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Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

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ただ青くひかる音 (崎谷 はるひ)

ただ青くひかる音 (角川ルビー文庫) (文庫)
崎谷 はるひ (著)
おおや 和美 (イラスト)

(内容)
 
別離と誤解を越え、再び結ばれた藤木と嘉悦。一緒に暮らし始めて幸せな日々のはずだったのに、仕事に追われる二人は寝室も別々。そんなある朝、出勤前の嘉悦はいつになく積極的に藤木を誘い…。一方、大智と瀬里、山下と一葡、和輝と笙惟も、それぞれの関係に少しずつ変化が訪れていることを感じていた。手に入れたはずなのにままならない愛に戸惑いながらも、恋人たちはお互いを激しく求め合い―。大人気『ブルーサウンド』シリーズの恋人たちが織り成す短編集が登場。
 


「目を閉じればいつかの海」のお話が でたのが5年前

それから「手をのばせばはるかな海」 「耳をすませばかすかな海」

「振り返ればかなたの海」「しじまの夜にうかぶ月」とあれよあれよとシリーズものが広がっていき

同人誌に掲載された作品や

全員プレゼントの小冊子とどんどん広がっていく世界を楽しむことができました。

いまや、あの同人誌や小冊子が「まん○だらけ」やヤ○オクで高値になってしまって

楽しい世界がなかなか手に届かない世界になってしまっていたのですが

今回はそれが文庫化されて

あのときに手に入れれていない方、あとからファンになったかたなどにとっては

すごくいい企画になったと思います。

あのとき小冊子も同人誌もすべて手に入れてはおりましたが

まとめて読めるということはあたしにとってもありがたい企画です。


・夏恋KISS-嘉悦×藤木編-

オーナーが西麻布に支店をだしたため、湘南と両方のお店をかけもって店長として働く藤木

あいかわらず精力的に仕事をこなしている嘉悦

統括マネージャとして働く藤木は昼夜逆転傾向で一緒に暮らしていても顔を合わすことはなかなかできない

高校時代に出会い、恋を深めていったふたりだったのだけど

嘉悦の未来に自分はいないほうがいいと藤木は思いこみ

そっと身をひき暮らしていたのだが

運命のいたずらでふたりは再会し、

誤解を乗り越えてやっと平穏な愛情生活を手に入れることができたものの

会話すらままならない生活

やっと手に入れたふたりにふれあいのいちゃいちゃラブラブは濃いですよ~(笑)



・夏恋KISS-大智×瀬里編-


こちらもいろいろあったけれどようやくまとまったカップル

藤木が出て行った部屋のあとに住み始めた瀬里

大地と真雪との3人の楽しい共同生活

忙しい仕事の波もようやく一段落して、朝のお出かけデートを楽しみにしていた瀬里ですが

大地に押し切られて迫られてへろへろになっちゃってデートの予定が・・・

こちらもいちゃいちゃ



・無条件幸福

山下と一葡のデート&いちゃいちゃです



・胸を焦がせばあえかな海

「耳をすませば」は攻めの和輝視点で描かれていたのですが

こちらでは打って変って受けの笙惟視線でなんか新鮮な感じで読んだ記憶があります。

和輝を大人の魅力で振り回していると思っておりましたが

けっこう振り回されていて、そしてそれすらも楽しんでいる様子がありありと伝わってきます

セックスもこのふたりらしく

大人のテクニックと若者の情熱で一風変わったことも楽しんでおります。


あのころ不異議な魅力で和輝を振り回しておりました笙惟ですけど

彼もまた大人故に過去の傷跡もあり、

また若い彼がいちまでもこのまま自分のそばにいないのではないかという不安を持っていたようです。

決して未来を口にしない笙惟

そしてそれに対抗しているかのように未来の約束を口にする和輝


彼をどうやって手に入れておくべきか・・・・

手をはなしたほうが幸福なのか・・・

自分の傷はそのときにどれだけ広がっていくのか・・・

そのときにどうやって心を守ればいいのか・・・


けれど和輝ならそういう不安をもった笙惟ごと守れるような存在に成長していけるというか

あんがい笙惟が育てていくんじゃないかなと期待をもてました。

このカップルはCDの神谷さん効果もあるせいかすごく好きなんです。

できたら続編きぼう~♪






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くちびるに蝶の骨~バタフライ・ルージュ (崎谷 はるひ)

