コーンスープが落ちてきて (新書館ディアプラス文庫)
松前 侑里 (著)
室井 理人(イラスト)
(内容) スーパーで食材を物色していた瑞希の頭の上に、突然スープ缶が落ちてきた。犯人は同じ高校の上級生・和真。咄嗟に心配してくれた和真は優しかったのに、話してみたら口が悪くて皮肉屋で、料理に関しても恋愛に関してもことごとく意見が合わない。保護者である叔父のことを一生好きでいられる自信のある瑞希だが“恋愛の賞味期限は短い”が持論の和真と出逢って、どう変わっていく?書き下ろしデリシャス・ラブ。
久々の松前さんの高校生同士のお話でした。
可愛らしいほのぼのなんだけど、家族というものにあまり恵まれていないがための孤独というか
トラウマをみんな抱えてそれでも健気に一生懸命生きているひとたちに常に優しい視点でみている作家さんだと思います。
恵まれた家庭環境でありながらも家を捨てて家族ある人との恋に生きた母
その弟である圭吾も大学時代に司法試験に豪華していたにも関わらず探偵として生きている
今はもう亡き母から語られていたことからも、圭吾の口から語られる祖父母像はなんとなく冷ややかであった。
母亡きあと自分をひきとって育ててくれた叔父の圭吾に魅かれている瑞希
叔父に恋しているけれど、圭吾は女好きで、あふれるほどの愛を持ちながらもけっして家庭を持とうとはしない。
報われない恋と欲望を解消するために料理教室で出会った青年と不倫関係をもっていたけれど
ある日新しくできたスーパーで瑞希の頭の上にコーンスープを落としてきた同じ高校の上級生・和真
優しいけれど意地っ張りでことごとく瑞希の意見に反発してくる彼との言葉の掛け合いに腹立ちをは感じながらもなぜか心魅かれていき・・・・
松前さんの主人公の少年はなんとなくなんですけど、恋はしていないけれど不倫とか
その愛人というしとたちと平気でつきあっていて、妻に対する罪悪感とカは全然なくて
別れるにしても、なんとなくあっさりーと平気でさよならをいってしまう
体だけだからという関係なのだろうけれど、そこに情とかはないんでしょうか・・と
ちょっとつぶやきたくなるのはあたしだけでしょうか・・・・
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