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Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

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書きかけの私小説(火崎勇)



書きかけの私小説 (キャラ文庫)
火崎 勇 (著),
真生 るいす (イラスト)
商品の詳細

文庫: 247ページ
出版社: 徳間書店
発売日: 2004/12/18



(あらすじ)

休筆中のベストセラー作家・木辺克哉の原稿が欲しい
新人編集者の中澤貴にとって、兄の親友で憧れの幼なじみでもある木辺は、実体験を元にした作風で人気の恋愛小説家。
 もう一度、筆を取ってもらおうと、貴は毎日木辺の元に通うことに!!けれど、幼い頃の延長で懐く貴に、なぜか木辺はよそよそしい。しかも小説の話となると「おまえには読ませられない」と冷たくて!?


 幼いときからの憧れであり、初恋の男 木辺は人気作家であったにも
関わらず、現在休筆中
彼の小説が好きで、彼とともの本を作っていきたいと思っていた貴はがんばって、説得に励むのですが
木辺の返事はきまって、「発表できない」でした

書けないではなく、発表できない!??

 何故と悩みながらも懸命に木辺にアプローチを続ける貴に、木辺の幼馴染でもあり、ライバルでもある貴の兄の影がちらほら感じ貴は苦しみます

 ヘタレ攻めに可愛いわんこが精一杯の可愛さで追いかけているといえばよろしいでしょうか(笑)



可愛いわんこがアプローチしてもしても、なかなか報われませんが
ついに、意を決して、木辺の下に訪れ愛を告白しあうのです

 すべてが白日の下に晒されると、木辺の貴への思いをセーブしていたのは、貴の兄で
兄は貴の思いを知っていながら、苦難の多い恋から貴を遠ざけていたのでした

 まぁ、なんというか、人の恋路を邪魔するやつは・・・と言うことですね(笑)




 続編では、貴の兄の同級生でもあり
貴兄に恋をしている北岡の想いが入り乱れてきます

本編より楽しかったです
 
というのも
可愛いワンコ(弟)とヘタレな大型犬(木辺)の恋コントロールしながら
自分は北岡(ある意味へタレ攻めわんこ)の気持ちを離せない貴兄(至)

実は何もかも影で操っていたのは貴方ですか・・・


貴兄・・・・一番性悪な女王様猫と思うのですが(笑)


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刹那の恋人(可南 さらさ )



刹那の恋人 (リンクスロマンス) (単行本)
可南 さらさ (著)
高嶋上総(イラスト)

商品の詳細

単行本: 257ページ
出版社: 幻冬舎コミックス
発売日: 2008/01

(あらすじ)

奇麗な容姿と人を寄せつけない雰囲気をもつ高校生の中神琳は、家庭教師の真島弘幸に密かに恋心を抱いている。
だが真島の想い人は、優しい性格で誰からも好かれる兄の亨。
想いを悟られぬよう、真島と必要以上に親しくなるのを避けていた琳だったが、ある夜、泥酔した真島に抱かれてしまう。
翌朝、うろたえる真島に兄が好きなら、これからも自分を代わりに抱けばいいと持ちかける。身代わりでも構わない―それなのにともに過ごすほど、苦しさは増し…。


幼いころ、母に仕事があるからと、ほぼ置き去りにされるように家に取り残された琳はどこか、愛されることのない自分という不安を感じていた
 
 優しい兄と、父に愛されてはいてもどこか足元がおぼつかないような焦燥感を癒してくれたのは 兄の親友である 真島弘幸だった

けれど、真島の思い人は兄だった・・・・

ただ一度だけでいいから・・・・

一瞬の触れ合いでいいから・・・

「刹那の恋」

まさにそのとうりのストーリーでした・・・

やがて、真島の本当に好きなのは、琳だと気がつくのでしたが

愛されているということに心底自信がない琳は、以前から計画していたとおり

東北の大学へ黙って進学していくのです・・


涙ながらに読めません・・・・

 


 でも、これ、以前発売されたときには、琳は中学生だったような・・・

という違和感がありましたが(笑)

相変わらず切ない文章で素敵でした













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北の漁場 (愁堂 れな)



北の漁場 (二見シャレード文庫 し 3-3)
愁堂 れな (著)
山田ユギ(イラスト)

商品の詳細

文庫: 255ページ
出版社: 二見書房
発売日: 2007/07


(あらすじ)

