神官と王の切なき日々―神官シリーズ番外編集 (ガッシュ文庫) [文庫]
吉田 珠姫 (著), 高永 ひなこ (イラスト)
(あらすじ)
らしく猛々しい王・羅剛と、神官でありながら羅剛の妃となった冴紗――二人が、切なくお互いを渇望した過去の日々…。羅剛と冴紗の出逢いや、引き離される前の幸せな少年の頃、また、冴紗を大神殿に上げねばならぬ羅剛の苦しみ等々、本編では語られていない、それぞれの時間。細やかな感情に彩られた珠玉の短編集。雑誌掲載短編や、商業誌未発表作を収録。書き下ろしもあり! 羅剛と冴紗の苦しくも甘やかな日々はここから始まる――。王と神官のファンタジックラブロマン、シリーズ番外編!
出逢い (主役羅剛)
渇望 (主役羅剛)
永均と瓏朱姫・一話目 (主役永均)
永均と瓏朱姫・二話目 (主役永均)
序章 (主役羅剛)
花の宮の女官・こぼれ話 (主役女官長)
後日談 (主役羅剛)
和基・王印の入った剣を渡されて (主役和基)
過去の聖虹使さまの夢を見て (主役冴紗)
驟雨 (主役羅剛)
女官たちの小粋な悪戯 (主役羅剛)
ある日の娼婦たち (主役娼婦の雪花)
吉田さんのHPのみで通販されている小冊子やペーパーをまとめて読める お得な本です。
追いかけきれない雑誌掲載短編も入ってます~。
しかも書き下ろし付となれば買わなきゃいけません(笑)
通販がちょっと面倒で買っていなかったあたしのような読者にとって
最高にうれしい一冊でありました。
ペーパーで持っている人たちにとってもまとめて読めるのでありがたいだろうしね!
本編では二人の恋の思いのたけを堪能できますけど
こういう脇のかたたちの視点とか 過去の具体的なお話とかを読めると
すごくお話がふくらんで ますます自分の中で妄想の種というか 萌えを堪能できていいです!
らごらごのお母さんの瓏朱姫の恋のお話が一番せつなかった・・・
幼馴染との結婚式の晩に無理やりに
侈才邏の皇太子に攫われて異国につれてこられ
閉じ込められ無理やりに子供を産まされたばかりか
生まれた子供が平民に多い黒髪黒瞳だからともうひとり子供を産めと脅迫される。
無理やりの結果生まれた子供ではあるけれど
瓏朱姫は閉じ込められた牢獄で出会い癒された永均と
同じ黒い髪と瞳をもつ羅剛を愛していたので
このままほかの子供を産まされて羅剛が寄る辺なき身になるまえに
自分自身を消してもうほかに子供(王位継承者)が出来ないようにしようとまで考え
自死を選ぶのです。
可愛いわが子のためではあったし
これ以上憎むべき簒奪者にわが身を自由にさせないためであったであろうし
なによりも永均との恋を貫きたかったのではないのでしょうか。
恋に身を焦がし恋のために死んだ母の血が羅剛に流れていると思えば
羅剛がなぜあんなにも暑苦しく冴紗を求めてしまうのかよくわかりました。
永均がほんとうの父のように羅剛を導いて守ってきたのも理解でしましたしね。
そしてもう一つのヒットは・・このボーイズラブファンタジーーでこれが出てくるか?!
と思うような衝撃的な事件が起きます(笑)
ある日冴紗は風邪をひいてしまいます。
王宮から愛し恋しの羅剛が王妃の役割の順番がきたからと迎えにきましたが
移してしまってはたいへんなので王宮には帰れないばかりか
羅剛と顔を合わそうともしません。
しかも!それが二回も続いてしまっては羅剛はますますお怒りの様子
羅剛のお怒りを鎮めるためにはどうすれば・・・
という冴紗のために花の宮の女官たちが考えたアイデアとは
なんと!裸エプロンでした(笑)
それはまぁ・・たしかにお怒りは鎮められるでしょうけどね。
こういうバカっプリの甘い濃いお話は非常に好きなんで楽しかったです。
さぁまだ読んでない方ちょっと漢字が多いけど
ちょっと古風な言い回しが多いけど
みんなでバカップル堪能しませんか(笑)
[2回]
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