不器用なテレパシー (ディアプラス文庫) [文庫]
月村 奎 (著), 高星 麻子 (イラスト)
不器用なテレパシー (ディアプラス文庫)
(あらすじ)
諒矢(りょうや)は幼馴染の颯(そう)に恋心を抱いていた。
高校二年の夏、うたたね中に颯にキスされて、颯も同じ気持ちだと確信した。
言葉を交わさなくても、颯との絆を強く信じた。
けれど俳優を目指す颯とともに上京した後、諒矢は颯に拒絶され、別離を告げられた。
あれから二年──。
喫茶店の主・大森に救われて住み込み店員として働く諒矢のもとへ、
人気俳優になった颯が訪ねてきて……?
胸ふるわせる、初恋スウィート・ペイン
雑誌でも読んでいたのだけど、書き下ろしが読みたくて購入しました。
不器用な恋を精一杯しているふたりの切ない初恋物語でした。
幼馴染としてとても大切な関係を持っていたふたり
たくさんの心地よい時間と、優しい思い出を積み上げているうちに
諒矢(りょうや)は幼馴染の颯(そう)に恋をしていることに気がつくのでした。
ある日うたた寝している諒矢(りょうや)に颯がキスをしてきて・・・
ふたりは両思いと確信し、言葉で確認したわけじゃないのだけど
二人の絆は揺るがないと思うのです。
ふたりの転機は颯が俳優を目指して上京したあとにやってきます。
苦しいけれど楽しい生活と信じて颯を支え続けたのですが
その支えすらもが迷惑だったと颯に拒絶され別離を告げられたのです・・・
悲しみの中で颯のいない世界に別れを告げようとしたところをカフェの店主に助けられ
住み込みで働くようになり、
颯のいない世界で生きていくことにも慣れてきたと思っていたある日
二人は再会するのでした。
また傷つくことが怖くて、颯が好きな気持ちは誰よりも強いけれど誰にも知られたくなくて
借りを返したいと詰め寄ってくる颯を拒絶するために
好きな人と暮らしているから邪魔しないでと嘘を付いてしまうのです。
以前のような関係でいたいという颯の誘惑に近い言葉を不承不承受け入れますが
恋心が消えたわけではありません。
それどころか以前より大きな恋心を抱えて切なく耐え忍ぶしかないのです。
一度拒絶されたから
有名な俳優だからとか
綺麗な女優の彼女がいるからと何度も何度も自分を戒めながらも
颯に会いたいという気持ちを抑えることができず、悲しい思いを繰り返すと分かっていても
会うことを止められない気持ちがとっても切なくてよかったです。
ちょっと泣きたい方いかがでしょうか?
[2回]
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