忍者ブログ

Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

最果てのロクデナシ (樹生 かなめ )


最果てのロクデナシ (セシル文庫) [文庫]
樹生 かなめ (著), 一ノ瀬 ゆま (イラスト)

最果てのロクデナシ (セシル文庫)




(あらすじ)

里和宣章の人生は甲斐佳之という男で狂った。まさか自分が男の性の対象になり、あられもない写真を撮られて脅迫されるなんて夢想だにしなかった。絶望感にとらわれた里和は死を選ぼうとしたが、通りすがりの老人にとめられ、安住の地を与えられる。老人の家族としてひっそりと暮らし、いつしか7年。弟のように思っていた千里の想いを受け入れようとした時、ロクデナシの甲斐が現れて―。
ロクデナシシリーズの五作目とでも考えればよいのでしょうか。

限りなくゲームに近い本気 [新装版] (ダリア文庫)
限りなく身勝手な愛情 [新装版] (ダリア文庫)
限りなく不幸に近い幸福 [新装版] (ダリア文庫)
貴公子の理不尽な愛情 [新装版] (ダリア文庫)


と新装版で出て以来この作品には妙に心惹かれるあたしなのでした(笑)

ロクデナシが大概なことしているんですが、

彼らロクデナシの間ではそういった問題は瑣末なことのようです。

そういった極悪非道なことしているわりにはどこかいいひとだし・・・

勧善懲悪なんて言葉が夢物語でしかないということ知っていて

自分の魅力で好き勝手生きている人たちなのでどこか魅力的なんですよね。


今回のお話は貴公子設樂にとっつかまってしまった甲斐 が

過去に取り付かれてしまったというか初恋の男の里和さんのお話です。

前作のシリーズの中で里和さんというひとがどんなに甲斐の好みのストライクだったか

よく語られておりましたが

今回挿絵が一ノ瀬さんにかわっているのでより儚げで綺麗な人というのがイメージできましたね。

里和さんは甲斐に強姦されて脅されていやいや関係を結んでいるようですが

けっこう体的には甲斐に溺れていたのではないかと思うのです。

心まで甲斐に囚われるには甲斐無神経な言葉が原因のように感じたので

もしかしたら、

もうちょっと甲斐に年上の自尊心を尊重できたならあんなふうに逃げられることなく

ずるずると続いたのじゃないかなと思うのですが

他人のそうした感情の機微にむとんちゃくだからこそロクデナシというわけですし・・・

甲斐にはやはりあの宇宙人の貴公子の設樂くんが似合っているような気がしますしね(笑)


今回のお話は甲斐から逃げた里和さんが死のうと思いつめていたところ

老人に助けられ、いやおうもなくその老人と孫の世話をし

なぜかその会社のお手伝いまでしているという・・・(笑)

けっこう幸福な日々を過ごしていて心の傷も癒されかけたのでしょう

甲斐によく似た双眸のその少年の恋心を受け入れてもいいとまで思えたそのとき

甲斐が現れてしまうのでした。

どうなるかはらはらしたのですが

結局のところ甲斐には設樂が大きな首飾りつけてくれているようなので

とりあえずは無事に孫との恋も生活も守られていくようですが・・・

続きどうなる??という感じです(笑)


コメントレスです♪

あきりんりんさん
「雪」シリーズお好きなんですね!( ´∀`)人(´∀` )
今回成長したふたりが、就職等で人生の帰路に立っておりますー
お母さんに告白するには、ちょっと過去の因縁もあるのでふつうのカミングアウトより
ちょっと重い感じなんですが
二人で一緒にいきていくためにどうすればいいのか問いかけている
お話でした。
ちょっとづつ成長していく彼らが可愛いです。
終わるのはさみしいし、波乱はもうこの二人にはいいかなとか思えたり
読者ってわがままなものですよね(笑)
コメントありがとうございました。

拍手[2回]

PR

花雪  (真崎 ひかる)

花雪 (幻冬舎ルチル文庫) [文庫]
真崎 ひかる (著), 陵 クミコ (イラスト)

花雪 (幻冬舎ルチル文庫)




(あらすじ)
保育士として働く佑真と大学生の秀一は、つき合って六年になる恋人同士。佑真はふとしたきっかけで、卒業と就職を目前に控えた秀一が相変わらず優秀で、実は大学院進学を嘱望されていることを知る。しかもその研究室には、秀一を気に入っている綺麗な先輩が所属しているらしい。不安に揺れる佑真をよそに、秀一はひとりで心を決めてしまい…。


