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Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

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京恋路上ル下ル (夕映 月子)

京恋路上ル下ル (ディアプラス文庫) [文庫]
夕映 月子 (著), まさお 三月 (イラスト)

京恋路上ル下ル (ディアプラス文庫)



(内容)

京町屋で古書店を営む伊織は、家庭を大切にする年上の男が好みだ。
だから大学生の颯馬に告白されても拒絶する。
己が失った家族の愛に恵まれた颯馬には、真っ当な恋をしてほしいから。
けれど颯馬はいけず美人の伊織に焦がれ、追い続ける。
伊織には幸せな恋をしてほしいし、自分がその相手に不足だとは思わないのだ。

交わらぬ恋の道で、ふと大人びてきた颯馬に伊織が気づく時…?

京の街ではんなり紡がれる恋双紙。大学生×古書店主の年下攻ラブ。




小説デイアプラスで読んだ時も、ワクワクドキドキ萌えた作品ですが

文庫化されて書き下ろしをつけるとなぜにこんなに嬉しくなるのでしょうか(笑)

京都に観光はいけても、寒さに厳しいところでは住めません・・・

でも、お話の中では京都に住む人たちの想いを感じることができて楽しいです。


今回のお話は京の町家で古書店を営む伊織と

伊織に恋焦がれている大学生のお話です。

小学生の時に出会い、高校生で再会し日々過ごすことにより恋のときめきを募らせているのですが

伊織は過去の傷により幸福な家庭を大切にする男に憧れていながら

ほかの男達に肌のふれあいを求め、癒されていたので

家庭で大切に育てられてきた颯馬に恋を求められても

その思いを受け取ることはできないと決めていたので

するりするりと颯馬の気持ちをかわしていきます。

けれど、ある日颯馬はほかの男と遊びで口づけを交わしていた伊織の姿をみて

激情をぶつけてくるのです。


はんなりとした京言葉とみずみずしい恋の成就を楽しみたい方

いかがでしょうか?

お話もよかったのですが、文中に出てくるお菓子とかがすごく美味しそうで

夢見そうです(笑)



ふたばの豆餅・くず餅

 


阿闍梨餅

 

嘯月の雪餅




甘泉堂の栗蒸し羊羹



グルニエドールのりんごのタルト



はなびら餅




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山倉造園チョキチョキライフ  (吉沢 純 )  

山倉造園チョキチョキライフ (SHY文庫20) [文庫]

吉沢 純 (著), 奈良 千春 (イラスト) 

山倉造園チョキチョキライフ (SHY文庫20)




(内容)

硬派な職人×ちょっとチャラい襲い受=ゆるゆるラブ

昨日の晩、オレは好きな男が酔っているのをいいことに、 とんでもないことをしてしまった・・・
そして今、猛烈に後悔していた!
植木職人見習いとして翔さんと一緒に暮らすようになって5年、
困らせたくなくて、
この生活を壊したくなくて、
ずっと気持ちを隠して、
ずっとずっと耐えていたのに!!
まさか自分から翔さんを襲ってしまうなんて!?
硬派な翔さんと、一途だけどチャラい敦士の熱くてゆるいチョキチョキライフ登場!!





