鈍色の空、ひかりさす青 (幻冬舎ルチル文庫 さ 2-28) (文庫)
崎谷 はるひ (著)
冬野 郁也 (イラスト)
(あらすじ)
高校生の深津基(ふかつもとき)は、学校でも家庭でも暴力を振るわれながら堪え忍ぶ日々を送っていた。心の支えは、違法と知りつつも作るのをやめられない改造銃。いつかこの引き金を引く日が自分の救いと信じている。
ある日基は、裏通りでやくざとおぼしき連中が怪しげな会話をしているところに出くわし、捕まえられてしまう。いっそ終わりにしてくれと自暴自棄になったとき、弁護士の那智正吾(なちしょうご)という男に助けられる。
端整だがどこか謎めいた那智と、彼のアシスタントであるマサルとすごすことで、かたくなだった心は緩みはじめるが、さらなる痛みが基を襲い――。
あらすじを読んだときは、これは木原さんですか・・と呟いてしまいそうでした。
同人誌で発売されているということは聞いたことがあるものの
けっこうなお値段で取引されているので、いずれ文庫化されるわと
地道にまっていた作品ですが
あいったたたたたt・・・・・
と呟いてしまいそうでした。
お話の全編すべてが痛いのです。
もうねぇ涙もでないくらい心も体も痛めつけられている少年が主人公です。
学校ではその容貌と雰囲気のゆえに恐喝され、脅迫され痛めつけられています。
心安らげるはずの家庭では、父親から暴力を受けております。
優秀なエリートであった父は左遷され心が壊れてしまったようで
母を蔑み、貶めるようなやり方で縛りつけようとしましたが
やがて、母は自由になるために家を飛び出していきます。
異常な父と残された基は不思議なほど淡々とすべてを受け止めているかのように
ただただ非合法な拳銃を作ることにのめりこんでいます。
その拳銃を使って、ただただ死ぬために・・・・
他人から受ける暴力でさえつらいものがあるのに
家庭ですら心安らぐこともなく、
ただただ生きていくそのことが人間をどんなふうに壊していくのか
怖いものがありました。
心の癒しとしてBLを読んでいるあたしにはちょっと痛すぎました。
最後、あれほど恐れていた父に暴力的に強姦され
救いの手が差し出されたその時
その手にすがる資格すらないと自分を追い詰め
小さな笑顔で拳銃を自分に向けていく笑顔はほんとうに悲しかったです。
痛いシーン8割
心安らげれる場所でのシーン1割
最後の甘甘1割・・・ないかな
そういうBLを望んでいる方いかがでしょうか?
コメントレスです♪
Yさま
そうそう楽しげにお道具を使いこなしているので
さらさらーと読めてしまったでしょう。
お道具に伴う悲壮感みたいなものは堪能できなかったですけどね(笑)
ふたコマ漫画は楽しめていただけて嬉しいです~
あの真面目な表情であの衣装で・・
あのふたりは何をしちゃうんでしょうね。
新妻プレイ(笑)?
コメントありがとうございました♪
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