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Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

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「いとしいとし」はまだ続く(かわい 有美子)

昨日は七夕だったようですよねぇ・・・

というわけでもないのでしょうが、かなわない思いを抱えて苦しんでいる?千秋に朗報が(笑)

かわいさんのHPを拝見させていただいたら



 
「いとし、いとし~」は…、狡くて酷いのは千秋じゃなくて、侑央という方が何人もいらして…

……キミら、騙されてるで。

 そんなん、千秋の思うツボやで。…まぁ、ええけど。

 ぜひ、続編を…という声もいただいて、え?…と思ったのですが、そうか、私、あとがきに続きますって書いてなかったのか。こんなに色々言われちゃうのは…とも思ってみたり。

 すみません、あとがき、今回2頁と少なめだったのと、時間がなくてすごく焦って書き上げたのとで、すっかり書いたつもりでいました。
 …続きます。
 えー、一応、年内発売予定です。というか、仕事スケジュール的には来月予定です。発売は年末あたりですね。

 だって、ユキがまだ完全に落ちてないのに、千秋が諦めるわけないじゃないですか。
 まだまだ千秋には、ネチネチと好きな子苛め

ながら
、色々と立ち回って欲しい







という文章がありました(笑)

実際のところあたしもユキは千秋の恋心を多少なりとも利用している感じがあって

ひどいのはユキじゃないかなぁという感想を抱いたものなんですけど

ここ最近何回か読みかえしたついでに、

過去にこれの同人誌版を購入していたのを探し出して読み進めていくうちに

幼稚園のころから、魔性の魅力をもつユキに一目で恋をして

誰にも奪われたくはないとばかりに所有権をやたら誇示していた千秋をしるうちに

こういう粘着な想いをもつ千秋に思われた不幸というものもあるなぁと気が付きました。

だって、ユキのほうからしたら

確かに千秋の兄にほのかな恋心をい抱いてはいるようですが

千秋がいなかったとしたら、きっと青春のリグレットくらいなものに落ち着いて

可愛い花嫁さんもらっていたんじゃなかろうかと思うのです。

千秋に大事にされて過保護にされて

いろいろな情報をシャットダウンされて

千秋の兄に対する想いを利用されたかのような形で欲望を植え付けられたら

もうね、普通に可愛い女の子と付き合うとかは無理なんじゃないかなぁと



続編ではますますパワーアップした千秋に振り回されて

カラダばかりでななく、心までも千秋を渇望して 妖精さんからただの肉欲をもつ人間となって

人が人を渇望するとはどういうことなのか知ってひとまわり成長というか

怪しい魅力をもって千秋を振り回すユキを見たいと思います。



また年内までの楽しみができましたわー(笑)

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いとしいとしという心 (かわい 有美子)

 

いとし、いとしという心
かわい 有美子 (著)
南田 チュン (イラスト)
 
(内容)

京都の格式ある名旅館「井筒屋」の若き当主が亡くなった。彼を密かに恋い慕っていた侑央は悲しみにくれる。一方、葬儀で帰省してきた当主の弟・千秋は、次男として当然経営を継ぐと思われていたが、旅館を売却すると言い周囲を驚かせる。かつて一途に兄を想う侑央の想いと秘めた欲望につけこみ、関係を持っていた千秋だが、今度こそその心ごと自分のものにするため、侑央にある提案を──。乱れる心と身体は誰のために…書き下ろしあり!
かわいさんの好きな喪服未亡人萌え全開のお話だそうです。
 
男なのに未亡人???

