九回目のレッスン (キャラ文庫 み 1-16) (文庫)
水無月 さらら (著)
高久尚子 (イラスト)
(内容)
「君が弾くと、どんな曲も色っぽく聴こえるな」。柔和な美貌のピアノ講師・和音が出会ったのは、広告代理店の敏腕部長・永倉宗一郎。怜悧で知的な男に一目で惹かれた和音は、10回コースのレッスンを引き受けることに。ところがレッスン初日、和音の気持ちを煽るように、濃厚なキスを仕掛けてくる永倉。和音の想いは拒絶するのに、なぜか回を追うごとに愛撫は激しくなっていき…。
家族全員がクラシック音楽で指揮者であり、ピアノ演奏者である和音
いずれは自分もその世界でと思っておりましたが
友達以上・恋人未満であった牧人の喧嘩を止めるために 手にけがをしてしまい
ピアニストとしての夢は潰えてしまう・・・・
ケガの原因でもある牧人とグループを組んで活動していたが
牧人のシンパでもあるひととうまくいかず牧人もかばってくれるわけでもなく
夢破れてまた自分らしく生きる道をさがすために ピアノの先生としてがんばっている 。
ピアノの発表会を終えたところで和音は印象的な男と出会う。
広告代理店の敏腕部長でもある永倉は怜悧で知的な印象でなにか魅かれるものがある。
普段の自分からは考えられない行動力で彼を10回コースのレッスンに誘う。
レッスンのたびに繰り返される濃厚な愛撫に翻弄される和音
魅かれたのはたぶんおたがい同時だったのでしょうが、気持ちが熟成していく時期にすれ違いがあるようです。
ふたりに出合いと愛の物語に合わせて
和音の心の傷の再生物語となっておりまして
牧人ときちんと話し合うことなく、ただ怪我ことで心の重荷となり別れろなってしまったこと
グループ内できちんと自分という存在感をしめすことで
初めて自分の疵とか、未熟な部分に目をやり
癒し癒されて、はじめてほんとうに次の恋に目を向けていくのです。
和音の成長を見守り、支えていく役割の永倉という存在が
じっとまっている大人の男だからこそなりたったお話だろうと思います。
恋や生活や生き方にもレッスンが必要だし、
それを支えて支えられて生きていけるパートナーとの出会いがあればはなしちゃいけませんよー
と考えたお話でした(笑)
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