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Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

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裏を返せば…! (栗城 偲)


裏を返せば…! (プラチナ文庫)

裏を返せば…! (プラチナ文庫) [文庫]
栗城 偲 (著), 梨 とりこ (イラスト)



(あらすじ)

塾の事務員である南雲は、鬼軍曹と渾名される数学講師の本郷が苦手だ。本郷は授業中以外は優したのだが、南雲にだけはいつもあたりが強いのだ。けれど男に殴られていた本郷を助けたところ、彼に自分はゲイで南雲のことが好きだと、驚くべき告白をされた。おまけにMで、つれなくされるのが嬉しかったらしい。てっきりドSだと思っていた彼に「しつけてください」と言われても…。
 


出版社さんのHPに告知が出ていた時から気になっていたのですが

フェアーのために大盤振る舞いが続いていたので買い控えておりました。

先ごろ本屋さんであらすじをみて妙に気になるので購入してきました。


さてさて、ここを読んでいるあなたに質問です!

呼びかけられて自分の鼻先にマイクを握るような形の握りこぶしを突き出されたら

あなたはどうしますか?

①手で払いのける

②出された拳に顎を乗っける




答え ① S  ② M だそうです(笑)

あなたはどっちだったでしょうか?

この問題を踏まえてこのお話を読むともっとおもしろいですよー




穏やかで人あたりも良くてそれでいて面倒見のいい長男気質の塾の事務員である南雲は

鬼軍曹と影で呼ばれるほどの厳しい指導をする本郷がすごく苦手でした。

苦手だからといってすぐに避けたりするとかそんなんじゃなくって

微妙に後ろにひいているだけなんですけど、本郷はそんな南雲をおもしろがるかのように

南雲に対してあたりがきついのです。

でもあるときひょんな事件がもとで本郷の優しさに触れて

実は彼がゲイでM気質なこととか元恋人がDVを仕掛けてくることとかを知ってしまうのです。

ゲイだろうとMだろうとまぁそれは個人的なもので、問題はDVだと冷静に指摘する南雲

しかも南雲は本郷が自分に対して好戦的なやな態度をとってきたのは

実は南雲に対する恋心ゆえと知ってしまい戸惑い感満載なのです。

本郷はMでいじめられたりなじられたりが自分の中の萌えを刺激しちゃうので

自分の恋心を南雲に伝えるにはと考えて考えて

自分のしてほしいことを南雲にしちゃっていたという・・・

いや、それおかしいから・・という南雲の常識的な見解はたしかにそうなんですけど

萌えと恋心ゆえに突っ走っていく本郷くんにとっては真剣な出来事でしたので

おかしさと哀しみというか、相反するような感情が交差して理解し合ってはいないんです(笑)


そして本郷を理解したいと思う南郷の真摯さがこのお話の楽しさというか

おかしさを相乗効果で上げていってます(笑)

自分の属性を告白して、ついでに南雲に恋愛感情があることがばれている場面で

属性の理解はともかく恋愛感情は受け入れれないというと本郷はじつに嬉しそうに笑うのです。

「理解してくれた嬉しさと、振られた辛さがMの悦びのツボを刺激して

うれションしそうです」とのたまうのです。

美形がうれション・・とげんなりしている南雲にさらに

「しつけてください」「あなたの犬になりたい」と言い募ります。

もうそこまで言われたらほだされなきゃしょうがないと思っちゃうのですよ(笑)


SとかMとかいろいろお勉強にもなりますし、

公開足舐めショーの言葉に萌えを感じる方は読んでみてはいかがでしょうか(笑)?



コメントレスです♪

あきりんりんさん
再読週間をスムーズに楽しむためには読みたい本を読みたい時に探せ出すことが
大事なんですよね・・
でも、本棚を置く場所には限りというものがあるし・・
我が家は三段ロッカーを積み重ねて本棚にしているので奥にももう一段本があるのですが
奥のしたの方の本は当分読み返さないであろう本と決めて置いてあるのです。
が!過去にどうしても読みたい本を探して探して押入れの奥の本まであさった結果
黄色い本屋さんに売っていたという事件がありまして
それ以来押入れの奥に本を収納するのはやめております・・・

暑さのせいです(笑)
すべてあこの暑さのせいで片付けも掃除もはかどらないのです(笑)
すべてそれのせいにして読みたい本だけで暑さをしのぎましょう~


lisaさん

「ドキチク小冊子」大ウケしてくださって嬉しいです!
普段漫画のアンソロジーは高いし、コミックスになるからと手を出していないのですが
アラブの新田さんの表紙にやられて購入してみたら
小冊子!なるものがあってびっくりしましたよ。
コミコミさんの所業にちょっと腰が引けているので、やっぱり本屋さんで見て買うというのも
大切かなと思いましたね(笑)

>コミコミさんの会費制にはドン引きの私です。ちょっと色々考えてしまいました。
ほんまにそうですよね・・
色々あたしも考えて迷走しながら新しい通販さんを開拓したりしようかなと思ったり
会員様特典の限定商品というのにも心惹かれてみたり・・・
どうしましょうかね(´・ω・`)

コメントありがとうございました!



