銀とシュガースノー (幻冬舎ルチル文庫) (文庫)
玄上 八絹 (著)
高城たくみ(イラスト)
(内容)
両親の離婚によって、血のつながらない叔父の家に居候することになった秋彦は、大学進学かパティシエになるため専門学校に進むかで頭を悩ませている高校生。だが居候先にいたのは、予想以上に若い叔父・守柯(かみか)だった。ピアノの調律師である守柯は、5つしか歳の違わない秋彦を子ども扱いして冷たくあしらう。そんな守柯に孤独の影を見た秋彦は…。
「しもべと犬」でけっこう面白い作家さんと気がついたので
同人誌は夏の祭典で買いあさってきたし
今回は他に以前発行された「千流の願い」もついでに買ってきました。
この作品はこの方の他の作品と違って閉じこもりでもありませんし、流血も爆破も
ましてやSMまがいの姫ごととも縁がありません。
ごく普通に?義理の叔父さんに恋をした高校生のお話です(笑)
相変わらず独特の文体が苦手な方にはすごく苦手だと感じるでしょうし
読みにくいと感じるかもしれませんが、読み進めるうちに慣れてくるせいか
その独特の世界に引きずられていく作品でもあると思います。
(あたしの読解力がないせいということかも・・・)
ということで
高校生の秋彦は両親の離婚と母の仕事の都合で
血のつながらない叔父の家に居候することになりました。
家事とかお菓子作りの好きな高校生という設定で進学に悩んでいる彼のもっかの関心は
予想以上に若い叔父守柯(かみか)
ピアノの調律師をしている彼は神経質で秘密主義で片付けべたで頑固で気難しい
おまけにゲイであることで密かに恋をしていた友人からこっぴどく拒否されたせいか
ますます頑なに人を拒否して生きているんです。
その友人のコンサートで調律を頼まれるんですが、
友人に会いたくないので頑なに拒否しているんですけど
そういったエピソードを重ねていく上でなんかいらないエピソードというか
多くの人間との係わりが書かれ過ぎていているという感じがして
なかなかお話に入り込みにくいという感じがしました。
肝心の甥っ子秋彦となぜ魅かれあったのかという印象が薄くて
最後に両想いになるんですけど、それがとうとつすぎるという感触がぬぐえなかったです。
いい意味でも悪い意味でも
ちょっと同人誌的な感覚のする一冊です。
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