忍者ブログ

Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

酷いくらいに

酷いくらいに (ガッシュ文庫) [文庫]
高遠 琉加 (著)
麻生 ミツ晃 (イラスト)
 



(あらすじ)

料理人見習いの瀬名広見は、兄の恋人だった愁藤秋をひそかに想っている。
不幸な事故で家族と足の自由を失いながらも穏やかで優しく、懸命に生きている秋。
片思いのままでもずっとそばにいて、彼の笑顔を守っていけたらいい。
そう思っていたはずだったが、秋とあたたかい時間を重ねる中、愛しさとともに歪んだ欲望も募り―。

せつなく愛しい年の差ラブ。
 


優しくてせつないそんなお話でした。

兄の恋人だったひとに想いをかけている弟の恋の成就のお話と

書き下ろしでふたりの恋の成熟具合がかかれております。


不幸な事故で肢体が不自由なために人の援助がなくては生活に不自由がある秋

けれど秋という人間の魅力を知るにつれ

兄との恋の成り行きを見守っていたのですが

兄は長男だからと秋を捨てて未来を約束された人と結婚してしまうのです。

ただただ秋のそばにいたくて

秋を見守り続ける広見がじれったく感じましたが

その恋の想いが届いてよかったです。


兄の愛し方はただただ天上人のように慈善の心で優しい手を差し伸べる愛し方でしたので

それだけでは満足できなかった秋の想い

その秋の想いを薄々感じていたからこそ女の方との結婚を選んだのでしょうけれど

愛し方の練習が必要なんじゃないかと

ちょっと思ってみたり

育児と同じで可愛がるだけじゃ駄目なんだよねーと

いい子を育てたような振りして感想を言ってみたり(笑)

でも優しい静かな情熱があって

読後感がいいお話です。


拍手[2回]

PR

スリーピング・クール・ビューティ (鳥谷 しず )

スリーピング・クール・ビューティ (ディアプラス文庫)
[文庫] 鳥谷 しず (著)
金 ひかる (イラスト)


(あらすじ)
 
新米弁護士の悠莉(ゆうり)が離婚協議のため面会を申し込んでいるのは、
警察官僚の灰音(はいね)。
だが尊大で冷淡な男はなかなか会ってくれず、
たまたま遭遇した外出先ではひどい仕打ちをされてしまう。
なのにある夜、雨に打たれて彼を待っていた悠莉は、灰音の部屋に招き入れられた。
そして、うたたねをする灰音の綺麗な顔を見たとき、その唇に引き寄せられ……?

センセーショナルでマーヴェラスな恋を描く、デビュー文庫!
パソコンが壊れていたので感想が翔れなかった一冊です。

雑誌で読んでいるのですが
 
けっこうおもしろいというか、

心引かれるお話でしたので 書き下ろしも読みたくなって買いました。

これがけっこうな当たり作品でして、

さすがデイアプラス!と感嘆詞のひとつやふたつはつけてもいい気分です(笑)


お話はクールビューテイな攻め灰音に弄くられる

天然ぼけの赤毛の新米弁護士さんのおはなしです。

この作品は作者さんがおっしゃるのによりますと、

「赤毛の恥毛弄り」を書こうと思い立ったので書いたらしいです

なのでクールビューテイにしつこく、執拗に執着されますです。

かくて純情な童貞ボーイである弁護士君はいつのまにか自分で足を開いて

あそこを開かされて求めさせられるまでに成長いたします(笑)

↑こういうエロエロしいところも十分にあるのですが

そのエロも品があるというか

お話の面白みを損なうものではなく、お話のうまみになっております。



書き下ろしもいい味です。

うまくまとまった二人なんですが、相変わらず言葉が足りない灰音に

もどかしさを感じながらも翻弄される悠莉

会えない日々が続いてついに灰音のマンションを訪れ帰宅を待っていると

灰音は綺麗な男の人と一種に帰ってきたのでした・・・

自分は捨てられたんだということを思い知った悠莉でした・・・


切なさもエロも堪能したい方はいかがでしょうか?


