恋する記憶と甘い棘 (幻冬舎ルチル文庫) [文庫]
黒崎 あつし (著), 金 ひかる (イラスト)
恋する記憶と甘い棘 (幻冬舎ルチル文庫)
(あらすじ)
恋人が好きなのは、記憶をなくしていた間の自分―。高校2年生のある日、事故で過去1年間の記憶を失ってしまった永瀬涼。それから3年、記憶をなくした涼と暮らしていたのは幼い頃から慕っていた従兄の功一郎だった。一緒に暮らすうち二人は恋人同士になるが、ある朝突然涼の記憶が戻る。そして今度は、同居していた3年間の記憶をなくしていて…。
ある日楽しかった夢を見て目覚めた涼は
見知らぬ部屋で見知らぬパジャマを着て 見知らぬ他人とベットで寝ていた。
不思議に思いながらカーテンを開けると見知らぬ男も目覚めるのですが
なんとその男は昔からほのかに恋していた従兄弟の功一郎だったのです。
父親を失ったときの様々な出来事があって
この恋しく慕っていた従兄弟まで拒否していたはずなのに何故?
しかも無骨な朴念仁だったはずの彼が目覚めのキス??
ありえない状況に戸惑っている涼に知らされた事実はなんと・・・
自分は父親を失ってから一年後に事故に遭い、それまでの一年間の記憶を失ってしまい
従兄弟の功一郎の世話になって、3年間の日が流れ大学生となっていたというのです。
目覚めた涼にとってはその自転車事故にあい、
一年間記憶を亡くしたまま三年間生きてきた自分の記憶がまるでないのです。
しかもその三年間を生きてきた涼の過去や友人を探っても今の自分とはまるで違うのです。
うーん
なんというかややこしい三角関係ものでした。
記憶を失って生きてきたほうは恋しい功一郎を手に入れるために
功一郎の趣味を理解し、功一郎の理想の恋人になるべく「おっとり天女」とあだ名を付けられるほど
優しくて辛抱強くて、でも自分という人間を見失わない強さを持っていたようですが
記憶を取り戻して今目覚めた涼は小さいときのままに甘え上手で可愛い少年なのです。
同じ自分なのに、自分ではない存在に嫉妬し
恋しい従兄弟を手に入れた幸福を感じているのですが
その幸福が失った自分の不幸の上に成り立っているという・・・
なんとも不条理で哀しい三角関係でした。
攻めの功一郎が朴念仁で同じ涼だからと大きなひとくくりで接しているのが救いかな。
優しくて切なくて、でも雨のように静かなお話でした。
記憶喪失モノが好きな方いかがでしょうか(笑)?
コメントレスです♪
lisaさん
お名前なしこさんはlisaさんでしたか(笑)
最近ちょっと忍者君調子が悪くって、TB禁止に勝手になったり、書いた記事が消えたりします・・
それを自分で治すPCスキルがないので余計につらい(っ◞‸◟c)
書き下ろしのためだけに買う本って、既存読者には優しくないですよね・・
でも書下ろしだけでなく、本体も加筆修正がだいぶあってエロも増量していたような
気がします。
確認しようにも新書の方がみつからないんですけどね(笑)
コメントありがとうございました!
[2回]
PR