 マグロ漁初心者のエンは初めてのアタリに苦戦していたところを
伝説の漁師・秋山に助けられる。
その夜二人は飲み屋で再会するが、過去、ヤクザに男の味を教え込まれ、
毎日のように抱かれていたエンは、酔った勢いで自分から秋山を誘ってしまう。
 だが秋山はそんなエンを過去ごと受け入れ、激しくも優しい愛撫で何度も絶頂に導いて・・・。
 その後住み込みで漁を教わることに
なったエンは漁師としても尊敬でき、私生活では寡黙でぶっきらぼうながらも深い愛情を感じさせる秋山に惹かれていく。
 しかし、蜜月生活を送る二人のもとへ家出した秋山の妻子が訪れて・・・。
北の海で巻き起こる、恋とマグロの大波乱!!書き下ろしは、秋山の兄登場の『兄弟船』


秋山さん・・・いいわぁ
男の中の男っていう雰囲気で(笑)

なんというか、八代亜紀の「舟歌」の世界(古い

♪ おとこは無口なひとでいい~~~ぃ♪の世界でした(笑)

 過去に傷と痛みをもつ エンは、父親から残された船で一人前の漁師になろうとあがいていました

初めてマグロを釣り上げれるか、逃げられるかで苦戦していたときに

漁師同士の助け合いで、とうとう「マグロ」を釣り上げることに成功した

エンは秋山さんも釣り上げて(以下自粛

愁堂さんリーマン物もいいんですけど、こういう職業ものもいいですねぇ

なんか、船酔いしながらでも、船に乗せてもらえませんかと言う気持ちになりますもの(笑)


 個人的には、脇にでてた、バーのままというか居酒屋の ケンちゃんの
男っぽいおねぇ言葉と人生の苦さに裏打ちされたような優しい言葉が好き(笑)

続編で彼を幸せにしてあげて~(笑)

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作る少年、食う男 (椹野道流)



作る少年、食う男
(シャレード文庫)
椹野 道流 (著),
金 ひかる (イラスト)

商品の詳細

文庫: 269ページ
出版社: 二見書房
発売日: 2005/7/27


(あらすじ)

港町マーキスで検死官を務めるウィルフレッド。耳慣れぬ職業、銀髪に暗青色の瞳、高い身分を持ちながら社交界に出入りせず独り身を貫く彼はいつしか人々の間で「北の死神」と呼ばれるようになっていた。そんなウィルフレッドが出会ったのが、孤児院出身で男娼のハルだった。料理の勉強がしたいと屋敷に出入りするようになったハルは、ウィルフレッドに生きた人間の肌の温もりを感じさせた。それは北の国からこの街に流れ着いて初めて知る感情、<愛しさ>を彼にもたらすようになる。ところが些細な行き違いからハルが街の荒くれ者たちに囚われ、嬲られるという事件が起こり・・・。男前で誠実な旦那様とはねっかえりな使用人兼助手が、近世ヨーロッパ風港町で巻き込まれる事件と恋の嵐!



 娘が最近声優さんのこり始めて、特に神谷さんに魅かれているこの頃

これのCDを勧めてくれたのです。

襲い受けの神谷さんというイメージが出来上がっていた最近ですが

本当に可愛くてせつなくって、健気な男の子の声が素敵でした(はーと)

( ̄~ ̄;)ウーン

CDにまではまってしまったら生活が・・・



 ということで、原作を読んでみました(笑)

 孤児院出身のハルは、
皆とは違う異端な様相のために受け入れられない毎日でしたが
16歳の誕生日を境に、料理人になりたいという夢をもって、
下界に下りてくるのですが
あっけなく騙されて、場末の飲み屋で男娼にされてしまったのです

 偶然であった検視官であり、医師でもある
「北の死神」と呼ばれるウィルフレッドは高い身分を持ちながら
質素な生活をしておりましたが、二人は料理を通じて知り合い
そして魅かれていきます

 些細な行き違いと言うか
ハルに魅かれていると気がついたウィルフレッドは
ハルを自分なんかに引き止めてはいけないと言う思いで突き放したような言い方をしてしまいます

 誤解したハルは街の荒くれ男に喧嘩をうって嬲られ酷い目にあうことに・・・

 初めて読む作家さんでしたが

やっぱりCDになるだけあって、魅力的な人間を書くことがうまいなーと
思わせます

 人情味があって、仕事はできるのに、やたら人間の気持ちにうとくて
初めての恋にとまどうウィルフレッド

孤児院育ちで、やたら口が悪くて料理が上手で何事にも頑張る可愛い
ハル

遊び人で一癖も二癖もありそうな執事のフライト

それに

料理のシーンと食べるとこと説明がやたらあって
美味しい一冊でした(笑)