拍手[2回]

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憂える姫の恋のとまどい(黒崎 あつし )

憂える姫の恋のとまどい (幻冬舎ルチル文庫) [文庫]
黒崎 あつし (著), テクノ サマタ (イラスト)

憂える姫の恋のとまどい (幻冬舎ルチル文庫)



(あらすじ)

唯一の身内である祖父に疎まれながら育った奥野朔は、
14歳のある満月の夜に金髪碧眼のロシア人・ヴィクトルと出会う。
朔に優しく「カグヤヒメ」と呼びかけ、
祖父の下から連れ出してくれたヴィクトル。
朔はそんな彼に恋をするが気付いてもらえない―。
引き取られてから4年、恋心を打ち明けようやく抱いてもらったが、
彼の「恋人」は朔だけではなく…。
 

悩める秘書の夜のお仕事」のリンク作

前作の秘書さんとその上司もちょこっと出てますが、お話の重要性はちょこっとなんで

前作読んでなくても十分に堪能できると思います。

というか・・鳥に怒られるかもしれませんが

ほんとうに鳥あたまなのでかの金髪碧眼のロシア人・ヴィクトルの存在がどこにいたのか

思い出せません……(;´Д⊂


お話は実の祖父に虐げられ、やがて売りに出される存在として生きてきた朔が

商品としての朔の存在をしり、子供を売り買いするなんて許せないということで

お金持ちで金髪碧眼のロシア人・ヴィクトルが祖父から買い

優しく庇護してくれるという、実に甘い展開なのです。

ヴィクトルの愛称を「ヴィーチャ」と教えてもらうのですが、

どうせ中学を卒業したら売り飛ばされるのだからと勉学に不熱心だったため

それがなんのことかよくわからなくって ヴィーちゃんと呼ぶことに・・(笑)

ヴィーちゃんために居心地のよい場所を保持し

そばにいてもいいんだよという安寧がほしくって

それになにより自分自身を幸福にしてくれたヴィーちゃんを大切にしたくって

勉強に語学に家政にと努力する姿はほんとうに健気で可愛い一途さなのです。

やがて大人になった朔は自分から夜這いに積極的に押しかけるまでになりました。

「はじめての男になれることを光栄に思うよ」と心よく受け入れるヴィーちゃん。

でも、物語はこれで幸福になりました。おしまい。ではないのです。

金髪碧眼のの美貌と、才能に満ち溢れているヴィクトル

なにもかも兼ね備えてて、なにも欲しいモノがないというのです。

恋人にはなったものの、あちこちに一夜の遊び相手がいて

またそのお話を朔に寝物語に語るのです。

ヴィクトルの望む恋人になるためにその話すらも笑って受け入れなくてはいけないと

朔は必死になって耐えているのです。

そんな関係に転機が訪れまして、朔は日本を訪れてかの秘書さんと友人になり

ヴィクトルとともに旅行に出かけたりして

楽しい時はまだまだ続くと思っていたのですが・・・・

朔の両親が現れて、自分といるよりは両親のもとにと言うヴィクトルの言葉に

今までの寂しさに耐えて努力してきたなにかが壊れていくことを感じる場面で

ちょっと胸きゅんとなりました。


可愛い挿絵も相まってお話の雰囲気はよかったです。

可愛って一途で切ない恋のお話を楽しみたい方いかがでしょうか?



