ文庫) (文庫)
秀香穂里 (著)
高階佑 (イラスト)

(内容)

『9月1日、俺は目覚めると、檻の中に囚われていた―』ある日突然、勤務先の青年社長・石田に監禁されてしまった、デザイナーの英司。「今日から君をAと呼ぶ。これは三十日間の実験なんだ」石田は1冊のノートと鉛筆を渡し、日記を書けと命じてきた。名前と自由を剥奪され、身体も精神も支配される―官能と狂気に晒されて、人はどこまで理性を保てるのか、衝撃の問題作。





監禁者に好意という感情がもてるという監禁されたもののもつ特有の感情

ストックホルム症候群も味付けのBLとでもいえばいいのでしょうか・・・

感情の動きが緻密な文章で描かれていて

なぜか監禁した存在に対して、同情とか共感を感じてしまう小説でした。

生まれおちてひと月もたたないうちにコインロッカーに放置され

産み落とした親という存在に殺される運命だった監禁者のK

Kとともに仕事をし、両親に過不足なしに愛され、充実した人生を歩んでいるA

Kに捕獲され実験動物のようにいろいろ試され

過去をしり、いまのKの感情の動きを知るにつれ魅かれていってしまう。




挿絵の高階佑の挿絵がまた雰囲気をすごくうまくつかんでいるのです

監禁した上位の存在であるはずのKの沈鬱で楽しみをうまくつかめない

享受できない雰囲気をすごく色っぽい視線と退廃的な表情で書かれております。

檻と一枚の毛布

そしてトランプと日記と男たち

この表紙だけで十分萌えを補給できると思ってしまいました(笑)


現実の世界に飽いた人たちにお勧め・・かも




そしてひとつ謎が・・・

快適な空調に守られた部屋。そして檻

大きな檻の中には毛布とトランプと日記だけのはずですが

何日か放置されるとき・・・

排泄はどうしていたんでしょうか・・・

ということにちょい悩んでみる(笑)




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裁かれる日まで(水無月さらら)

裁かれる日まで (キャラ文庫)
水無月さらら (著)
カズアキ (イラスト)

(内容)

新進気鋭の天才仏師―その正体は義弟のはなだった!?長篠京也は、日本屈指の老舗画廊の青年社長。招待された仏師・小野里祥亮の作品展で見たのは、死んだと聞かされていたはなの仏像だった。はなは祥亮によって地下牢に幽閉され、その才能を利用されていたのだ!!幼い頃からはなを想い続けていた京也は、救い出そうと画策するが…!?無垢な才能を守りたい―シリアス・ラブ。






キャラ文庫さん、最近はなにかあったんでしょうか?

まだ感想をあげておりませんが秀さんの「堕ちゆく者の記憶」も監禁拘束

再教育ものでした・・・・

やけにリアルなストックホルム症候群をまざまざと体感できた話でしたが

こちらの「裁かれる日まで」のほうがあたしには恐ろしかったです・・・



過去が今生きている人間たちを覆い尽くしていく・・・

執念というか執着の行きつく先はこんなに平和で穏やかで温かく

そして苦いものなんですねとしかいいようがなかったです。




お話は新進気鋭の天才と呼ばれる仏師の作品展から始まっていきます。

かこ義理の兄弟として生きてきた長篠京也は小野里祥亮と再会するのですが

あまり気持ちのいい時間ではありませんでした。

なぜなら長篠京也の母は小野里祥亮の父に実家を傾けさされ

いやいや連れ子の京也をつれ再婚したのです

仏師としての才能にはめぐまれなかった京也には自由が与えられておりましたが

長兄とか、次兄にはなかなか苦しい環境だったようです。

その兄弟たちの中で一番過酷な試練を与えられたのは一番末っ子の

祥映(はな)でした

はなの母は産めば正妻になれるのではないかという気持ちではなを生みましたが

思惑はうまく実らず愛人のまましかなく

いらだちがつのりおさないはなの舌を切り取ってしまうのでした。

障害をもつはなの存在に父は厳しく過酷な目にあわせておりました

仏師としての才能があったこともはなを不幸にしたようです

父なきあとは長兄に母とともに作品まで奪われ

長兄が母となきあとは

次兄に作品のみならず体も自由も奪われ地下牢に拘束されて何年も生きていくのです。

やっと迎えに来てくれた優しい愛おしい・恋しいと焦がれて待ち続けてきた京也はすでに婚約者がいるのでした。

婚約者から理不尽な言葉を浴びせられはながとった行動は・・・・





なにが正しくてなにが悪かったのかわかってはいるけれど

無垢であり続けてきたことが悪いのかよかったのか判断は下せない

ただ、罪であることを知っていても

なおかつ欲しいものを奪われたくないという気もちに

誰が裁きの石を投げることができるのですかと

問いかけたいです・・・・・


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NOT READY!?センセイ(こだか 和麻)


