隣に居るひと (幻冬舎ルチル文庫) (文庫)
椎崎 夕 (著)
竹美家 らら(イラスト)
(内容)
室瀬玲一は、姉の形見の喫茶店を経営しながら姪の桃子を育てている。その暮らしを続けられるよう尽力してくれたのが、桃子の叔父にあたる西崎彰也だった。記憶喪失を演じていた彰也は玲一に惹かれ、最初は拒絶していた玲一もやがて彰也を想うようになる。そんなある日、パーティーによばれた玲一と桃子。祖父の家に残るという桃子に玲一は…。
ちょっと延期で焦らしプレイでしたが、無事に「
帰る場所」も終わりまで読むことができました。
捨て子であったことでなにもかもにひかえ目な生き方を自分に強いている室瀬玲一は
続編でも同じようにひかえ目で健気な生き方をしております。
自分の愛する人が大切
そして、もし愛している人が不幸になるなら果敢に立ち向かう強さを持っているのですが
自分自身の存在が不幸となるなら
あっさりと身を引いてしまう危うさもあいかわらずです。
でも、その健気な行動で他の人を傷つけてしまうかも知れないなどということは
思いあたりもしないというところがあります。
姪のために姿を消したら、みんな幸せになれるなんて・・・
そんなバナナ←誤字ではありません・・・念のため
と叫びたいです。
すべての不幸の原因を作ったとまではいいませんが
いろいろ茶々いれてくれた香月のおじいさんが亡くなり、西崎もその世界から離れてしまい
セレブな方々からの攻撃も一段落してふたりの関係も安定してきたようです。
梶本というあて馬に嫉妬したり、
やきもちをやいて独占欲をあらわにしてるくらいの余裕も出てきたみたいです。
けなげ受けは嫌いじゃないのですが
ここまで周囲に心配されるほどわが身を傷つけてしまうというのは
大人としてちょっとどうかなと思わされました。
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