アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております
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若くして亡くなった父の後輩へ渡すことができなかった手紙を届けるために
十希は憧れていた画家の工藤旭のもとを訪れることからお話ははじまります。
父は高校生の頃に後輩であった旭の孤独や絶望感を知り
それが恋に近い感情だと気がついたのです。
けれど父には幼馴染の彼女もおりましたし
なにより旭にとっては突然の告白はけっして受け入れられないものでした。
家族に愛されることなく育った旭に愛情を分け与えたかったという父
父と彼女ととの静かな愛情をそばにいることで安心していた旭にとって
それは大きな裏切り行為だったのです・・・
自分の死を間近にして父が思うことは
旭が不幸でなければいいのにという願いでした。
無愛想で傲慢で横暴で、でもどこまでも実直な旭に
十希は惹かれていくのです。
まぁ・・たしかに絵を書く才能はあっても
大人としての自覚が薄いというか・・・
社会生活とか、綺麗な部屋なんかより絵を書くことに専念したい。
というダメな大人に惹かれてしまうというか
可愛いと思ってしまう気持ちはよくわかるよ。うんうん(^_^;)
「旭を幸せにしたいから」なんてかわいい告白されたら
胸がキュンキュンしそうです(笑)
十希の未来をねがって、両親の思いをはばかって
その告白をけっして受け入れることのない旭の頑固さが
可愛らしいというか・・・大人げないというか・・・
全般的にダメな大人に恋したらこんなにたいへんなんだという思いでいっぱいでしたが
旭の絵をみて別れを決意した十希に秋山が言うのです。
旭に「親を納得させるくらい愛せよ」と
もうね、この秋山の言葉を聞いただけで満足しました(笑)
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