忍者ブログ

Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

不条理で甘い囁き (崎谷 はるひ)

不条理で甘い囁き (幻冬舎ルチル文庫) (文庫)
 崎谷 はるひ (著)
小椋ムク(イラスト)

(内容)

大手時計宝飾会社勤務の羽室謙也は、デザイナー・三橋颯生と勢いで体を繋いだが、相思相愛だったことがわかり、晴れて恋人同士に。ある日、颯生の古いアルバムを見ていて喧嘩になるふたり。意地っ張りな颯生は、それでも歩み寄りのためベッドをともにするが、なぜか謙也は途中で帰ってしまう。落ち込む颯生だが…!?雑誌掲載作と書き下ろしを収録。

痴話げんかでここまでしますか・・・

お若い方の情熱は激しいようで

もうねぇ、ほんとうささいな行き違いが原因で

話さないと決めた二人の喧嘩はメールで始まりました・・・

魔女の宅急便のOPとガンダムの「いっきまーす!」の 着メロの大あらしのなかで

静かに騒がしく二人の喧嘩は進んでいくみたいです(笑)

他人の冷静な目があればここまで進みはしないうちに沈静化しちゃうんでしょうが

痴話げんかはやっぱりふたりだけのときにおきちゃうようです(当たり前)


携帯の充電が切れておわった痴話げんかですが

なんとなくうやむやのまま体で消化しようとしてきた謙也の気持ちはわからないでもないんですけど

どこか潔癖な颯生はそれが許せなくて

きつい一言で謙也を拒否しちゃうんです。

その一言が原因であんなことになっちゃうなんて・・

まぁ男性ってというか、人間って強いようで繊細な存在なんでしょうねぇ。


こういう痴話げんかも込みの付き合いをしてきたのは颯生にとって謙也が初めてで

そういう乙女のようなとまどいもあって

なかなか素直に謝る気持になれなかったのですけど

仕事をしながら、自分も悪いところがあったと反省し

メールで会いたいと誘いかけます。

なのに謙也からの返事は妙に重くて・・・・

そしてひさびさに会えた彼、謙也の抱擁もキスも優しくて心地よいものだったのだけど

なぜか事に及ぼうとした謙也は急に帰ってしまうのです。

そう・・・

かわいそうに謙也くんは、

颯生のあの一言のせいで 心因性の勃起障害 になっちゃっていたのです・・(笑)


お互いに言葉と思いやりを忘れちゃいけないということですね。

そういうことが原因と知らない颯生はもうぐるぐる悩んじゃって可哀そうでしたけど

過去とかが気になるのもお互い様だし

過去があって今の自分があるので、そう簡単に否定もできないことが多いから

傷も痛みもお互いごと抱きしめてあげるくらいの気にならなきゃ

なかなか恋も持続しないのかも・・・


謙也くんの苦しい告白に

「謙ちゃんがいいなら、俺が抱いちゃう」とふたりが努力しちゃうとことか

謙ちゃんが痛がると

痛い目にあわすくらいなら一生セックスしなくていいと言い張る颯生もかわいいし

こんあ目にあわせていたんだと思いやる剣ちゃんもいいこだなぁと思わせるお話でした。

何ヶ月分かたまっていた謙ちゃんの欲求をはらすために

ふたりが努力しているところもえろえろしていて楽しかったです(笑)


まぁいい年齢をこいた大人同士が不器用な初恋をしているそういうお話に

小椋さんのエロ可愛い挿絵がこれまた雰囲気にあっていて

なかなか楽しかった一冊です。


この作品は来年第三段がでるそうです。

初恋になれて恋が熟成していく二人がみえるんでしょうかと

期待しております。


拍手[0回]

PR

初心者マークの恋だから (いつき 朔夜)

初心者マークの恋だから (ディアプラス文庫)
いつき 朔夜 (著)
夏目 イサク (イラスト)
 
(内容)

年上のいい男に口説かれて、ホテルに入った新米教師の謙吉。なのに土壇場で怖気づき、彼がバスルームにいる間に逃げてしまった。後で悔やんでも、後悔先に立たず。ところが数ヵ月後、他校の会議室でその男・達川と再会した。そして、高文連弁論部門の専門委員として、共に活動することになったのだ。男としても教師としても憧れと尊敬の念を抱かせる達川に、謙吉は惹かれていき……。教師達のラブ・ディベート!