あらすじで興味を職人さんということに萌えを感じてしまいましたし、

襲い受けのせつないチョキチョキライフを楽しみたかったので購入しました。

ひさしぶりに奈良さんの挿絵にふれました。

あいかわらずのデフォルメにちょっと違和感をかんじましたが

お話の雰囲気とよくあっているような気がしました。


お話はちょっと下半身のゆるい受けさんが

奥様を事故でなくした硬派な植木職人さんに恋焦がれているのですが

自分の想いは決して報われないと思い込んでいましたし

いまのそばに居てくれる生活を壊すことが怖くて

欲求不満を解消するために外でセフレを作っていたのですが

やっぱり心の伴わない関係は虚しくて・・


そんあある日、セフレとの交友がバレてしまい責められたことが

心のカギがぴんとはじけ飛んでしまい

植木職人さんを襲ってしまうのです。

翌日自分のしでかしたことに青くなって逃げ出してしまうのですが

追いかけてきてくれて、恋を告白してくれて両思いになっていくのです。


それからラブラブな新婚生活が・・・

というわけにはいかなくて、

植木職人さんに仕事を回してくれる人から脅迫?をうけて

その脅迫者に体をゆるしてしまうのです・・


うーん

愛している人のために・・とか

愛してくれる人のためになるのなら・・という切なさはすごく好きなのですが

いま一歩唐突感があって

お話の雰囲気を壊してしまったかな・・という感じがありました。


もうちょっと仕事の話とか、ラブラブな新婚生活を堪能したかったです・・・



職人さんと健気な受けが好きな方いかがでしょうか?



コメントレスです♪

ゆうみさん
二人にさっさと言えよ!!とつっこみながら読みました(笑)
大爆笑させてもらいました(笑)

たしかにほんとうにさっさと告白して甘い同棲?生活を堪能したかったような気がします!
実際に・・・になったらたしかにお互いのトラウマの元ですから
言えない、カミングアウトできないのはよくわかりますね・・
繊細でわかりやすい文章がすきですので、次作にも期待を込めています~

コメントありがとうございました!


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てのひらにひとつ (夕映 月子)


てのひらにひとつ (ディアプラス文庫) [文庫]
夕映 月子 (著), 三池 ろむこ (イラスト)
てのひらにひとつ (ディアプラス文庫)



経営学部生の和音(かずと)は、塾講師のバイトをしている。
そこへ社会人の日下部(くさかべ)が、医学部受験のために入塾してきた。
本来の志望進路もゲイである己の恋心も、すべてを諦めてきた和音。
誕生日の夜、胸にしまい込んだその秘密を、和音は日下部に吐露する。
現実的ではない夢のためにひとり戦う日下部は、ただ黙って話を聞いてくれた。
そんな年上の男に、和音の心とからだはやがて惹かれてゆき……?

優しい年の差ロマンス!

 


前作「天国に手が届く」がすごくよかったので購入いたしました。

今回も優しい文章で心温まるお話でした。

地味といえば地味なんですけど決められた破綻を楽しむというより

初恋でワクワクドキドキ・胸ちょこっとキュンなお話でした。


32歳社会人の日下部は和音の通う大学の法学部の教務をしておりますが

祖父の死をきっかけに医師になるために医学部を受験しようと予備校の門を叩きます。

その予備校で講師のバイトをしている和音。

高校生とは違う大人の優しい雰囲気をもつ日下部に少しづつ心開いていく和音は

幼い時から両親の仲違いをみていて、もう二度と両親は仲直りできないんだと諦め

ピアノが好きで弾くことを何よりに楽しんでいたのだけれど

母ひとりの経済力では弟と二人に音楽教育をできないと才能のある弟のために

ピアノを弾くということを諦め

そしてなにより自分の性的な嗜好が同性にあるということで

母を悲しませたり、輝く未来をもつ弟に迷惑がかかるんじゃないかと

人とつきあったり、恋することも諦めて生きてきた青年でした。

日下部と酒を飲みその穏やかで丁寧な雰囲気に心開き思わず自分の性癖を吐露してしまいますが

日下部は優しくそのことを受け入れ、今まで一人で耐えて諦めるばかりの和音を

受け入れてくれるのです。

人に受け入れられる、その幸福感がいつのまにか恋になり

その恋心さえも諦めようと引いてしまおうとする切なさにちょっと胸きゅんいたしました(笑)



