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Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

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Calling   (かわい 有美子)

Calling (花丸文庫BLACK) 文庫 – 2014/10
/21
かわい 有美子 (著), 円陣 闇丸 (イラスト)



(内容)

矢方怜は、日本特区所属の情報捜査工作員。軍事的に有用な特殊で強大な能力を持っているが、世間にはその存在は秘匿されていた。特殊な能力のためか、無口で無表情、無感情。周囲の物事にも無頓着で、生きているという感覚も稀薄な怜。そんな怜が就寝前の安眠のためバーチャルSEX装置を起動させると、突然相手が見知らぬ男に変化し「君を探していた…」と口づけを受ける。怜は、激しい胸の鼓動を感じ戸惑うが、三週間後、その男が極東ロシア軍の医師として実際に目の前に現れさらに動揺してしまう。男は丹沢斎と名乗り、「久しぶりだね、やっと会えた」とまるで自分を知っているかのように語りかけてきて…。



かわいさんに花丸のBLACK?と違和感を感じながら注文しましたが

編集さんにBLACKだとカラーが二枚になるということで引き受けられたそうです(笑)

見る側にとっても円陣さんの美しい挿絵と

かわいさんの近未来SFファンタジーがいい感じで整っており

楽しく美味しくいただくことができました(笑)


その特殊で強力な能力のせいで周囲からやや浮いた存在である矢方怜

そしてロシアから現れた謎の軍医丹沢

自分ですらもう思い出せない深層の世界に追いやられていた過去に何があったのか?


設定も特殊なのですが

すんなりと溶け込んでそのバーチャルな世界に自分のいるような気分になって

彼らの過去と現在とそれから未来を楽しむことができました。


たとえ他人の力によって過去を消され

今現在の感情や気持ちを抑制されていたとしても

お互いに必要不可欠な存在だと心のどこかで認めていたのでしょうね。

楽しく、じれったく読めた一冊です。


昔読んでいたハヤカワ文庫のSF小説の男の子たちの友情物語を

楽しんでいた方にどうぞー(笑)



そしてペーパーがついているのですが

過去の記憶も思いをなにもかも取り戻したふたりはお互いに亡命を果たし

ふたりの幸福な生活を得たのです。

海の見えるその家をすこしずつ手入れし生活していこうとするふたり

いつもはクールなその軍医さんがセクシーに踊るその場面に萌えました。

あーBLってほんと癒やしなんだなと実感(笑)






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朧小路の恋の花  ( かわい 有美子)

朧小路の恋の花 (Holly NOVELS) [新書]
かわい 有美子 (著), 宮城 とおこ (イラスト)

朧小路の恋の花 (Holly NOVELS)



(内容)

告白されることには慣れている。
告白する「ふり」にも慣れている。
本気の恋なんてわからない。


光希は子どもの頃から顔見知りだった吉澤にばったり出くわす。
久しぶりに再会した吉澤は高級料亭の板前なっていたが、相変わらず無愛想で素っ気ない。
そのうえ光希に「そばに寄るな」とすげない態度だ。
男が姉の美代春を好きだという噂があったことを思い出した光希は、意趣返しに、姉に似ている自分の容姿を利用して、朴念仁の吉澤をからかってやろうと思いつく。
だが朴念仁はけっこう真摯に優しくて……。
―京都・祇園を舞台に絡み合う、駆け引き上手な男と恋に不慣れな男の恋のおはなし。



読むのは読んでいるのですが

感想を書くのがまったく追いついていません。

古い作品でも心に残るものがあったり

何度も何度も再読を繰り返したりする作品もあるので

そういうのも表に出していきたいなぁと気持ちは多々あるのですが

なかなか書くことまで追いつきません(^_^;)


先月の末の作品です。

京都のおとこしたちの恋のお話です。

ふたりともが京都弁なので関東の人たちにはイントネーションまではなかなか

ピンと来ないかもしれませんが

あのまったりとしたしゃべり方の中には

やっぱり京都の歴史を日々積み上げてきた狭い世界の中での生き方というか

狭い地域の限られた生活地域のなかで

心おだやかにあんじょう生活していくために知恵が

いっぱいつまっているような気がします。


幼なじみとは言いつつも芸姑で母のある私生児という生い立ちに引け目がある光希

久しぶりに再会した吉澤の相変わらずの無愛想で素っ気ないすげない態度に腹を立て

自分に惚れさせてからかってやろうと思い立つのです。

そういうふうに自分に気のない存在を手に入れたいと願うときは

もう半分惚れているようなものなのに

それに気が付かず必死に吉澤を手に入れようとあがいている

自称恋に手練な光希が可愛らしいのです。


京都の雰囲気を肌で楽しみたい方いかがでしょうか?