くちびるに蝶の骨~バタフライ・ルージュ (DARIA BUNKO) (文庫)
 崎谷 はるひ (著)
冬乃 郁也 (イラスト)

(内容)
 
SEの柳島千晶は、ホストクラブ『バタフライ・キス』で王将と呼ばれるオーナーの柴主将嗣と恋人関係にある。しかし千晶は、大学時代片想いをしていた王将に、強引に関係を結ばされたため、愛情があると思えないでいた。大学を卒業してもその関係は続いたが、ホストである王将を信じきれず、何度も逃げようとする千晶。その度捕らえられ、王将に淫らな『お仕置き』をされるが――?

冬乃さんのマンガ「ぼくらが微熱になる理由~バラフライ・キス 」のリンク作でありますが

この作品自体で十分内容はわかりますので

単体で読んでくださっても支障はまったくないと思います。

マンガの方で読むと一部エロい部分がこのカップルですとお答えしたらよくわかると思います(笑)

とにかくやたらエロくて執着しております・・・

その執着の仕方も怖いものではありますが

その執着から逃げようとやたら頑張っている受けクンが本当は攻めにものすご~く執着しているんだなと感じました(笑)



SEの柳島千晶は大学生の時からホストとしてまた青年実業家として

やたら華々しい活動を重ねている王将と恋人関係にありますが

恋を確認し合って肉体関係をもってという順番でなかった上に

女性やお仕事にはやたらまめまめしいやつなんですが

肝心の千晶には優しい言葉の一つもかけてくれません。

そういう関係に不安になって毎回気持のボルテージが満タンになるたびに

別れ話をしかけるのですが、

そのたびに体にものを言わされてうやむやにしてしまうのです。

まぁはっきりぶっちゃけたら

大人が別れの決心をして、きっかけをつかんだのなら

ひっそりと引越しして、仕事場も変えて、

携帯の番号を変えればいいんじゃないかな・・・などとは思いましたけど(笑)

単なる言葉足らずの傲慢攻めさんの好みは

露出に・・焦らしに・・・放置に・・・

監禁・耐久セックスだったと言いましょうか(笑)

どこまでもエロエロエロに彩られた楽しい一冊でした(笑)



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不条理で甘い囁き (崎谷 はるひ)

不条理で甘い囁き (幻冬舎ルチル文庫) (文庫)
 崎谷 はるひ (著)
小椋ムク(イラスト)

(内容)

大手時計宝飾会社勤務の羽室謙也は、デザイナー・三橋颯生と勢いで体を繋いだが、相思相愛だったことがわかり、晴れて恋人同士に。ある日、颯生の古いアルバムを見ていて喧嘩になるふたり。意地っ張りな颯生は、それでも歩み寄りのためベッドをともにするが、なぜか謙也は途中で帰ってしまう。落ち込む颯生だが…!?雑誌掲載作と書き下ろしを収録。

痴話げんかでここまでしますか・・・

お若い方の情熱は激しいようで

もうねぇ、ほんとうささいな行き違いが原因で

話さないと決めた二人の喧嘩はメールで始まりました・・・

魔女の宅急便のOPとガンダムの「いっきまーす!」の 着メロの大あらしのなかで

静かに騒がしく二人の喧嘩は進んでいくみたいです(笑)

他人の冷静な目があればここまで進みはしないうちに沈静化しちゃうんでしょうが

痴話げんかはやっぱりふたりだけのときにおきちゃうようです(当たり前)