などという常識はもう宇宙の藻屑に消え果てました・・・

前に出されていた「夢にも逢いみん」とはレーベルが違うせいでしょうか

エロもくどくなく、あっさりーとした感じです。

かといって「流星シロップ」のような爽やかな?男子寮とか友情のような話でもなく

どこか陰のある大人の男の子たちのお話でした。

京都の老舗旅館の後継ぎとその幼馴染さんとのお話なので京ことばといい

雰囲気はたっぷりと味わえる作品でした。



お話は由緒ある老舗旅館である「井筒屋」の若き当主が亡くなったことから始まります。

その若き当主に幼いころから恋心を抱いていた侑央もまた周囲の人たち以上に悲しみにくれております

一方当主の弟として葬儀に参列した千秋

大手都市銀行の出世頭として期待されて、また自分でもそのつもりであったのです

が、

彼は幼い時から二男として何も期待もされていない代わりに

周囲からの愛情も受けていませんでした。

当然家とか、旅館に対する愛着も薄く売ってしまえとの暴言まではいてしまいます。

これには周囲も困ってしまい

千秋と仲が良かった幼馴染の侑央に家を継ぐように説得してほしいと頼まれるのでした。

困るという内心の想いに逆らってまで周囲に断れない未亡人侑央。

実は侑央は当主になるはずだった男らしくてなにもかもに秀でた彼に

誰にも知られず恋心を持っておりましたが

その苦しさに耐えかねて、

彼によく似た声をもつ千秋に眼を覆われたまま肉体の欲望を吐き出すという

手伝いをしてもらっていた過去があったのです。

千秋は侑央が大好きというかもはや執着愛をもっていたので

侑央が兄を好きなら好きでそれでもよい、継げというなら継いでもいい

ただ侑央をすべて自分のものにしたかったのです。

病んでおります・・・

ヤンデレという言葉のままの攻め千秋がほんとうにかわいそうでした。

本来なら未亡人が悪徳攻めに弱みを見せられて思うがままにされるという

受けクン悲哀の話なんでしょうが、

幼いころから侑央をお嫁さんにしたいと思ってがんばってきた千秋に与えられたのは

困難の多い旅館経営と難しい人間関係と

自分のことなどなんとも思っていない情人なんですから・・・・


想いをこめて見守っていればそのうち身も心も自分のものになるとがんばっている

千秋に救済の手を・・・というか幸福を与えてあげてほしいとおもったお話でした。

これって高校生編がたしか雑誌に掲載されたそうなので、この続きもあると期待して・・

いいんでしょうねぇ?


帯の「狡くて、酷い男」

これって・・・あたしには未亡人さんのように感じられるんですけどー(笑)






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流星シロップ (かわい 有美子)

 

流星シロップ (クロスノベルス) (単行本)
かわい 有美子 (著)
小椋ムク(イラスト)

(内容)
 
幼い頃、自分のために怪我をした遠縁の衛守と清泉学院の中等部で峰は再会した。
心を残しつつも、それ以来顔を合わせていなかった衛守の怪我が骨折を含む大きなものだったことにショックを受ける峰。
寡黙で己の犠牲を問わない衛守に惹かれていく峰だったが、優しげに整った容貌に目をつけた先輩につきまとわれ、またも衛守に守られてしまう。複雑な家庭環境から、どこか愛情を求めていた峰は、いつも手を差し伸べてくれる衛守にいつしか強く執着してしまうのだったが…。


空色スピカ」のリンク作です 。

これも、小冊子目当てにコミコミさんで購入いたしました。



今回は「空色」とはちょっと違って縁戚であることが設定の重要な場面になっていますので

小学校時代に親戚の大がかりな集会とでもいいましょうか、宴会がありまして

子どもたちも仲良く遊んでおりましたが

容貌のかわいらしい峯がおねえさんたちに気に入られ逆にいじめられたことで

バトミントンの羽を取りに木に登らされることになりました。

峯がつかまっていた枝が折れ、危機一髪の場面に現れたのは同じ年の男の子衛守でした。

「俺が受け止めるから飛び降りろ!」

従兄より遠い関係の親戚のために滅多に会うこともなかったその寡黙な少年の言葉に

導かれるように飛び降りたのだった。

結果峯は大けがを負うこともなかったが、衛守は肩の骨を折る重傷を負い

永遠に消えることのないけがを背負う。


そしてふたりは同じ中学校に進学し同室になり、

同じ時間を共有し恋を芽生えさせていくのです。

前作ではすでに高校3年生だったふたりの幼い恋の過程を楽しむことはできました。

「空色スピカ」ではちょっと腹黒いとこもある生徒会長のように描かれていたというか

勝手にそういう印象を持っていたのですが

これだけで見る限り、好きな衛守を手に入れるためにどこまでもがんばれるいい子というイメージです。

お互いの複雑な家庭環境や

過去の出来事も書かれているし、てんこもりの学校行事もあいかわらずでして

もしかしたら、前作のように二段組みにしたらいいのかなという印象が残りました。


衛守が寡黙すぎるのと

どうやって峯を支えているのかが書き込まれていたら

もうちょっと萌えたのかもと思われます。





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夢にも逢いみん(かわい 有美子)

夢にも逢いみん (リンクスロマンス) (単行本)
かわい 有美子 (著)
あじみね 朔生(イラスト)



(内容)

東宮となるはずが、策略により世から忘れ去られようとしていた美しい宮は、忠誠を捧げてこの世のすべてを与えようとしてくれる涼やかな容貌の公達・尉惟に一途な恋慕を抱いていた。だが、独占しつくさんとする尉惟の恋着ゆえの行いに、自分が野心のために利用されているのではないかという暗い疑念がきざしてしまう。こんなにも恋しく切ない。なのに、その恋しい男が信じられない―。
濃密な交わりで肌を重ねてもなお、
狂おしい想いを持て余す宮は…。