待望のいつきさんの「初心者マークの恋だから」は

ほんとうに文句なくおもしろかったです。

雑誌掲載時は挿絵が紺野さんでした。

挿絵としては夏目さんの雰囲気も大好きなんですけど、

紺野さんの雰囲気のある挿絵が好きなあたしとしては残念です・・・

攻めの達川はもうちょっと年齢を感じさせるロマンスグレー・・というには早いのですが

教職のベテランという感じでした。

ということでなんとなく紺野さんの挿絵の雰囲気を引きずって読ませていただきました。


内容のほうはさすがいつきさんといいましょうか、

高校教師同士の不器用な恋愛を

高校生の弁論大会・セミナーでの研修会・修学旅行といろいろ高校教師の裏側と

絡ませながら進展していっております。

初恋と気がついた、肉体的にも精神的にも未熟な謙吉がねほんとうにかわいらしいです

はじめての出会いのときはいざ事に及ぼうとする前に自分の体の未熟さに気兼ねして

ホテル代をおいて逃げ出しちゃうし(笑)

二度目は足がつっちゃうし(笑)

せっかく大胆にも仕事にからませて会ってことに及ぼうとしたら

向こうから弁論大会が終わるまではと断られちゃうし・・・・

お土産をうまく渡すことのできないその可愛い不器用さも含めて

真面目に真摯に高校教師として生きている可愛らしさが達川を魅力でメロメロに

しちゃったんでしょうねぇ。


その反面教師としてベテランの達川はやっぱり大人のこずるさというか

生き方まで熟知してて

来年雇用してもらえるかどうか謙吉が不安に思っていると気がつくと

二年が年季の弁論部門専門委員に選ばれるように仕向けていて

自分の仕事を手伝わすように仕向けちゃうし

謙吉が高校教師としてどういきていくかなどそれとなく示唆しちゃったり

まぁ絡めてで絡めて言って最後ほしいものを手に入れちゃうんですけどね(笑)


じれったいほどゆっくり進んだ二人の恋の進展も、

高校教師として謙吉の成長具合も楽しめて一粒で二度美味しいお話でした。

拍手[0回]

スリープ (砂原 糖子)

スリープ (ディアプラス文庫) (新書館ディアプラス文庫) (文庫)
 砂原 糖子 (著)
高井戸 あけみ (イラスト)

(内容)

睡眠障害のナルコレプシーを患っている倉知。ところ構わず襲ってくる発作的な眠気のため、生活に支障を来すことの多い倉知をフォローしているのが、同級生で同じマンションの住人でもある上木原だ。理由は退屈だから。倉知とは反対に上木原は不眠症で長い夜を持て余していた。だがいい加減で本音を覗かせない上木原が自分に構う本当の理由、倉知はそれが知りたかった―。心に闇を抱く二人の、癒しと再生の物語。
 
砂原さんのHPを拝見していて、作者様ご本人がラブコメですと明言されていたので

好き作家さんでもある高井戸さんの挿絵と相まってすごく楽しみにしておりました。

もうねぇ後ろに書いてあるあらすじも読まないまま読み始めた当初は

いつこれがラブコメになるんでしょうか・・・・と思いながら読みすすめていきましたが

最後に気のよい友人住田が一流進学高校の青年から主人公を差し置いて告白される

そのときまでラブはありましたが

コメデイはなかったと思うのは・・・・・・

あたしの気のせいでしょうか(笑)




ということで、他の方々がたくさんプレビューされているので

いまさらかんたっぷりなんですけど、感想です。


不眠症の上木原×睡眠障害のナルコレプシーを患っている倉知


倉知はところかまわず襲ってくる発作的な眠気のために生活に支障をきたすことが多い

いったん寝付いてしまうと何時間かはそのままになってしまったり

情動的な興奮(泣き・笑い・怒りのような)により全身の筋肉が力がはいらなくなり

その場に倒れ伏してしまうようなときがあるそうです。

倉知が困っているときに表れるというか、いつも横にいる友人上木原

倉知とは反対に彼は不眠症で、眠れても30分という病気を患っております

不眠のために人より長い生活時間を暇をもてあまして倉知をかまっているのだと豪語しております。



もうねぇ

どこまでもどこまでも倉知にアプローチしてる上木原の恋心に

魔性の魅力をもつ倉知がまったくもって気がつかないかみ合わせに笑っちゃいます。

倉知は上木原という名前が呼びにくいと喬と名前で呼んでいるのですが

そう言われると上木原も友人の住田に

「上木原」の名前を十回言わせて呼び間違えがないことを証明させて

俺の苗字は呼びにくくない

喬と呼んでいるのは倉知がそう呼びたいせいだと主張するとこなんか

もう涙がでそうなくらいかわいいシーンでした(笑)