お話は一話目は和音視点で書かれているので初恋の切なさはこっちで堪能できましたし

二話目は日下部視点で描かれておりました。

年齢の分いろいろな経験をしてきた日下部はやっぱり大人です。

冒険すぎる、現実的じゃないと家族ばかりか、恋人にも受け入れられなかった

医学部を受験し医師になるという自分の夢を初めて受け入れて励ましてくれた青年

それだけでなく何もかもに諦めて、それでも精一杯がんばっている和音に惹かれていきます。

和音の性癖を聞いて、じゃ自分も恋の対象になるんだとすんなり受け入れて

なにもかもあらわにしていないと和音が思っている

自分へのひたむきな恋心を嬉しく思い

なによりも和音を手に入れたいと激情にも近い気持ちで渇望しております。

大人のずるさと弱さをわかっていてもなお和音が欲しいという日下部の気持ちが

地味に楽しかったです。


この作者さんデビューから二作目でここまでかけるんですよね・・・

次作が楽しみです。






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神官と王の切なき日々―神官シリーズ番外編集(吉田 珠姫 )

神官と王の切なき日々―神官シリーズ番外編集 (ガッシュ文庫) [文庫]
吉田 珠姫 (著), 高永 ひなこ (イラスト)





(あらすじ)
らしく猛々しい王・羅剛と、神官でありながら羅剛の妃となった冴紗――二人が、切なくお互いを渇望した過去の日々…。羅剛と冴紗の出逢いや、引き離される前の幸せな少年の頃、また、冴紗を大神殿に上げねばならぬ羅剛の苦しみ等々、本編では語られていない、それぞれの時間。細やかな感情に彩られた珠玉の短編集。雑誌掲載短編や、商業誌未発表作を収録。書き下ろしもあり! 羅剛と冴紗の苦しくも甘やかな日々はここから始まる――。王と神官のファンタジックラブロマン、シリーズ番外編!

出逢い (主役羅剛)
渇望  (主役羅剛)
永均と瓏朱姫・一話目 (主役永均)
永均と瓏朱姫・二話目 (主役永均)
序章  (主役羅剛)
花の宮の女官・こぼれ話  (主役女官長)
後日談  (主役羅剛)
和基・王印の入った剣を渡されて (主役和基)
過去の聖虹使さまの夢を見て  (主役冴紗)
驟雨  (主役羅剛)
女官たちの小粋な悪戯  (主役羅剛)
ある日の娼婦たち  (主役娼婦の雪花)

吉田さんのHPのみで通販されている小冊子やペーパーをまとめて読める お得な本です。

追いかけきれない雑誌掲載短編も入ってます~。

しかも書き下ろし付となれば買わなきゃいけません(笑)

通販がちょっと面倒で買っていなかったあたしのような読者にとって

最高にうれしい一冊でありました。

ペーパーで持っている人たちにとってもまとめて読めるのでありがたいだろうしね!

本編では二人の恋の思いのたけを堪能できますけど

こういう脇のかたたちの視点とか 過去の具体的なお話とかを読めると

すごくお話がふくらんで ますます自分の中で妄想の種というか 萌えを堪能できていいです!



らごらごのお母さんの瓏朱姫の恋のお話が一番せつなかった・・・

幼馴染との結婚式の晩に無理やりに侈才邏の皇太子に攫われて異国につれてこられ

閉じ込められ無理やりに子供を産まされたばかりか

生まれた子供が平民に多い黒髪黒瞳だからともうひとり子供を産めと脅迫される。

無理やりの結果生まれた子供ではあるけれど

瓏朱姫は閉じ込められた牢獄で出会い癒された永均と

同じ黒い髪と瞳をもつ羅剛を愛していたので

このままほかの子供を産まされて羅剛が寄る辺なき身になるまえに

自分自身を消してもうほかに子供(王位継承者)が出来ないようにしようとまで考え

自死を選ぶのです。

可愛いわが子のためではあったし

これ以上憎むべき簒奪者にわが身を自由にさせないためであったであろうし

なによりも永均との恋を貫きたかったのではないのでしょうか。

恋に身を焦がし恋のために死んだ母の血が羅剛に流れていると思えば

羅剛がなぜあんなにも暑苦しく冴紗を求めてしまうのかよくわかりました。

永均がほんとうの父のように羅剛を導いて守ってきたのも理解でしましたしね。


そしてもう一つのヒットは・・このボーイズラブファンタジーーでこれが出てくるか?!

