きみのハートに効くサプリ (プラチナ文庫) (文庫)
椹野道流 (著)
草間さかえ (イラスト)
(あらすじ)
あああもう、可愛いなあ加島さん!
サプリ商品の開発に悩む製薬会社の研究員・透は、移動販売車のカレーが気になり通い詰める。他人を心に踏み込ませまいとする自分が、店主との「また明日」という“約束”につい微笑んでしまうことに驚きながらも。だが偶然町中で件の店主・芹沢と会い、酔った透は悪癖のまま彼を押し倒し、無理に関係を持ってしまう。あげく過去のトラウマから泣き出したところを慰めてもらい……。
表紙をめくってびっくらした一冊です・・・
いきなり襲い受けシーンが・・・
エロが薄めで定評の椹野さんでしたよね・・・
などと戸惑いながら読み進めていくうちに、やっぱり椹野さんだわと思えた一冊でした(笑)
過去に傷を負って
見えない心のバリアーを厚く堅く冷たく保持したまま生きている製薬会社の研究員・透
移動販売車のカレーの店主芹沢と出会い
カレーの美味しさを知るうちに
芹沢の心の優しさをしり、彼との何気ない日常の一こまを重ねていくうちに
彼に魅かれていきます。
ある日地元で開催された学会の帰りに透は結婚式の後の芹沢と出会い
スパイス専門店で楽しい時間を過ごすうちに
お酒に酔って前後不覚になっちゃって・・・
冒頭の挿絵にあるように芹沢の同意を得ないまま乗っかっちゃっていました(笑)
襲い受けしちゃったんですよね(笑)
そのうえ過去のトラウマを思い出した揚句、
自分が結んだネクタイをほどかないまま芹沢に抱き締められ慰められちゃうんです。
恋を自覚し合わないまま体を重ねて
やがて恋に気がついて、愛を深めていくお話でした。
ちょっと受けの透が神経質で几帳面で理屈ぽかったのですが
そのせいで会話のテンポが妙によくて楽しく読めた一冊でした。
大型犬攻めの芹沢が情けないような雰囲気なんですけど
逆に容量がたくさんあって、
これからも透をきっちりと受け止めるんじゃないかなと言う片鱗を感じさせてくれました。
お話の始めから終わりまでカレーと言うか、
スパイスと食べ物が主流ですのでやたらとホットワインを飲みたくなったり
カレーが食べたくなるお話です。
こんな本格的なカレーでなくてもいいんですけどね(笑)
[3回]
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