NOT READY!? センセイ
スーパービーボーイコミックスDX  
こだか和麻(著)




(内容)

一流売れっ子漫画家・神楽先生の仕事場にアシスタントとしてやってきた、ひよっ子漫画家の弘。最初は物腰柔らかだったものの修羅場に入り人格が変わった先生は、弘にSEXアタック!! 甘く囁かれたり、強引だけどすごく丁寧な愛撫に、愛情こめて貰っているという実感が湧き出した弘は、すっかりほだされていき…!? 「NOT READY!? センセイ」シリーズ完全コンプリート新装版、描き下ろし付きv



ちょろちょろっとコミックスで収録されていた作品を読んでおもしろかった記憶があるので購入

まとめて読んでよかったー

書き下ろしがあるというお得感はもちろんだけど、

やっぱりまとめて読めた方があたしは好きだー(笑)



ベテラン漫画家の神楽先生×ひよっこ漫画家の弘のお話がメインなんだけど

この弘という男の子がほんとうに憎めないかわいらしさというか

彼女がいるんだけど、

ベテラン漫画家の神楽先生の優しいアタックにすっかり身も心もほだされちゃって

簡単に寝ちゃうわ(笑)

はたまたプロアシくんを酔った勢いで襲い受けしちゃうわ

身も心も清らかさんからしたら

本当に節操がなしさんなんだけれど妙に憎めないお得な存在

まぁBLなんで彼女の存在が薄いのはしょうがないんだろうか・・・



もう一つのカップルは

プロアシスタント×色っぽい売れっ子漫画家さん

エロの具合はこちらの大人カップルの方が断然色っぽかった。

過去のいきさつも乗り越えて

ついでに過去の男も乗り越えて結ばれた二人のエロはすがすがしいほどです(笑)

書き下ろしはこの二人のお話で

年上の自分が飽きられないように売れっ子漫画家さんがいろいろコスプレしてがんばるんですが

がんばりすぎて栄養ドリンクのお世話にならなきゃいけない羽目になる

プロアシくんがなんか妙にかわいそうでおかしい存在でした。





古い作品はあいかわらずデッサンがくるっていて顔と体のバランスが変です

いや・・・新しい作品でも変と感じるところはありますが・・・

エロい場面は断然新しい方がエロいです(笑)

お話とキャラクターの勢いがあって楽しく読ませていただきました。

お蔵のどこかにあるであろうはずの「絆」がなんとなく読みたくなる不思議さ(笑)


いや・・・このさい「絆」も新装版でほしい・・・・(笑)


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罪深き吐息さえも愛おしく (華藤 えれな)

罪深き吐息さえも愛おしく (ダリア文庫)
華藤 えれな (著)



(内容)


発展途上国や被災地で医療活動をする蓮見祐紀は、帰国中の数ヶ月間大学病院で働くことになる。そこには「神の手を持つ男」と評判の心臓外科医・志岐栄司がいた。歓迎会の席で教授と衝突するほど金や出世に興味がなく不器用なくせに、医師としての崇高な理想を熱心に語る蓮見に志岐は苛立ちを覚える。志岐は、偽りの恋と快楽で、純粋な蓮見を篭絡して彼の志を挫き、傷つけようと企むが―。



純情な受けくん蓮見の夢や希望に満ちた生き方に憧れながらも

反発していく攻め志岐

腹黒いというか、悪辣なやり方で蓮見の夢を壊し、恋心を弄ぶのですが

その根底に「神の手を持つ男」ともてはやされながらも満足できない不安があったようです。

最後に姉に生き方を考えるようにと諭され、反発を感じながらも会いに行きたいと願うのは 蓮見のいる小さな島でした。

胸に銃弾を抱えたまま生きる蓮見

口では志岐の心を受け取れないと言い切りながらも

暴力で志岐が傷つくかもしれないときは身をもって庇おうとしてしまい

銃弾によって死ぬかもしれないというその時

志岐の腕に抱かれて死ぬならそれでいと思ってしまう切ない恋のお話でした。


医者不足であえぐ僻地の島でなんで医者が島人に暴力を受けなきゃいけないんだろうとか

小さな島で医者ふたりもやとってくれるんだろうかとか

突っ込みどころは満載でしたが、

我が身よりも恋しい人を守りたいと

恋に殉じるせつな系のお話は好きです。



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プロフィール

HN:
Lianha
性別:
女性
自己紹介:
「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


好きな作家さん
木原音瀬さん・可南さらささん・水原とほるさん
水壬楓子さん・ふゆの仁子さん・華籐えれなさん
剛しいらさんなどなど・・・

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