二人が思いを実らせて告白しちゃってはじめてのエッチになだれこむシーンも

ちょっとラブコメ・・・で長くて粘ばっちこくて

なかなか美味しいシーンでありますので満足感100%です(笑)


二人がそういう睡眠障害を負うことになった過去も重いものでしたが

二人で生きていくことでその傷を乗り越えていってもらいたいと思うのです。


他にも倉知のいとこにあたる、保護者である保険医もなにかありそうなひとですし

その友人とのこれからも気になるし

冒頭でも書きましたが魔性の魅力をもつ倉知がそばにいるのに

地味顔で印象の薄い住田に告白した男の子といい

なにかこれからのこれからを書いてくださったら楽しそうな方々ばかりなんですけど~

これはあたしたち読者の声しだいによったら続編期待できそうな気がします(笑)




拍手[0回]

「俎上の鯉は二度跳ねる」がCD化(水城せとな)

ドラマCD『俎上の鯉は二度跳ねる 1』が11月に

そして、2が12月に発売決定だそうです。

「窮鼠」が一枚でぎりぎりだったので、

それよりも分厚い「俎上」が一枚で収まりきるはずはないとは思いますけど

二枚組とか、はては三枚組に慣れきっている最近

なんで二枚組でないんだろう・・・という気持ちです。

二つの応募券合わせて小冊子つきとかですかと

小冊子に振り回されきっているはずなのに考えてしまうのも性としか言いようがありません(笑)



キャステイング 

恭一に中村悠一さん、

今ヶ瀬に遊佐浩二さん、

たまきには斎藤千和さん、

美奈ちゃんには日笠陽子さん


今回はふたりがりバながら恋を深めていくシーンもありますし
遊佐さんのエロ可愛い受け声が楽しみです(笑)

拍手[1回]

指定バトン!

この度のバトンは「必死で隠している腐女子のBLブログ」の桜花麻琴さんから回ってきました!

指定バトンということで、

あちこちのブロガーさんで回っているのを楽しく拝見させていただいておりました

が!

よもやこんな辺境の、しかも人付き合いのあまりうまくないあたしにまで回ってくるなんて・・・

青天の霹靂です(笑)

ありがとうございました。

指定バトンということですので、指定されたことに対してお答えさせていただくシステムのようです。

今回麻琴さんからいただいた指定は『BL』とのことですので

これについて熱く語らせていただきたいと思います。

おまぬけな記憶の薄いあたしに回してくださった麻琴さんに

恥をかかさないようにがんばりたいと思います(笑)

『JUNE』についても・・と書いてくださっていたのですけど~

そのころは生まれてもおりませんでしたのよと一言嘘をいいましたが

バリバリに買って読んでおりました・・・・

いろいろその二つについて論議はありますでしょうが、根底に流れる腐女子の魂は同じということで

簡単にまとめて答えさせていただきます。

というか、複雑に筋道を立てて考えるのが単なる苦手なだけといいますが・・・(笑)

 【指定バトン】
※注意 指定者以外は絶対にやらないで下さい。
いつ回ってくるかのバトンなんで!
※回してくれた人から貰った『指定』を『』に入れて答える事
 


1、最近思う『BL』

『JUNE』の時代では運命とか、必然の恋というふうに捉われておりましたので
耽美という言葉にも象徴されるように美しくはかない世界での最後という感じが多かった
ような記憶があります。
赤江瀑さんの「オイディプスの刃」に象徴されるかのような耽美的、伝奇的な作風に
続くかのような作品が多く破滅に向かって突き進むかのようなやりきれない思いを
しながら読んだ記憶があります。

それからいつのまにか 「やおい」という言葉に象徴されるような
やまなし、おちなし、いみなしと称される作品が主流となり
社会人ととしてなりたてのあたふたとした生活のうちに腐女子と称されるものから
離れて生きておりました。

育児も終わりかけて、ふと気がついたら娘がリボーンの二次創作にはまっており
あららとおもうと世界はすっかり「BL」に占拠されておりました(笑)