初版版は特典ペーパーがついているのですが

コミコミさんで買えばさらに吉澤視点の短いお話ペーパーがついてくるので

気になる方はコミコミさんで買われたらいかがでしょうか?





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ルチル文庫創刊7周年記念フェア/かわい有美子「イメージトレーニング」

ルチル文庫創刊7周年記念フェア

書き下ろしSSカード

かわい有美子「饒舌に夜を騙れ」より→感想はこちら




「イメージトレーニング」

SATの制圧班班長・犬伏和樹×SATの制圧班班長・橋埜祐海

訓練所である術科センターの通用口で外の雨模様を眺めながら犬伏はのんびりとした声で

雨にたいしてぼやきかける。

すでにスーツの襟元をゆるめきっている自分とは対照的に

「梅雨だからな」ときっちりとネクタイを締め切ったままこともなげに言い捨てる。

暑くないのかと問うと

暑いは暑いがネクタイをゆるめたところで涼しくなるわけでもない

心頭滅却すれば火もまた涼しとけろりと言ってのける祐海に

犬伏はぼやき続けるのです(笑)

ストイックな態度の裏に潜む情に厚い男

それでいて自分の腕の中では妙に色っぽくて・・・

犬伏の邪な妄想をそっけない言葉で一蹴していく祐海でしたが・・・


駅に向かって歩きながら、

今日ぐらいは優しくしてやってもいいと艶っぽく誘いかけてきます。

具体的な方法を問うと

二人っきりになれる静かな部屋へでもいくだろうと思わせぶりな表情を残し

だらしなく結んでいるネクタイを抜いてやるというのです。

それは着替えのためだけなんかではもちろんないぞーと視線で語りながら

疲れている等なら上にいたほうがいいかもなとつぶやくのです。

親友でいて恋人でいてどこまでも艶っぽいこの男が

時にはどんなに自分に容赦ないか身をもって知っている犬伏ですので

用心したまま引きながら

それでいて、疲れなんか忘れるくらいいい気分にさせてやると誘われたら

ころっと祐海の手の中に落ちていっちゃうのです(笑)

あいもかわらずバカップルのいちゃいちゃなんですが

梅雨もエロさに勝てません(笑)

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甘い水 2 (かわい 有美子)

甘い水 2 (リンクスロマンス) [新書]
かわい 有美子 (著), 北上 れん (イラスト)

甘い水 2 (リンクスロマンス)




(あらすじ)

SIT―警視庁特殊班捜査係に所属する遠藤は、一期下である神宮寺に告白され、同僚以上恋人未満の関係を続けていた。母を亡くした際の後悔から、自分が自ら生きることも死ぬことも選べなくなった時には、生命維持装置を止めて欲しいと考えていた。そしてその役目を神宮寺に託したいと、次第に思うようになる。そんな中、鄙びた旅館で人質立てこもり事件が起こり、遠藤たちは現場へ急行するが…。

