帰らなくてもいいのだけれど (バンブーコミックス 麗人セレクション) 内田 カヲル (著)
(あらすじ)
高校の先輩と後輩が再会し、漫画家と漫画編集者から恋人になった坂口と藤代。数々の苦難を乗り越え、公私共に深い絆で結ばれた二人に最大のピンチ到来! ある日、藤代の実家から一本の電話がかかる。問答無用で帰省せよとの命令に実家へ戻った藤代を待っていたのは、本人抜きで進められた見合いの席……!?暴力編集者とヘタレ漫画家の10年越しの想いを描いた「そして続きがあるのなら」、待望の続編登場!! 描き下ろし満載でファン必見の一冊☆
デリヘルの雇われ店長の受難?を描いた「アナログ」「オデンワイッポン」も同時収録。
前作「
そして続きがあるのなら」ですっかり男前筋肉すね毛受けに 目覚めたあたしなのです(はーと
今回もカバーもさわやかな夏の時間を過ごしているふたりも素敵でしたし
カバーしたのコラボ漫画も面白かったし
ペーパーも堪能しました!
筋肉すね毛受けというジャンルがあるのならばこの作品を押したいと思います(笑)
ということで内容ですが
今回は薄々語られていた藤代の実家が絡んできました。
裕福な家庭・幸せを絵に描いたようなそのなかに
自分の幸福を見出せなかった藤代の孤独が垣間見えます。
問答無用で帰省を言い渡された藤代にお見合いを言い渡されます。
お見合いの席で自分には男の恋人がいて、そのひとがいるからお見合いはできないと言い切る藤代
自分自身の存在価値すら見てもらえなかった藤代ですのでその結果どうなるか
一番よく知っていたでしょうに
先輩である坂口とともに暮らす幸福を守るために甘んじて親からの勘当を受けてしまうのです。
もともと認めてもらったことなどないのだけれど
今回のことでいなかった息子という存在になってしまう・・
けれどそれよりも大事なものを守りたかった藤代の気持ちがよいのです。
そして坂口もそんな藤代の気持ちをおもいやって、自分も家族に告白します。
藤代にとっては坂口まで家族を縁をきるような不幸を味あわせたくない
でも家族を取るということは自分とのことがおわるわけで・・・
坂口のじいさんのひとことで二人の仲は認められましたけど
お互いがお互いを思いやるそういう気持ちがとても素敵な漫画なのでした。
内容的には乙女攻めがいつも見当はずれなとこで落ち込んじゃって
変な方向に思考が飛んでいっちゃて
男前・筋肉・すね毛受けがちゃんとわかっていて甘やかして遊んでいるのです。
そういうパターンだとわかっているんですけど
次も読みたいと思わされる作品でした。
[4回]