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Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

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遺産相続人(石原ひな子 )

 遺産相続人 (ショコラノベルス HYPER) (単行本)
石原 ひな子 (著)
実相寺紫子 (イラスト)
         


●あらすじ●

 四条グループ会長の秘書を務める瀬田夏生は、死の近い四条の希望で大学生の保科淳之介に接触した。
天涯孤独の保科は四条がかつて関係を持った女の息子で、四条の唯一の実子である可能性が高い。
だが攻撃的で自信に満ちた若い獣のような保科は、四条家に入ることはもちろん、親子鑑定すら拒否。
莫大な財産もいらないと言い切り、追い払うためなのか瀬田に身体さえ要求する。
恩義ある四条の願いを叶えるため、瀬田は保科に抱かれ、保科を四条家に相応しい男に仕立て上げようとするが―。
傷つけあい迷走する切ない恋の軌跡。



 慣れた奇麗な文章でしたので、他にも作品があるのかなと思っていたら
これがまだ、2作目ということでした

攻めの保科はイマドキの若者でつねに語尾上げ口調です
これは・・・と思っていましたが
瀬田に人間として、大人として、社会人として教育(躾?・調教?)されていくことにより、すごくいい男に変身していきます

瀬田は生まれたときから母親に捨てられていて、それが常に彼の傷として存在しています
その瀬田の人間性を認めて、四条の希望を叶えるために保科に体を与えることすら厭いません

ある意味必要とされることが、瀬田にとって、もすごく重要なんです
そこらあたりのマイナス思考がなんとなくアタシの萌えなんです(笑)


 うまくまとまってからも、四条の跡継ぎと決まった保科のために
自分の存在がよくないという建前と、
両親にすら疎まれて育った過去の傷があるために瀬田は、自分自身を容易に幸せにできません。
保科に切り捨てられることが怖くて、自分から瀬田を捨てようとしまいます

保科に強引に押して押して押し捲られることが
マイナス思考に陥りやすい瀬田には必要なことなんでしょうね

あんまり買わないレーベルでしたが
実相寺紫子さんのイラストがあんまりきれいだったのと
あらすじがあたしの萌えだったので購入してみましたが
2時間充分に楽しませていただきました

源氏物語で、彼を自分の好みの男に育て上げるのが好きな方いかがでしょうか?
切なさも充分に堪能できます(笑)


注:後から読み直していたらなんか違和感が・・・
  と思っていたら攻めと受けの名前が間違っていました・・・
  あほです
  読まれた方混乱された方もしいらしたらすいません・・・

  ご指摘くださいませ




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Lianha
性別:
女性
自己紹介:
「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


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