昔リーフノベルズででていた「淡雪」がルチルさんで新装版としてでて

「夏雪」と続き

同じ世界観の「白雨」「慈雨」とでております。

「淡雪」シリーズけっこう好きだったのに感想は雨シリーズの一冊だけしか書いてません。

自分の書かなかった怠慢さが怖いです(笑)

最近は・・いいえもっと前からなんですが記憶のうすさに拍車がかかっているような気がします(笑)

と言い訳させてください♪


実時間でも五年の月日が経ち、そして作品の中でも六年の月日がながれ

高校生どうしだったふたりも佑真は保育士として働いており秀一も大学四年生となっておりまして

そろそろと時間をかけながら恋を積んできたようです。

年下の恋人は卒論だ、ゼミだバイトだと忙しい毎日をおくっているので

そういう大学生活を実際に経験していない佑真にはかける言葉もありません。

すれ違う時間がどこかふたりの関係をぎくしゃくしてしまいます。

お互いがおたがいのために思いあっていたとしても

ささいな変化すら知ることができないままだし

言葉が不器用な秀一では佑真の不安感を余計に煽ってしまいがちの上に

研究で秀一を理解し支えてくれそうな千草という可愛い頼りなげな男の子と

一緒にいて楽しそうな姿を偶然見てしまっては修復することもできません。

それらを今回は母親に対してカミングアウトをぶちかましてしまいます。

卒業後は一緒に住もうと暗黙の了解のもとに決まっていたことも

現実となればいろいろありますしね・・・

ふたりがちゃんと乗り越えて

二人なりのリズムで共に歩いていき

支えて、支えられて生きていこうと決心できるまでのお話でした。

秀一母がすごくかっこよくてよかった・・

あんな男前な母には・・なれないだろうけど(笑)



好きなシリーズを読むときいつも思うのですが

また続きを読みたい気持ちと、これ以上波乱があって苦しんで欲しくない気持ちに揺れます。

今度は、雨シリーズの佑真に恋していた可愛い男の子隆生くんの恋のお話ではどうでしょうかと

斜め上の意見をつぶやいてみます(笑)


コメントレスです♪

まるさん
まるさんも「雪は林檎の香のごとく」もそのスピンオフである「meet,again」好きなんですね!
( ´∀`)人(´∀` )
雑誌で見て栫の不思議さはなんとなく理解できたような
でもその上をゆく不思議な栫のおかあさんが妙に気になるのです。
過去に失ってしまった人がいて、それにもがきながら生きている人たち
書下ろしでみんな会いたい人に会えるのかなとちょっと期待してます(笑)

コメントありがとうございました!



拍手[2回]

嬉しい情報!


大好きな作品の「雪よ林檎の香のごとく」のスピンオフの 栫のお話を

デイアプラスの雑誌で読んであれ以来ずっと待っておりました。

そう彼のお話「meet,again」がとうとう文庫化されて 一月にでるそうです。

ゆうみさん情報ありがとうございました♪

彼のお話は雑誌の感想で書いたのですが

あの不思議な存在感と価値観の栫がどうやって形成されたのか

忘れ物捜し物を得意なお母さんを傷つけたまま失ってしまったことで

心の傷をやっぱり癒されないまま生きてきたあの子のこととか

そうしてもうひとり影の主役ともいいたい栫のお母さんの旅に終着点が着くのかどうか ・・

優しいひとたちの優しいお話・・・

楽しみに待っていようと思っております。


コメントレスです♪

ゆうみさん
今回はいち早く情報教えてくださってありがとうございます!
彼のお話がすきだったこと覚えてくださっていたゆうみさんに深い愛情を感じます♥
一穂さんの文章はほんとうにいいですよね~
あたしも大好きです。
同人誌ももちろんなんですけど
毎回作品発売の後ブログで公開されるSSもすごく楽しみですね。

まるさん
楽しく見てくださっているとのことありがとうございます(人(エ)-)謝謝(-(エ)人)謝謝
>「雪よ林檎の~」と「is in you」が特に好きです。
あたしも好きな作品です!
あの本を読んで以来広東語を習いに行こうかと思っちゃいましたよ(笑)
一穂さんのブログは気持ち悪いくらい日参してます。
たしかにあの作品発売の後の短いお話よかったですよね。
また楽しい情報あればご指導よろしくお願いいたしますね。

コメントありがとうございました!