「男だから愛するんだではなく
好きになったやつがたまたま男だっただけ」
というセリフに象徴されるように、男同士の恋愛も簡単にあって
しかも周囲もなんとなく好意的でいつのまにかあれやこれやのハッピーエンド

「ありえへーーん」心のうちで叫びながらブランクのあった時期に発売されていた
本や漫画本を夢中になって買い読み進んでいったのです。

でも、最近のBLの真摯に悩みながらも、恋が生まれていき
それによってお互いが幸福になっていくというお話の方が今BLのほうがあたしは好きです。

質問から大幅に外れた答えですいません・・・


2、こんな『BL』には感動

せつなスキーを一応自認しているあたしですので、今回BLにはまった本を紹介したいと思います
可南さらささんの「指先」という本です
母親に愛されることなく、なにもかもしかたないという呪文で諦めきっていきている郁
千里が優しくしてくれているのが嬉しくって
でも、いつかは失ってしまう恋だから、
その時は千里のためにこっそりと身をひいてと考えている健気さがよかったのです。

それ以外にも感動を覚えたと言えばいろいろありますが

長くなるのでやめときます(笑)

 

3、直感的な『BL』


うーん、なんと応えたらよいのかと悩んでしまった質問です(笑)
直感的にこれははまる
と思ったのは、夏コミの木原先生のスペースに発売予定の「脱がない男」の上下が発売前に飾られていたのです。
課長のあの悩殺的な視線に引き付けられしまい
ふらふらと木原さんの本を恐ろしい勢いで集めた記憶があります。
挿絵の効果だけではなく、木原さんのオーラが直感的にあたしを呼んだと思っております(笑)

519dlNpK-6L__SL500_AA240_.jpg51VA7M8W6PL__SL500_AA240_.jpg 

















4、好きな『BL』

麻琴さんと同じくやっぱりハッピーエンドが好きです。
ある年齢を超えて世間のしがらみとか、やっぱり腐に落ちないことに慣れきって生きておりますが
BLはあたしにとって心の癒しであるので、途中の紆余曲折はともかく
最後はすっきりとまとまってほしいと思います。

5、こんな『BL』は嫌だ

癒しと心の清涼剤としてのあたしの大切な存在ですので
どうにもやりきれない最後が終わりにあるとどんなに大切で好きだった本でもなかなか再読できません
感動を覚えた一生大切にしたいとおもっている「BANANA FISH」しかり「日出処の天子」しかり
「風と木の詩」もですが、読みかえすときにはよほど心が充実しているときでないといけません。

6、この世に『BL』がなかったら・・・

うーん
難しい質問ですねぇ(笑
BLがなかったら、もっと貯金ができていたんじゃないかとおもうのですが
買い物にはしって、妙に心が寒くなっていたんじゃないでしょうか?
BLがあるおかげで、こういうブログを開設できて、心優しい方々に相手してもらって
楽しんでいるあたしがいるんですものね! 

7、次に回す人。(『指定』つきで)

いつも記憶が薄いあたしを助けてイベントの参加に協力してくださる「番茶日記」のりこさんに
『炎のミラージュ』で指定バトンを回したいと思います。
積極的にいろいろなイベントに参加されているし、学業にバイトにすごくがんばっているかたなので
ご迷惑かもしれませんが、もし気が乗ったらよろしくです

それから、すごく熟読されていつも感心するほど論理的に感想をかいてくださっている
「BLイメージソング!聴いてより萌えBL読書日記」のmiru-haさんに
『唄とBL』で指定してはいけませんでしょうか?
お仕事が忙しいなか、いつも丁寧に記事を書かれているのですが
気が向かれたらどうぞよろしくお願いいたします。

拍手[0回]

カレンダー

01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28

プロフィール

HN:
Lianha
性別:
女性
自己紹介:
「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


好きな作家さん
木原音瀬さん・可南さらささん・水原とほるさん
水壬楓子さん・ふゆの仁子さん・華籐えれなさん
剛しいらさんなどなど・・・

コメント・トラックバック等大歓迎です

Twitter

カテゴリー

カウンター

最新コメント

[01/09 suuny]
[01/09 suuny]
[11/23 Lianha]
[11/22 さなえ]
[11/07 Lianha]

最新トラックバック

ブログ内検索

BL×B.L.People