札幌の休日1 (新書館ディアプラス文庫 241) (文庫)
桜木 知沙子 (著)
北沢 きょう (イラスト)
(あらすじ)
大学二年の皇が住むマンションの隣に、新しい住人・芦谷が越してきた。
同じ大学に通う彼との出会いは、皇にとって人生の奇跡だった──。
複雑な出自と過度の期待に、息を詰めるようにして生きてきた皇。
その重圧から四年間だけ逃避するため、進学先に選んだ札幌の地で、
芦谷は皇の最初の友人となり、皇の世界を開く扉となった。
やがて皇は、胸の痛みとともに初めての恋を知り……?
青春BLの金字塔、待望の文庫化!!
はるか昔、花丸ノベルズの新書で読んではおりましたが
あのときは黄色い本屋さんでまとめて買い、まとめて読みしましたので
あっさりとまとめて売りました・・・(笑)
こうやって文庫化されて一冊一冊ゆっくり発売されるとじっくりよむこともできて
嬉しいです。
だからその後のふたりがどうなるかはしっていても、
細かなエピソードは綺麗さっぱりと忘れておりますので
まるで初めて読むかのように感慨深くなれる鳥頭に感謝もしなきゃいけません(笑)
いろいろとややこしい家庭に生まれていて、
愛のない生き方に身を潜めるかのように生きている皇
せめて大学生活は自由に生きていたいと思い東京から遠く離れた札幌を選びました。
なんの変哲もない生活が続く中で奇跡のような出会いがありまして
芦原と出会い、同じ時間を共有することで
初めて心安らかになるということを知り
自分らしく生きると言うことの意味を知る皇
仲間内の冗談とか、正直お話のながれとは関係ない会話とか出来事はありますが
それがまた皇が楽しんでいることが伝わってきてとてもよいんです。
芦原の彼女と言う存在の紀保子が気になり
紀保子とともに芦原が彼女を紹介しようとすることに不快感を感じる皇
素直に「どうでもいいなんていやだ」「大事に思ってくれなきゃいやだ」と告白するのですが
それをまた芦原が「投げ出さないよ」なんて言いながら抱きしめちゃうわけです。
いいやつなんだけど、
彼女からしたら複雑な気分になるかも(笑)
高校生の時に芦原を好きになった真史もでてきます。
自分の知らない時間の芦原を知っており、
過去に芦原に振られた経験をもつ真史の存在も皇にとって大きな脅威になりますが
ふたりが東京に帰るときに皇が調子悪いからと看病してくれた時点で
芦原の中では皇の存在が一番大きくなっているんじゃないかと思うのです。
ラストの場面はおぼえていても
それに至るまでの小さいエピソードをまったくきれいさっぱりと忘れているので
もしかしたら・・・・発売日が待てずに
花丸ノベルズの分買っちゃいそうな自分が怖いです(笑)
[3回]
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