やさしい傷跡 (幻冬舎ルチル文庫) (文庫)
崎谷 はるひ (著)
石原 理 (イラスト)
(あらすじ)
車のエンストで途方に暮れていた童話作家・槇原宙彦は、貧血を起こし倒れそうになったところを、宇多田志朗に助けられる。中古車のディーラーだという志朗は宙彦を自宅へ送り届け、以来、なにかと宙彦の面倒を見てくれる。過去の事故により、人との関わりを避けてきた宙彦だったが、年下の志朗に惹かれ始め…。初期作品、待望の文庫化。
書きおろしも改稿もほとんどない初期の作品の雰囲気のままです。
これが初めて崎谷作品に触れたきっかけですし
石原さんの挿絵に魅かれて購入・・・
いったい何冊同じ本を持っていれば気が済むんだと問われたら
「コレクターなんで(苦笑)」と返すしかないと思う今日この頃(笑)
過去両親をなくすほどの大事故にあい傷ついた子どもを守るものはほとんどなく
どこか自分に優しくなれない社会に心を閉ざしたまま生きてきた青年宙彦
童話作家である彼はある日おんぼろ車をエンストさせて途方にくれていた時
中古車のディーラーだという志朗に助けられる。
そのことがきっかけとなって親しくなっていく二人
志朗もまたバイクのツーリングを楽しんでいたときに友人を事故で失い
友人の両親から罵倒され
その町にいることができなくなったという過去を持っている。
傷付いた者同士ではないと分からない孤独と焦燥感は
二人がともに過ごす優しい時間で癒されていく。
消えない傷はないのだけれど
傷の痛みと重さはどこか人間にとって重い荷物であることは変わりがなくって
こんなふうに優しい人と優しい時間を過ごすことによって
癒されていく物語を読むとほっとするのです。
コメントレスです♪
ゆうみさん
やはり師匠は買われていたんですね。
一穂さんの新作は読みごたえがありましたよねー
栫はもう・・なんといっていいか栫のまんまでしたね。
大人でちょっと皮肉屋さんで、でも可愛いとこもあって
腹黒で(笑)
お互いに傷をいやし合うことのできる人と出会える幸運を大切にしてもらいたいです。
>早く書き下ろしついて文庫にならないかなと希望
おなじくです~
甘い書きおろしがついていたらと希望です
これはほんとうに読みごたえありましたね!
また良い雑誌があったらご指導よろしくお願いいたします<(_ _)>
[2回]
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