片翅蝶々 (ショコラノベルス・ハイパー) (新書)
雪代 鞠絵 (著)
あさと えいり (イラスト)
(内容)
『俺がお前を堕落に誘おう』
色と欲が行きかう花街。没落した伯爵家の末裔・雨宮水帆(あまみやみずほ)は借金返済のために遊郭へと売られてしまう。失意の水帆の前に現れたのは、かつての家庭教師であり、水帆が密かに恋い慕っていた一佳(いちか)。七年前に突然姿を消した一佳は、今や速水財閥の次期総裁に成り上がっていた。偶然の再会に水帆は無邪気に喜ぶが、一佳は何故か冷淡な微笑を見せ、俺は世界で一番お前が憎かったと言い放つ。しかも水揚げ客として一佳が水帆を買うと言うのだ。呆然とする水帆は強引に褥に組み敷かれ、泣きながら惨い愛撫に乱れる――切なくも淫らな遊郭恋愛譚。
女であれ、男であれ、自分が認識もないまま春をひさぐというのは
あんまりだなーという意識があるせいか、遊郭物って苦手でした
購入すれども、読まないまま黄色い本屋さんへということもありました
でも、脇に出てくる翡翠という男のこの話を聞いて遊郭って悲しいことだけでは無いというのが新発見かなぁ
翡翠は元色子として、売れっ子で、恋しい人にい水揚げされて足を洗いますが、その方を失ったときそのときの時間が恋しくって花町に帰ってきて
今度は新しく色子になるというこの教育とか指導をしていきます
売られることも悲しいことですが
その身を哀れんで自害しては生きてきた喜びを知ることもない
そういう色子たちに生きることを教えていってくれます
そして、遊郭と言うシステムも売られてきた色子たちを守るためにあるものもあるということ・・・
( ̄-  ̄ ) うーん
主人公達がかすむくらい素敵な脇でした(笑)
水帆は、元家族の息子として育てられていましたが、両親に愛されることなく孤独な少年時代をすごしてました
その水帆の孤独を癒してくれた一佳でしたが、彼はある日突然消えてしまいます
そして日々がながれて、父親に遊郭に売られた水帆は一佳に再会しますが・・・
刹那さ100%のなかなかいいお話でした
アタシみたいに遊郭物はちょっとーと思われている方にお勧めいたします(笑)
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