表紙もですけど中の挿絵もなかなかに美麗で繊細な絵で文章を彩ってくれております。

この絵だけでも、けっこう幻の国じぱんぐの古典ファンタジーを十分に楽しめるものではないかと思われます。

この作品はビーボーイに掲載された古い作品を今回新たに新書化されたそうですけど

作者さまがあとがきで書かれた通り、リミッター解除という感じで

さいきんのかわいさんしか知らないあたしにはけっこう新鮮な感じで楽しめる一冊でしたし

BLなんですけど日本語ってきれいなんだなと感じられる一冊でした(笑

中身は濃いドロドロの愛欲と政権を得るためにというか、

生きるために頑張っている男たちの姿もあるんですけどね(笑)




政敵というか皇太后にうとまれたために、宮家出身の母をもつ身ながら

政治からも華やかな暮らしからも程遠い鄙びた土地で暮らす桂の宮

ある日、今は亡き母からの夢見のようなものを得てこの住まう家に厄災が訪れることを予感する。

同じ宮家出身の母をもつ公達・尉惟との出会いでもある

母に似た雅やかな容貌の桂の宮に一目で恋に落ちるために・・

とここまで書いたあたりでは、「源氏物語」の紫の上と源氏が出会うあたりを連想させてくれました。

男と女でも恋を全うすることが難しく感じられたあの時代なので

男と男でもあり

左大臣の長男でもある公達・尉惟といずれは東宮となり聖王となるべきはずの桂の宮との恋はなかなかに難しく

ハネムーンというか、蜜月はありましたが

政治的な絡みでもある、姉宮と結婚した尉惟

尉惟の妹である一の姫を娶った桂の宮

恋が終わらぬように血でも強固に結びつこうとした側面もあるのですが

というか、むしろそれが一番の狙いなんでしょうが

やがて姉宮のご懐妊を知るにつれ、他の人間も抱ける尉惟への嫉妬の炎も

理解できないものではないんですよねぇ。

一時はそのために心離れようとまでしましたが、皇太后の呪詛によって

呪殺されようとするその時

桂の宮になりかわってその身に呪詛を受けようとする尉惟・・・


呪いを無事に皇太后に返せたその時に

お互いの恋の再確認をし、聖王として立つのですですが

もう二度と心のすれ違いを感じたくない二人はほんとうに甘甘のラブラブで

素直に気持ちを吐露し合います

愛で結ばれたからといっても、その愛を枯らさないようにする努力は大切ということなんですよねぇ。



お話もなかなかよかったですけど、ほんとうにエロも濃厚で

「未成年」のときのようなささやかな感情の交錯などとはまったくもって違っています(笑)

古典ファンタジー系ツンデレ同士の恋のみちゆきを楽しみたい方いかがでしょうか?

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空色スピカ (かわい 有美子)



空色スピカ (CROSS NOVELS) (単行本)
かわい 有美子 (著)
小椋ムク(イラスト)

(内容)

こんなに愛しいと思うなんて想像もしなかった……

緑豊かな高原に立つ、半寮制の男子校・清泉学院。伝統あるお坊っちゃま学校だが、行事に女の子を招くため、歴代、美形の生徒会長を据えて来た。そんな強者達に並び、新たに任命されたのは華奢で物憂げな美少年・楠ノ瀬。見かけとは裏腹に体育会系な楠ノ瀬を、生徒会の面々は見たまんまの「ギムナジウム風美少年」としてプロデュースすることに。中身とのギャップに苦労しながら、敏腕な副会長・高科に支えられて愛校心と彼女欲しさにがんばる楠ノ瀬だったが、いつしか欲しいのは高科だと気がついて……。



コミコミで六青さんの同人誌を合わせるために買った一冊でした。

はっきりいって、かわいさんの大人の物語が好きでしたので

山の中の学生寮を主体に生徒会活動の子どもたちのお話ということで

なんか・・・・違うんじゃない?と思っておりましたが

これは・・・・本当に良かったです!!!

なんかお話の読み応えがあるなぁと思っていたら

クロスノベルズでは初めての二段組みで書かれていたそうです

文章の量が多いから饒舌というのではなく

学校生活と寮生活の一年が丹念なエピソードで綴られておりまして

まるで、自分が経験したかのように思わせて頂いた一冊です。




山の中の緑豊かなカソリック系の男子高校

しかも優秀な生徒も多く進学校であるのですが、

いかんせん女性との接触がすくないため

毎年いろいろな行事ごとに女子高生を呼び出すために

頭を悩ましている校風です。(笑)

生徒会の面々はその重責を担うために

毎年いろいろなタイプの美系(←ここが重要みたいです)

生徒会長を選んでおりました。

今年その白羽の矢に立ったのが、

見かけだけは色白の華奢で物憂げな微少年風の楠ノ瀬ですが

実質は体育会系で大食いの彼女ほしいです(笑)

楠ノ瀬を支えるプレーンとなるべくして選ばれた人材たちは

見たまんまを狙って「ギムナジウム風美少年」としてプロデュースしていくことになりまして・・・

ギムナジウム・・・

そうここが大事なんです(笑)





長くなるので・・折りたたみますね

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「風と木の歌」に触発され
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一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


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