拍手[3回]

お婿さんにしてあげる (黒崎 あつし)


お婿さんにしてあげる (幻冬舎ルチル文庫) [文庫]
黒崎 あつし (著), 高星 麻子 (イラスト)
お婿さんにしてあげる (幻冬舎ルチル文庫)




(あらすじ)

病気の母親の治療費のため、自分を慕う秀人にも嘘をついて生まれ育った家を出、姿を消した雪哉。その後、母親を看取り一人になった雪哉は、秀人と過ごした最後の夜の思い出を胸に小さな花屋を営んでいた。そんな彼の前に突然秀人が現れる。しかし、9年もの間、雪哉が自分を裏切って家を出たと思い込んでいた秀人は、ひどい抱き方で雪哉を傷つけようとして…。
「お嫁さんになりたい」から続くスピンオフの四作目だそうです。

ほかのシリーズを読んでいなくってもまったく支障はありません。

なぜならー あたしもほかのシリーズ本は読んでいないからです(笑)

主役カップルの会社に出入りしているお花屋さんが主人公です。

幸せそうな前作カップルを遠くから眺めつつ、

自分は今まで何をやってきたんだろうと

ずるずるしつこく引きずってきた自分の恋を改めて見つめ直したりする お話だそうで

年下の大型わんこを過去に自分のどうしようもない事情で 見捨ててしまった

美人な花屋のお兄さん。

見捨てられた過去に傷をもつ大型わんこと再開愛なのです。

お話自体はすごく好みなお話で

二人のどうしようもない過去とのしがらみや幸福

そして今に至り 再開して未来につないでいくというお話なのですが

ちょっと枝葉が(主に強欲な老人)多すぎたかな~という感じです。

二人の関係をもっと書いてくれたほうがあたしは好きです。

二人の切ない恋心はよかったです。

高星さんの明るくて綺麗な挿絵で楽しめました。


拍手[1回]

窓の灯とおく(一穂 ミチ)

窓の灯とおく (幻冬舎ルチル文庫) [文庫]
一穂 ミチ (著), 穂波 ゆきね (イラスト)

窓の灯とおく (幻冬舎ルチル文庫)



(あらすじ)

企業で遺伝子の研究をしている葛井築は、人づき合いの一切をひたすら面倒だと思ってきた。そんな築が通勤電車で、灰谷新と出会う。痴漢に遭っていた高校生を颯爽と庇う新を理解できないと断じた築だが、実は近所住まいだった彼から人なつこく構われ続ける羽目に。新に会ってからというもの、築は己の情動と行動をうまく制御できなくなって…。


前作「街の灯ひとつ」の感想を書いたつもりだったのだけど

なぜか書いてませんでした・・・

この作品とはリンクしておりますが、同じ時系列を共有していて

そのときあの事件の裏というか

初鹿野の恋の裏側では同じ企業で研究している葛井にも

恋の出来事が積み重なっていたんだなぁと感慨深いものがありましたが

これ単体でもなんの問題も無く読めれるのですが

前作がすごく好みでしたので

もし読みたいと思われる方は前作とあわせて読んでいただきたいです。


人付き合いが苦手で、裕福で明るい家族のテンションにもつきあえず

ひとりで仕事をしてひとりで食事をしてひとりきりで休日を過ごす。

そういう生活があたりまえだった築が通勤電車で灰谷に出会うことによって

少しづつ他者と触れ合う喜びをしっていくところがとてもよく書かれてあった。

繊細な文章をどこまでも重ねていって、怒涛の心の流れを示してくる一穂さんの力に

今回も感服しました。


コメントレスです♪

あきりんりんさん
「二重螺旋」シリーズはあたしもとても好きなシリーズです。
あのシリーズに出てくる人たちはほんとうに業が深いと思えるほど執着していますよね。
執着しすぎることって叶えば幸福であるし
叶わなければ最大限に不幸なんだなってよくおもいます。
声優さんは声だけで情景を蘇らせてくれるほどの力があってすごいなといつも思います。

そして「エンゲージ」と「梨園」のシリーズのコラボがでるために
エンゲージが今年新装版としてでますというふゆのさんのコメントを同人誌のペーパーで
読んだのですが、待てども暮らせど音沙汰無しでした。
エンゲージあたしも好きだったので新装版に書き下ろしがちょっとでも付いていたら買うと思います(笑)

コメントありがとうございました!



拍手[2回]

カレンダー

12 2025/01 02
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

プロフィール

HN:
Lianha
性別:
女性
自己紹介:
「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


好きな作家さん
木原音瀬さん・可南さらささん・水原とほるさん
水壬楓子さん・ふゆの仁子さん・華籐えれなさん
剛しいらさんなどなど・・・

コメント・トラックバック等大歓迎です

Twitter

カテゴリー

カウンター

最新コメント

[01/09 suuny]
[01/09 suuny]
[11/23 Lianha]
[11/22 さなえ]
[11/07 Lianha]

最新トラックバック

ブログ内検索

BL×B.L.People