こういう一途で切ない受けに共感しちゃうのは・・・

出版社さんのフェアーとか小冊子に振り回されている自分を投影しているのでしょうか(笑)


コメントレスです♪

あきりんりんさん
こちらこそいつもお世話になっております。
リアではこういうお話を語れる人もいず。フェアーも共に楽しんでくれる人もいず
ちょっと寂しかったのですがお相手してくださって、あまつさえご協力までいただいて
いつもいつもありがたいです。
楽しんでいただけるように精進していきますと叫びたいのですが
これからも駄文を貫いていくだけの自分を知っております(笑)
また気長にお相手よろしくお願いいたしますm(_ _)m


まるさん
>こちらのブログには私がBLにはまった4年前位からお邪魔させていただいているんです
え、あたしって4年も前から書いていた!??
とちょっと変なとこでびっくりしてしまいました(笑)
いつも御贔屓ありがとうございます。
来ていただけるだけでも嬉しいですのに、駄文のお相手になってコメントをくださったり
拍手までいただいてありがとうございます。
これからも一緒に楽しんでいただけたらと思っております。
アホなことしでかしてご迷惑おかけするかもしれませんが
これからもよろしくお願いいたします。

コメントありがとうございました!

拍手[5回]

執事と画学生、ときどき令嬢(小林 典雅)


執事と画学生、ときどき令嬢 (ディアプラス文庫) [文庫]
小林 典雅 (著), 金 ひかる (イラスト)

執事と画学生、ときどき令嬢 (ディアプラス文庫)



(あらすじ)

素顔は明朗快活、そして若干粗忽な画学生。
けれど駆け落ちして失踪中の男爵令嬢と瓜二つだったことから、
女装して身代わりを務める羽目になった来智(らいち)。
一週間後に控えた夏見侯爵とのお見合いまでに立派な令嬢になりきるべく、
執事の竹之内の鬼のしごきに日々耐えるうち、厳しい中にふいに見せる彼の優しさが気になり始め……?

没落侯爵・音彦と箱入り御曹司・湊(みなと)の恋も収録。
 
表題作はシャレードで昔掲載されていたようです。

おかしな設定とユーモアはありますけど

いまの小林さんの望んでいる奇想天外さが今一歩足りなかったような・・・

まぁある意味テンプレの安定感とでもいいましょうか・・

小林さんに望んでいないものはありました(笑)

これが他の作者さんなら十分に満足できる一冊なんでしょうけど

小林さんに求めるものがないとなると妙に哀しいです(笑)


四人兄弟の画学生来智(らいち)は仕送りが少ないというか、いただいても画材になってしまうので

万年懐の具合はお寒いのです。

今日も来智に甘いおじさんを頼って活動写真とその後の洋食をあてにしていたのですが

肝心の叔父は不在で・・

叔母の小言から逃げ出すために叔父の訪問先の男爵家を訪れることにいたしました。


さぁそれからが大変

その男爵家では可愛い一人娘が侯爵家と縁談を嫌って出奔したようなのですが

そこに現れた来智がうん良く?お嬢様にそっくりで・・・

一週間後に控えた夏見侯爵とのお見合いまでとの約束で

来智は少々?若干でない粗忽さを隠し

立派なお嬢様となるべく鬼の執事さまから令嬢教育を受けることになるのです。(笑)

美味しいものを食べても初めて食べました!と顔に感嘆符をつけちゃいけないとか、

言葉とか仕草を練習させられ

たまった鬱憤を地下の部屋で大声で晴らしていたら

いつのまにか背後のその文句を言いたい主・執事の竹之内がいたのです。

悪口を並べられたにもかかわらずたまっているストレスに理解を示すその優しさにふれ

ちょっこっと恋心が湧いてくるのです。

お見合いも無事に???すんで

侯爵も来智が男の子ということはバレるのですが

それでも構わないからそばにいて欲しいと望むのですが

執事の竹之内くんがきっぱりと断ってくれ、愛を深めていくのですが

正直なとこ愛のはじめあたりが令嬢教育で染まりきっていたので

どこからBLなんだと思ってしまわないこともなかったのです・・・


書き下ろしの没落侯爵・音彦と箱入り御曹司・湊(みなと)の恋のほうが

はちゃめちゃなんだけどおもしろかったです。

恋の始まりから深まっていく場面が丁寧に書かれていて心情がよく伝わってきたです。

デパートが火事になり、自分の体では逃げ切れないから

音彦に自分を捨てて逃げて欲しいと懇願するとこなんか

面白切なくてちょっと泣きそうになりました(笑)

こういう典雅さんを待っていたんですよと、

本編のもやもやがちょっと吹き飛んでしまいました(笑)



そしてもう一つの書き下ろしがめちゃくちゃによかったです。

竹之内と来智の夜のデートでアルコールを摂取してへべれけに酔ってしまった来智

ひとりで歩けそうにもない来智は下宿の部屋まで送ってもらって

竹之内濯(あろう)に好きだと告白し、いやらしいことするのが好きだと叫んでしまうのです。

酔っぱらいってこわい・・と普段なら思うところなんですが

告白された竹之内にとって幸福の絶頂のようで(笑)