深夜にダイエットしている人は読んだら危険かもw

 続編が書けそうな位じゃないかなと思っていたら
本当にコレの続きあるみたいなんです

買ってこなきゃ(笑)


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眠る兎(木原 音瀬)



眠る兎 (ビーボーイノベルズ) (単行本)
木原 音瀬 (著)


単行本: 220ページ
出版社: ビブロス (2002/09)
発売日: 2002/09



(あらすじ)

ほんの冗談で書いた手紙をきっかけに、高校生の浩一は、十も年上の男と付き合うことになってしまった。男が名乗る名前も職業も偽りだと知っていたし、他に好きな女の子もいたけれど、男があんまり純粋で―。



 昨日、木原さんの名作「美しいこと」の感想を書き上げたので

もう一個懐かしいお話で木原さんを堪能したいなと思って、本棚からひっぱり出してきたこの一冊

デビュー作ですが、本当にしっとりとしたいいお話でしたし、木原さんの甘甘といっていいのかな・・・
そういう雰囲気が堪能できます。

 

 お話は高校生の浩一が女の子に自分の欠点を容赦なくあげつられ、落ち込んでいたときに友達にゲイ雑誌で交流を求める文章がのっており、それに思いつきで返事をすることから始まります

 人の気持ちを玩んでも平気なあの若さを子供たちは得意げにひけらかしていく
やがて、大人になったときにその傷とか痛みを知ることもあるとは思いもしないんでしょうねぇ

 デビューから、人の痛い気持ちをあからさまに探っていかれてますねー木原先生・・・

 傲慢にもそうしてであった男が、自分が通う高校の教師と言うことも知っていて振りまわします

 でも、そうした付き合いの中で遠藤の純粋さ、可愛らしさに気がつくにつれ、遠藤に引かれていき、少しでも彼にふさわしい男になろうと地道に変わっていきます

(どんなにがんばっても十の年の差は縮まらないし、いつかはばれる。
だから早く大人になりたいと思った。誰にも文句をつけられないくらい、大人になりたいと思った。臆病な人を守りきれるぐらいの大人に早くなりたいと思った)
 


 その努力もむなしく自分が高校生であることがばれて、遠藤から別れを言われてしまい・・・・取り付くしまもなくなってしまいました。

 親友の柿本の計画で音楽準備室に閉じ込められ、二人で話し合いをし、恋心を確認するんですが、それがまたいいんです

あんなに臆病だった遠藤が、心のたがをはずしたとたん

「・・・・・・あんな子供に、君を渡したくない。」

遠藤の呟きに近い声に言葉に浩一はノックアウトされました(笑)


まぁいわば、“無意識下でしているいい男に育てよう計画”に乗ってしまったと言えばいいのでしょうか(笑)



続編で「冬日」ものっています

 もっと大人のいい男になった浩一は、ますます遠藤の魅力に捕らわれているようです

二人の関係とか、将来を見据えてきちんと養子縁組の形をとろうと提案してきます

相変わらず、どこか臆病な遠藤はその提案を嬉しくは感じても、両親に告白することを考えると気が重いのです

 実家からふらっと散歩に出かけ、懐かしい小学校の校庭で、中学時代の好きだった親友一之瀬と再会し
幼いとき、なんで急に一之瀬から離れようと思ったこととか
あの時の話をし、今の恋愛について語りうことができ、お互いに優しい気持ちを交わすことができました

 遠藤もまた浩一と出会い、毎日の生活を積み重ねることにより自分も少しずつ変わっていけていることに気がつきます

そして、これからの時間を二人で過ごすために大切なものをよーく見据えることで、二人にとって、お互いにとって何がいいことなのか結論をだすのです

しっとりとしたいいお話でした

木原さんの作品を読むことができてよかったなと、しみじみ思える作品だとおもいます


 

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プロフィール

HN:
Lianha
性別:
女性
自己紹介:
「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


好きな作家さん
木原音瀬さん・可南さらささん・水原とほるさん
水壬楓子さん・ふゆの仁子さん・華籐えれなさん
剛しいらさんなどなど・・・

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