携帯の充電が切れておわった痴話げんかですが

なんとなくうやむやのまま体で消化しようとしてきた謙也の気持ちはわからないでもないんですけど

どこか潔癖な颯生はそれが許せなくて

きつい一言で謙也を拒否しちゃうんです。

その一言が原因であんなことになっちゃうなんて・・

まぁ男性ってというか、人間って強いようで繊細な存在なんでしょうねぇ。


こういう痴話げんかも込みの付き合いをしてきたのは颯生にとって謙也が初めてで

そういう乙女のようなとまどいもあって

なかなか素直に謝る気持になれなかったのですけど

仕事をしながら、自分も悪いところがあったと反省し

メールで会いたいと誘いかけます。

なのに謙也からの返事は妙に重くて・・・・

そしてひさびさに会えた彼、謙也の抱擁もキスも優しくて心地よいものだったのだけど

なぜか事に及ぼうとした謙也は急に帰ってしまうのです。

そう・・・

かわいそうに謙也くんは、

颯生のあの一言のせいで 心因性の勃起障害 になっちゃっていたのです・・(笑)


お互いに言葉と思いやりを忘れちゃいけないということですね。

そういうことが原因と知らない颯生はもうぐるぐる悩んじゃって可哀そうでしたけど

過去とかが気になるのもお互い様だし

過去があって今の自分があるので、そう簡単に否定もできないことが多いから

傷も痛みもお互いごと抱きしめてあげるくらいの気にならなきゃ

なかなか恋も持続しないのかも・・・


謙也くんの苦しい告白に

「謙ちゃんがいいなら、俺が抱いちゃう」とふたりが努力しちゃうとことか

謙ちゃんが痛がると

痛い目にあわすくらいなら一生セックスしなくていいと言い張る颯生もかわいいし

こんあ目にあわせていたんだと思いやる剣ちゃんもいいこだなぁと思わせるお話でした。

何ヶ月分かたまっていた謙ちゃんの欲求をはらすために

ふたりが努力しているところもえろえろしていて楽しかったです(笑)


まぁいい年齢をこいた大人同士が不器用な初恋をしているそういうお話に

小椋さんのエロ可愛い挿絵がこれまた雰囲気にあっていて

なかなか楽しかった一冊です。


この作品は来年第三段がでるそうです。

初恋になれて恋が熟成していく二人がみえるんでしょうかと

期待しております。


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純愛ポートレイト (崎谷 はるひ)

純愛ポートレイト (ダリア文庫) (文庫)
崎谷 はるひ (著)
タカツキノボル(イラスト)
 
(内容)
 
写真学科に通う美大生・篠原亮祐は、バイト先のコンビニに毎晩訪れる真面目そうな隠れ美形会社員を気に入り、毎日見るのを楽しみにしていた。そんなある日、ひょんなことから彼・小井博巳に貸しが出来た亮祐は、彼をモデルに写真を撮らせてと頼む。レンズ越しに素の博巳と向き合うにつれ、外面とその素直さとのギャップに新鮮さを覚え、彼自身に惹かれる心を止められず―。
 
9年前の雑誌掲載作であった作品を大幅に加筆改稿されての作品だったということです。

その当時の単行本には加筆改稿しないままだったということなので

あいかわらず、まったく違うかのようにも感じられましたが

ある意味崎谷さんらしい作品だったと思います。

年下の大型ワンコ攻めのお話でしたが

飼い主?である受けくんもまじめで実は芯がしっかりしているので

なかなか流されません(笑)

