雫花びら林檎の香り (ビーボーイコミックス) (コミック)
川唯 東子 (著)
(内容)
酒が飲めない営業・榛名の使命は、頑固な造り酒屋との取引。だが怖いと評判の蔵元の代わりに彼を迎えたのは榛名好みのイイ男。後日、偶然職場で見かけた彼・中川に榛名は運命を感じて…!? 大人気v 元気印サラリーマンの片恋物語!! なんと、その後の2人のショート描き下ろし付き☆
ひさしぶりに読んだ川唯さんは疵とかトラウマがおおっぴらではありません。
お話の根底というか、
でてくる登場人物には今まで生きてきた過去にそれぞれ疵はありますが
それをおおぴっらなものとはぜすに
自分なりに生きていく上で昇華していっているのですけど
時には人間の心の弱さが全面に出てしまいうまくいかないときもあります。
それが良いとか悪いとかではなく
それすらも日々の果てになるかもしれないという
柔らかい優しい視点でみんなに教えていってくれているような
そんな気がします。
お酒が飲めない営業の榛名の使命は、頑固な造り酒屋との取引
そこでつくられるお酒は貴重な幻の吟醸酒ということで
会社としてはぜひとも取り扱うことができたらとがんばってはいるのだけど
塩をまかれたり、
怒鳴り帰される日々が続いているのだが
ある日榛名がそこを訪れるといつもの頑固おやじではなく
榛名の好みのいい男だった(笑)
頑固おやじの孫はやっぱり頑固で、なかなかつきあうどころか
心までも頑なに閉ざしたままだったのだけど・・・・・
でも、欲しいと思ってしまったから止まれない(笑)
榛名の押して押してなお押して攻撃に徐々に心のガードをほどいていくのだけど
過去の恋の傷跡が尾を引いている中川はなかなか恋を語れない。
その鉄壁の仮面と無関心という攻撃をものともせず尚押しまくる榛名の
一生懸命さがとても心にさわやかです(笑)
ようや~~く
恋が実ってともに生きていくことを決心した時の豹変ぶりにはびっくりしちゃったけど
ひつこい榛名にはむしろジャストなお相手ではないかと思われ(笑)
繊細な線は昔からあまり変わりがないような気がしますが
(薄い記憶なので自信はないのですが・・・)
背景の書き方はすごくうまくなってきたと思います。
特に日本家屋とか、造り酒屋の背景とか絵に
どんどん力をつけているなぁという感じがします。
コメデイもシリアスも書けるかたなので
これからの作品がほんとうに楽しみな方です。
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