「甘い水」→感想はこちら☆彡

前回の二人は出会いからの誤解も溶けて友情と劣情(主に遠藤のやる気に引きづられて)の

関係にちょっと一歩踏み入れた感じでした。

今回は遠藤が自身の心の傷をさらけ出しても良いと思える存在に神宮寺がなっていましたね。

その心の疵を癒す存在が日にち薬(時が癒してくるるという言葉の関西版です)と

神宮寺という男の存在であったことを認められてなおかつ

自分の最後を見届けられる存在であるということに気がついたようです。


自分の背後を任せられる男であるという多大な信頼感があっていたのですから

もしかしたらいがみ合っていると遠藤が思い込んでいたSAT時代から

恋よりも重くて愛よりも深い関係になれるという序章ではなかったのでしょうか。

自分の心の疵をさらけ出して全てを受け入れてくれる存在が神宮寺だからこその

反発というか反抗だったのかもしれませんよね。

そうでなきゃ、あそこまで反発するわけありませんよね~



青年期に心の傷が深いせいか、もともとの性質のせいか

肉体的な快楽に弱いというか、気持ちのいいことが好きという

ちょっと思考的短絡な傾向のある遠藤でしたので前作では気持ちがいいからしようでしたし

自分も気持ちよかったから遠藤にもしてやろうかというところでまぁ恋愛未満で終わっておりましたが

今回はそこから一歩も二歩も成長しております。


ある事件により、犯人に暴行を受け深い傷を負ったまま捕まってしまった遠藤

それまでは自分の生死のけりを神宮寺につけてほしいと思っていましたが

神宮寺が助けに来るまで生きていたいと願うのです。

自分の生死の決断を付けさせるような苦渋の決断を神宮寺にさせたくない、

自分を助けることができなかった神宮寺の悲しみや苦しみ、

神宮寺を泣かせるようなことはしたくない。

その決断をさせたことで永遠に癒えない疵を与えたくないと思うのです。

愛しい男だということを伝えてやりたいと心の中でつぶやく遠藤に泣かされてしまいました。



コメントレスです♪

まるさん
「ふしだらで甘い誘惑」はリンク作としてでるはずの慎の弟の悪徳弁護士さんが
魅力的で気に入りそうなタイプでしたので楽しみに待っていたのですよー
今回小冊子で出るなら・・内容はたぶん「甘い誘惑」のふたりなんでしょうけど
次がでるまで大人しく待っていようと思っています(笑)
応募はもうしましたが、じっさい和泉さんのブログをみたときはあの本はどこだーっと
懸命に探しましたとも(笑)
小冊子がでるのはたぶん年末か来年だと思っております。
もし気になるようでしたら内容をスキャンしておおくりいたしますので
また気がむいたらメルアド教えてください。


コメントありがとうございました!






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月一滴 「つきひとしずく」(かわい 有美子)

月一滴 (クロスノベルス) [単行本]
かわい 有美子 (著), 花本 安嗣 (イラスト)

月一滴 (クロスノベルス)



(あらすじ)

―誰かの一番になりたい。ドアマンの橋本は、ゲイでいつも男運が悪かった。二股、暴力…普通の恋がしたいだけなのに、付きあうのはみな酷い男。最近も傲慢で橋本を馬鹿にしてばかりの飯島という男に言い寄られていた。ある日、橋本は飯島と口論になり殴られてしまう。その時偶然居合わせたバーの常連の嵯上に助けられる。嵯上の柔らかな優しさに癒され、嵯上もまた橋本の純粋さに惹かれ、二人は少しずつ距離を縮めていくが…。



「上海金魚」「透過性恋愛装置」のスピンオフ作品

好きなシリーズなのでさぞかし暑く?感想を書いているのかとおもいきや

全然書いていませんでした・・

あたしって・・

とりあえず今回は今までの作品の関係者みんながでていて楽しく読めました。

お話の主人公たちがけっこう静かな雰囲気のせいか恋も静かに進行していますし

健気で切ない受けでしたのですごく萌え・・・たのですが

お話を読み終わって思ったことは

やっぱり北嶋王子のキラキラした破壊力は変わってなかった~~でした。

あれ?

誰も彼もが北嶋王子に翻弄され振り回されて罵倒?され

それでも彼という人物が妙に憎まれていないというか

可愛らしさに苦手と思いながらも付き合わずにはいられないようで(笑)

そしてーその彼にもっとも愛されていて大人の余裕で

手のひらでコネ回している牧田さん・・・

あれだけ一途キラキラ王子に愛している・恋しい・誰にもふりむいちゃやだと

声にならない声で包み隠さず正直に気持ちを吐露されていちゃ

もう愛さずにはいられないですよね!

牧田さんの大人の手練手管に翻弄されて王子が幸せであることが印象的な一冊でした。

ということで・・

本編の主人公たちもせつなくてよかったですよと再度言ってみても

説得力無し(笑)?





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プロフィール

HN:
Lianha
性別:
女性
自己紹介:
「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


好きな作家さん
木原音瀬さん・可南さらささん・水原とほるさん
水壬楓子さん・ふゆの仁子さん・華籐えれなさん
剛しいらさんなどなど・・・

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