アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
正直にいいますと、秀さんの作品のあれこれ読んでおりますが
繰り返して読むという作品ではないなという感覚でした。
ワーキングの部分の読ませどころは本当にしっかりと書かれているので
自分でも経験したことのない職種を堪能させていただいておりましたが
イマイチ恋愛の部分が弱いというか・・
実感が無い感じでした。
この作品はワーキングの部分もあるといえばあるのですが
お話の進行に必要な部分だけでしたし
恋の目覚めから、愛の深みにはまっていく過程が丁寧に書かれていて
読み応えがありました。
レーベルというか、
出版社さんによって同じ作家さんでもずいぶん違ったイメージを
持ってしまうことが有りますね。
新書と文庫だと書く分量も違うのだとは思うのですが
編集さん次第というところが大きいのかなという印象もうけますね。
幼い時から父親に殴られて罵られて育った弦
自分は悪い子だから殴られても仕方ないという思いを刷り込まれて育ってしまう。
名家の出でしとやかでおとなしい母は殴られる子供をかばうこともなく
自分だけ実家に避難してしまうという・・・
そんな家庭でも、自分にとっては唯一無二のものなので
無視されるよりは殴られている方がいいと思い育ってしまう。
DVの連鎖を断ち切ることもなく
自分を貶めて喜んでいるような男に恋をしてしまうのです・・・
傲慢で身勝手な恭一
たとえ自分は結婚しても弦離さないと言うのです。
弦が自分の弟に密かに恋をしていることを知っているのですが
弟の一哉もまた弦に惹かれていることを知っているのですが
そんな気持ちさえも自分のわがままで傲慢な思考で
無視し傍若無人に振る舞います。
彼ら双子もまたおとなしいサラリーマンの父と勝ち気な母に育てられ
あからさまな偏愛と無視によって育てられた子供なのでした。
家庭によって幼い頃から染みこまされ、歪まされたものは
大人になってもなかなか矯正できるものではないのでしょうね・・
そんな悲しい背景をもつ三人の孤独な魂の行き場は
兄弟は二人だけで夏山登山の遭難により大きな転換をむかえます。
その転換を語っちゃったら・・・
お話が全部よめて楽しくないのでここでやめておきますが
寸止めが嫌いな方はどうぞ一読してくださいね(笑)
山での独特のルールとか、
山の美しさとか
その背後にある危険とか
わかりやすい文章で丁寧に描かれていて
自分でも山に登っているかのような気持ちにされます。
このふたりがこれからどういう道をたどっていくかが
興味があります。
カレンダー
最新記事
プロフィール
Twitter
カテゴリー
アーカイブ
カウンター
最新コメント
最新トラックバック
ブログ内検索