と思うような衝撃的な事件が起きます(笑)

ある日冴紗は風邪をひいてしまいます。

王宮から愛し恋しの羅剛が王妃の役割の順番がきたからと迎えにきましたが

移してしまってはたいへんなので王宮には帰れないばかりか

羅剛と顔を合わそうともしません。

しかも!それが二回も続いてしまっては羅剛はますますお怒りの様子

羅剛のお怒りを鎮めるためにはどうすれば・・・

という冴紗のために花の宮の女官たちが考えたアイデアとは

なんと!裸エプロンでした(笑)

それはまぁ・・たしかにお怒りは鎮められるでしょうけどね。

こういうバカっプリの甘い濃いお話は非常に好きなんで楽しかったです。


さぁまだ読んでない方ちょっと漢字が多いけど

ちょっと古風な言い回しが多いけど

みんなでバカップル堪能しませんか(笑)







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神官は王を悩ませる (吉田珠姫)


神官は王を悩ませる (ガッシュ文庫) [文庫]
吉田珠姫 (著)
高永ひなこ (イラスト)



(あらすじ)
 
冴紗との婚礼の儀を済ませ、幸せなはずの羅剛王。
しかし、想いが通じたからこその苦しみが羅剛を襲う。
冴紗を常に自分のもとにおいておきたい、ひと時たりとも他人の目に触れさせたくない。
手に入れた者だけの苦しみに羅剛は囚われる。
そんな折、羅剛と冴紗は隣国・萋葩より招待を受け赴くことになった。
冴紗の美貌に狂った萋葩王が催した宴に、羅剛は大いに怒り―。

王と神官のファンタジックラブロマン、シリーズ最新作。
続編が出るということになっておりましたが

あれから三年たち、もうでないのかなぁとあきらめていたこのごろ

急に出てしまった暑苦しいファンタジーラブロマンスがなんとCD付ででました!

CDがあることで本も読みにくいし・・・

ちょっと値段が高くなるのでCD付でなくてもいいかなぁと思っていたのです。

でも買ってしまいました(笑)

今回は攻めである羅剛王の視点から描かれております。

冴紗視点で書かれている全三作でもあれだけ暑苦しかった・・・

もとい情熱にあふれていた彼でしたので、

彼の視点で書かれている文章はほんとうに暑くて熱くて甘いのです♪


傲慢で横暴で強引な羅剛王さまですが

その実すごく繊細でピュアな面もありまして

冴紗さまを妻に娶って、その身も心も手に入れているにもかかわらず

周囲の男たちに嫉妬しちゃってます。←これが彼のデフォルトなんでしょうけど(笑)

今回はそこから一段と成長し周囲の思惑も理解しつつ

自分の思いを貫く姿勢に変わりつつあります。

羅剛王の母の想いとか、周囲の重臣たちの気持ちとか過去もちょこっとづつ出てきて

読み応えはありました。


エロい場面は王様得意の言葉攻めというやつでしょうか・・・

ねちねちと常にフルコースで冴紗を求めております。

またそれを冴紗が喜んでいるので

純真で清らかでかわいい冴紗を弄って楽しむ読者の気持ちも十分に満足できました。



まだまだこのシリーズは続くそうです。

三年後ですか・・?とつぶやかせてください(笑)







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プロフィール

HN:
Lianha
性別:
女性
自己紹介:
「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


好きな作家さん
木原音瀬さん・可南さらささん・水原とほるさん
水壬楓子さん・ふゆの仁子さん・華籐えれなさん
剛しいらさんなどなど・・・

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