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Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

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交渉人は諦めない (榎田 尤利 )


交渉人は諦めない (SHYノベルス) [新書]
榎田 尤利 (著)
奈良 千春 (イラスト)
 



(あらすじ)

「俺は先輩だけの男です・・・たとえなにがあろうと、絶対に」
 
下町は両国に芽吹ネゴオフィスとして事務所を構える芽吹章は、
嫁姑問題以外ならなんでもござれの交渉人だ。
そんな芽吹の恋人は泣く子も黙ると評判のヤクザ兵頭寿悦だった、
ほんの少し前までは……
いまや兵頭は芽吹の敵でもある天才詐欺師・環の恋人となり、
痛めつけられる芽吹を見ても顔色ひとつ変えない。
仕事も恋もうまくいかず、傷心の日々を送る芽吹だが、
人を信じることをやめようとしない。
そんな芽吹に、環は苛立ちを隠さず……!?

 俺は俺を信じる。人を信じていこうとしてる、自分を信じる! 
すべてを懸けて、芽吹の反撃が始まる!?

第1弾:交渉人は黙らない
第2弾:交渉人は疑わない
 第3弾:交渉人は振り返る
第4弾:交渉人は嵌められる
第5弾:交渉人は諦めない
とうとうUSBと二つの事件は回転し、流れに流されて解明しつつあります。

二つの事件のカギを握る存在となる環もまた悲しい過去をもつようです。

芽吹と同じような傷をもちながら、かたほうは信じることに懸命に努力し

片方は信じないことに諦念している。

信じることに裏切られることもままあるのになぜ芽吹は信じられるのか・・・

それは芽吹の殻を破った兵頭の存在であり

その殻を一枚一枚丁寧に剥いて行った自殺した若林の存在であり

法律の勉強をともにすごした七五三野の存在であり

事務の仕事をしながら母の様に気遣ってくれるさゆりさんという存在があると思う。

そういういろいろな存在を助けながら助け合っていき

同じ時間を共有したという想いが強固な関係を作っていくのに

環はそれらすべてを否定してしまっていてそういう想いも楽しさも苦痛もしらず

ただただ人を苦しめる姿に歓びを感じて生きてきた。

そういうふたりが戦い合って傷つけ傷つけられて

最後に勝利するのは読者には簡単に分かる仕掛けだったと思う。

この事件を元にして

芽吹は兵頭への思いを強固に固めて行った。

自分の男、自分だけの男そういう独占欲にかられる自分

そう思える男に抱かれて幸福を感じる自分に幸福を感じながら

一抹の悔恨の情も忘れない。

生きることって、生き続けることって簡単なようで難しく

それでも、その生活を自分だけの男と生きれたらある意味幸福なんだと思う。


次回は大きい子と小さい子とのコンビのスピンオフが12月にでるらしい。

ハリセンボンの様に生きている小さい子がどういうふうに愛を感じて行くのか

榎田さんに期待大です♪

今回でたこの二冊とそのスピンオフで小冊子を来年から応募できるというのを

忘れないようにしないと・・・

そのあとでまた大人コンビのお話に続くらしい。

今度はできたらちょっと昔の夫婦漫才のような掛け合いを楽しみたいような気がする。

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Lianha
性別:
女性
自己紹介:
「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


好きな作家さん
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