無二の王―坂の上の魔法使い2 (ミリオンコミックス Hertz Series 114) [コミック]
明治 カナ子 (著)
(あらすじ)
魔法使いが多く住む町・ゲルの外れの荒れ山に、魔法使いのリーと弟子のラベルは住んでいる。ある日、リーに恨みを持つ魔法使いがリーを襲う。
リーの力によって事なきを得るが、冷静さを忘れ取り乱したラベルをリーはきつく叱ってしまう。自分を恥じるリーだが、ある助言によりラベルの成長を改めて感じるのだった。そしてラベルの姿にリーは、ラベルの父親であり、かつて存在した大国・セロハンの王に想いを馳せ──。
前作「
坂の上の魔法使い」から二年経ってようやく二巻がでました。
前作ではほのかに語られていた
リーとセロハン王の過去のお話がたっぷりと載っております。
ようやくBLらしくなりました。
大洋図書さんでこの本の
特設ページがUPされております。
人物紹介から著者インタビューまでのっております。
そしてところどころで現れる使役をクリックするとあらら不思議な魔法の世界に
誘ってくれますのでどうかチャレンジしてみてくださいね。
母親である女王から育ててもらっていないことで破天荒に育ってしまった王子
リーの箱という世界に魅せられ、リーに魅せられ世界を教えてもらい
育ててもらっているうちにりーに恋をしてしまったのです。
けれどリーは魔法使い
セロハン王国では魔法の力がないと立ち行かなくなっているにもかかわらず
魔法使いは忌み嫌われておりました。
そんななかで唯一人間としてみてくれる王子の存在に
リーも惹かれずにはいられなかったのですが
魔法使いは恋をしえはいけないという不文律があり、誓いに縛られているのです。
けれど王子にはそういったことがわかっていないし
リーも決して語ろうとはしません。
一夜だけという王子の懇願に負けた形で一夜を過ごしますが・・・
じつはそれはリーの形をした王子の婚約者だったのです。
りーに裏切られたと思い込み
離別を告げる王の言葉はほんとうに切なくて痛いです。
最後まで魔法使いを開放しようとして、
それすらにも裏切られ王子は戦いに敗れようとしております。
そのとき自分の姿をりーに隠してもらうよりは
我が子を隠して守って欲しいとりーに頼む王の姿は
リーの望んでいたほんとうの王として成長していたのだと思います。
そして王の屍は長い間、リーの使役とともにありました。
使役はリーから離れ、
王の復活を願いその器となるラベルの存在が必要となるまで待っていたようです。
杖を使役に奪われている状態でのリーの力は通常の半分でしかなく
もはや体もラベルが成人になるまでしかもたないという状態なので
これからどうなるというひじょーーに緊迫感があるところで終わりです・・・
現世で縛りがあってけっして結ばれない想いであったことが
セロハン王国の崩壊を決めてしまったような気がするし
王自身は復活を望んでいたような気がしないのです。
むしろ現世で自分がなすべきことを全て成し得て
満足をもって眠ることを望んでいたように思えるのです。
りーにしろ肉体を取り替えたらまた長い月日を生きることができるのに
けっしてそれをなそうとはしていないし
王に託された存在であるラベルが大人になるまでと言い切っているので
ふたりの恋の成就だけを望むのならこのまま安寧な眠りと幸福な魂の昇華を
望みたいです。
次刊をジレジレしながら待ち焦がれております・・・
二年後かなぁ・・・・
[8回]
そういえば昔娘が小さいときに
歩きながらよく小石とか拾ってきては自分のおもちゃ箱に
入れておりました。
ばれたら怒られるのでこっそり捨てていましたが
あれはこういう気持ちで集めては忘れていたのかもしれませんね(笑)
鳥頭は遺伝なのかも・・・
↓ 画像はクリックしてくださったら大きく見やすくなるとおもいます(たぶん)
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