けれど、ちゃんと魅かれていることに気がついたら、たとえ彼自身のモラルというか

軸をちょっと下げるなどという大人でもあります。

かわいい一途な受けも嫌いじゃないです・・

むしろ好みなんですけど、大人同士の恋も悪くなかった一冊です。


お話は写真学校に通う美大生・篠原亮祐はバイト先のコンビニで毎晩買い物に来る

綺麗なサラリーマンに心魅かれていました。

そんなある日、彼が酔ってコンビニで倒れてしまったのです。

さぁチャンスというわけでもないんでしょうが、

返答すらままならない彼を背負って自宅のアパートで介抱することに・・・・

彼の弱みにつけこんで

苦手な人物像の写真を撮らせてくれとせまるのでした。

写真を撮ることももちろん大切だったのでしょうが、知りあうことも大切で(笑)

ふたりが知り合って間もないころのちぐはぐな会話もおもしろかったです~

サラリーマンの彼・小井博巳の見かけとは違う純真さというかギャップに魅かれていく過程も

丁寧に書かれていて心情の変化もよくわかりました。

博巳に関わる事件を解決する方法は・・・

なんかあっけなかったですが、それらを通して魅かれあっていくふたりは好感がもてました。


書き下ろしは・・・

その事後に撮った一枚の写真が発端で別れ話が起きます。

真面目な若者といえど、やっぱり社会経験が薄い大学生で

考え方とか、行動はうわついたものはあります。

そこらあたりが許せなくなかった小井博巳ですが、いろいろな事件を通して

ちゃんと躾していこうと決心する物語でした。

大型犬の調教と躾は愛と食欲できっちり攻めていくというお話です(笑)

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耳をすませばかすかな海 (崎谷はるひ)

耳をすませばかすかな海 (角川ルビー文庫) (文庫)
崎谷 はるひ (著)
おおや 和美 (イラスト)

(内容)

謎めいた年上の男は、どんなに強く抱きしめても、心だけが―遠い。全てに秀でている事が、逆にコンプレックスになっている大学生・宮上和輝。何もかもに鬱屈していた高3の夏、ただ一度勢いで肌を重ねた年上の男・笙惟と偶然再会する。和輝の矜持や兄・瀬里への執着を、子供の甘えと鼻先で笑う彼の、甘い毒のような色香に翻弄されるのは、いっそ心地よかったが、だからこそ真面目に向き合おうとする和輝に、彼は底の見えない瞳で笑うばかりで―。
 


崎谷さんの作品の中で一番好きな作品はなんなんだろうと考えてみたら
 
初期の「ミルククラウン」シリーズで崎谷さんというかたに出会った のですが

一番気に入っていたのはこれかなと思って再読してみました。

思えば娘が神谷さんにはまって、

「CD買おうと思っているんだけどどっちがいいかな?」と聞かれた作品は

「しなやか」シリーズとこれでした。

もうなにも考えずにこれをお勧めして購入したあのころ・・・

ロングロングドライブで思いっきりこれを聞きましたね(笑)

あのときもし事故でもしていたら・・・・

えんえんと事故現場で神谷さんの色っぽい声が周囲に流れていたのではないかと

(事故しなくてよかった・・・・)


CDのなかでも一番好きな作品です。

年上のプライドが高くて傲慢で傲岸ででもどこか自分を貶めていた笙惟

謎めいていた大人の男の魅力にはまってじれじれしていた年下の大学生宮上和輝

自分を振り回すだけ振り回してなおかつ大人の余裕さと狡猾さをみせつけるかのような笙惟の

本心が見えなくて不安とか焦燥感にいらだっていました。

気になるときが恋の予感とでもいいましょうか

体はいくらでもくれても心はつかめない笙惟に気になって、じれて、ぐるぐる考え込むというのは

何でも出来て頭のよい和輝にとっては初めての経験であったのだと思います。



ある出来事から自分の気持ちにはっきりと気がついた和輝は

もう本領発揮とばかりに言葉で笙惟を押せ押せで押していき

ほんとうは純情でかわいい笙惟の真実をさらけ出していくところもほんとうに読んで美味しかったです。

何度読み返しても新しい発見があるこの作品

夏の疲れた頭にぴったりの一冊ではないでしょうか?


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Lianha
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女性
自己紹介:
「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


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