しまいにはズボンの前たてに手を伸ばして

ちんちんの拓本・・ちん拓が取りたいとおねだりしちゃうのです。

唖然としているうちに普通の大きさより大きいほうがいいとつぶやかれ

そこを含まれちゃうのです(笑)

さいきんちんちん関係のお話が続くのですが

自分的には恵まれていると思える一冊でした(笑)

さぁちん拓を楽しみたい方は読みませう♪


コメントレスです♪

ゆうみさん
>思わず高級万年筆×安くて使い勝手の良い万年筆で擬人化妄想してしまいました(笑)
うーんさすが師匠
そこまでの妄想はあたしにはできませんでした・・・
でも万年筆やら仮性包茎のち〇ちん連呼やらお医者さんごっこやら
楽しいことが盛りだくさんで楽しめた一冊でしたね(笑)
この方の作品チェックあたしもしていこうと決意しました。
またご指導よろしくお願いいたしますm(_ _)m

コメントありがとうございました!
 

拍手[3回]

サバイバルな同棲 (洸)


サバイバルな同棲 【キャラ文庫】 [文庫] 洸 (著), 和鐵屋 匠 (イラスト)

サバイバルな同棲 【キャラ文庫】



(内容紹介)

真面目で冷静沈着な副保安官のレオに、殺人容疑が掛けられた!?覚えのない冤罪に動揺するレオの無実を信じたのは、幼馴染みのダグラス。広大な大自然を管理する国立公園のパークレンジャーだ。潜伏先は、ダグラスが熟知する園内の山奥だった。高校時代からずっと好きで、でも憎まれ口ばかり叩く俺をなぜ助けてくれるんだ?ダグラスの本心もわからないまま、逃亡生活が始まったけれど!?―。
すっかり感想を上げるのがお久しぶりとなった今日このごろ・・

何をしていたかと言われたら薄い本が部屋を圧迫し始めたので

涙をのんでドナドナしようかと・・あがいておりました。

読まない本は置くだけ無駄とかなんとか娘に言われるのだけど

再読したい時に読みたい本が手元にないと気がつくのが嫌なので

やっぱり上に積み直しただけとも言いますが、

ちょっと自分的には 整理がついたような・・・(気のせいともいいますが)気持ちになりました(笑)

ということで整理中に読んだ一冊です。



国立公園のパークレンジャー(ダグラス)×真面目で冷静沈着な副保安官(レオ)

幼馴染でありまして、母を失った悲しみを癒してくれた大切な友人として

非常に濃い関係をもって生きておりましたが

レオの方は自分の気持ちが恋ということに気がついてしまい

恋心のねじれた表現のためか、

女の子に囲まれているダグラスを見たくないという気持ちになり

ダグラスをできるだけ自分から遠ざけるためにひどい言葉をかけてしまうのです。

まぁツンデレ美人受けさんの定番とも言えるお話なんですけどね(笑)

それに小型飛行機墜落事件とマリファナと酒に溺れた保安官の馬鹿息子と

偽札に心を動かされた保安官とFBIによってある事件が起きるのですが

副保安官であるレオはそれに巻き込まれFBIの捜査官を射殺したという罪をなすりつけられて

逃亡犯となるのです。

困惑した気持ちで逃げる場所はといえば

普段憎まれ口ばかりを叩きつけているダグラスとの思い出の地でしかなく

ダグラスもレオを助けようとしてその場所に赴くのです。

事件により集団パニックにおちいった街の人々から身を隠すことにして

二人が赴いたのは広い国立公園のなかでした。


公園の奥深くの土地の中

暖炉がある小さな小屋の生活、キャンプの経験しかないレオとなれば

活躍するのはパークレンジャーのダグラスしかおりません。

釣りをしたり、食べれるきのこをさがしたり、そしてグリズリーからも守ってくれるとなれば

恋心が再燃しちゃうのもムリありませんよね!

一度だけと思ってせまるレオのひっしさがすごく切なくてよかったです。

一度が二度三度となり、この楽園での生活が終わるまでとなりますが

欲を持ちすぎてダグラスを不幸にしてしまうとことはレオにはやはりできなくて・・

下界に帰り、事件を解決しようとするのです。


事件とサスペンスはちょっと少なめでしたが、ふたりの恋の物語がよかったです。

秘めた恋心に切なさを感じられて楽しく読み終えることができました。


楽園から帰ってきた彼が家宅捜査されていてめちゃくちゃに荒らされた自分の家をみて

本当に生きていくものに必要なものはフライパンとライターと寝袋と暖炉

それから愛するダグラスがいればそれだけで十分だと思うのです。

そこにいえいえ膨大なBLも必要ですと心の中でつぶやいたのはあたしだけではないと思います(笑)


コメントレスです♪

あきりんりんさん
雑誌は手に入りましたか?
いつまでも変わらずにあの情熱を描けれる新田さんに改めて感謝の気持ちで楽しめました。
ぎっくり腰はほんとうに忘れた頃にぶり返すので要注意・要養生・要体操ですよね。
一度に良くなろうと欲をはって体操やりすぎて
体全体が痛くなったあたしが言っても意味ないかもですが・・(笑)
人生の一大事を終えてこれから体が悲鳴を上げていくのだと思いますが
楽しく萌えていきたいですね。
お大事にとおめでとうございますの言葉を添えさせてください。





拍手[1回]

恋する記憶と甘い棘(黒崎 あつし)


恋する記憶と甘い棘 (幻冬舎ルチル文庫) [文庫]
黒崎 あつし (著), 金 ひかる (イラスト)

恋する記憶と甘い棘 (幻冬舎ルチル文庫)



(あらすじ)

恋人が好きなのは、記憶をなくしていた間の自分―。高校2年生のある日、事故で過去1年間の記憶を失ってしまった永瀬涼。それから3年、記憶をなくした涼と暮らしていたのは幼い頃から慕っていた従兄の功一郎だった。一緒に暮らすうち二人は恋人同士になるが、ある朝突然涼の記憶が戻る。そして今度は、同居していた3年間の記憶をなくしていて…。
ある日楽しかった夢を見て目覚めた涼は

見知らぬ部屋で見知らぬパジャマを着て 見知らぬ他人とベットで寝ていた。

不思議に思いながらカーテンを開けると見知らぬ男も目覚めるのですが

なんとその男は昔からほのかに恋していた従兄弟の功一郎だったのです。

父親を失ったときの様々な出来事があって

この恋しく慕っていた従兄弟まで拒否していたはずなのに何故?

しかも無骨な朴念仁だったはずの彼が目覚めのキス??

ありえない状況に戸惑っている涼に知らされた事実はなんと・・・

自分は父親を失ってから一年後に事故に遭い、それまでの一年間の記憶を失ってしまい

従兄弟の功一郎の世話になって、3年間の日が流れ大学生となっていたというのです。

目覚めた涼にとってはその自転車事故にあい、

一年間記憶を亡くしたまま三年間生きてきた自分の記憶がまるでないのです。

しかもその三年間を生きてきた涼の過去や友人を探っても今の自分とはまるで違うのです。

うーん

なんというかややこしい三角関係ものでした。

記憶を失って生きてきたほうは恋しい功一郎を手に入れるために

功一郎の趣味を理解し、功一郎の理想の恋人になるべく「おっとり天女」とあだ名を付けられるほど

優しくて辛抱強くて、でも自分という人間を見失わない強さを持っていたようですが

記憶を取り戻して今目覚めた涼は小さいときのままに甘え上手で可愛い少年なのです。

同じ自分なのに、自分ではない存在に嫉妬し

恋しい従兄弟を手に入れた幸福を感じているのですが

その幸福が失った自分の不幸の上に成り立っているという・・・

なんとも不条理で哀しい三角関係でした。

攻めの功一郎が朴念仁で同じ涼だからと大きなひとくくりで接しているのが救いかな。


優しくて切なくて、でも雨のように静かなお話でした。

記憶喪失モノが好きな方いかがでしょうか(笑)?


コメントレスです♪

lisaさん
お名前なしこさんはlisaさんでしたか(笑)
最近ちょっと忍者君調子が悪くって、TB禁止に勝手になったり、書いた記事が消えたりします・・
それを自分で治すPCスキルがないので余計につらい(っ◞‸◟c)
書き下ろしのためだけに買う本って、既存読者には優しくないですよね・・
でも書下ろしだけでなく、本体も加筆修正がだいぶあってエロも増量していたような
気がします。
確認しようにも新書の方がみつからないんですけどね(笑)

コメントありがとうございました!


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プロフィール

HN:
Lianha
性別:
女性
自己紹介:
「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


好きな作家さん
木原音瀬さん・可南さらささん・水原とほるさん
水壬楓子さん・ふゆの仁子さん・華籐えれなさん
剛しいらさんなどなど・・・

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