コメントレスです♪

お名前が空白でした方へ

禁断のユギさんにはまれて大変でしょうが幸福でもあると思うのです~
ユギさんの絵もお話も独特のものがあるのですが、
その魅力にはまったらなかなかでてこれませんよね(笑)
>ユギさんの描く受けって可愛くて強くて賢い
そうそう、ほんとうに可愛くて強くてでもエロいんですよね~(笑)
お話も一度でも十分におもしろいんですけど
二度三度と読み返すたびにまたあらたな発見があるんですよね。
そのときには気づかなかった感情の流れに気がついて
ああ・・そういう意味があったんだーと思うことが多々あります。
「開いてるドアから」もいいお話ですがこんど幻冬舎コミックス漫画文庫から一月にでる
「冷蔵庫の中はからっぽ」も気になっているんです~
買うポイントは書き下ろしの有無でしょうかね(笑)

ラウさん
もう誤字脱字意味不明で申し訳ないですと平謝りの気持ちです;;)
BBCじゃたしかにビーボーイコミックスですよね(笑)
正解はラウさんのおっしゃるうとおりBFCです!
ご指摘ありがとうございました♪
>今まではディアプラと花音コミックスばかりでしたが、最近は麗人にも
そうそういろいろな世界に広がりつつあるので追いかけるのが大変なんですが
つい追いかけてしまうのです~
最初は人物がやたら似ていて髪形がころころ変わるのについていけなかったんですけど
その魅力にはまってしまったらなかなか抜け出せませんよね。

こめんとありがとうございました!

拍手[2回]

捨てていってくれ (高遠 琉加)

捨てていってくれ (ガッシュ文庫) [文庫]
高遠 琉加 (著)
金 ひかる (イラスト)
 





(あらすじ)

綺麗だと思った。同性に対して初めてそう思った。あの時から、始まっていたのかもしれない―。大学生の隆之はアルバイト先の美人編集長・沖屋とセフレ関係にある。「俺と寝てみませんか」誘ったのは好奇心からのはずだった。クールで毒舌で奔放な彼の、違う顔が見てみたい―。いつしか沖屋に焦がれていた隆之。そんな隆之を沖屋は怜悧な笑みであしらう。身体は甘く許すのに、心を拒むのはなぜ…。何が欲しい?どうして欲しい?―あなたのすべてが知りたい。単行本未収録作も収録した完全版。


旧版ももちろん持ってますが、懲りずに新装版を買いました(笑)

単行本未収録作品と言うのも大きかったのですけど

こちらのリンク作でもある「犬と小説家と妄想癖」の感想でも書きましたが

なによりも純粋で強くたくましい沖屋の魅力もあったので。

最初の恋を別れで終えた沖屋の傷は深く、誰とも心の底からの関係を持とうとはしません。

恋人はいない、ひとりだと言い切りながら

セフレは4人もこしらえて、

不能となったセフレにはそれがなけれりゃ用はないと言い切る男なんですけど

その心の底には男なんか好きになっても不毛だ。

自分なんか愛してその男の人生に傷がつくくらいなら捨てて行ってくれたほうが

よっぽど気が楽だと思っています。

人を傷つけたその先で、傷つけた人以上に傷ついて血を流しながらも

傷ついたことすら見せようとしないその強さともろさも沖屋という人間の魅力だと思います。


年下の大学生のアルバイトである隆之はアルバイト先の美人編集長である

沖屋とセフレの関係にあるんです。

好奇心で始まった関係のはずなのに毒舌で奔放な彼の魅力に引き付けられていきます。

沖屋という人間の意外な魅力を知るにつれ魅かれて行く・・・

それなのに、身体は簡単に甘く与えてくれるのに

心はけっして与えてくれない

なぜ?

そしてなぜこうも唐突に自分との関係を終わらせようとするのだろう・・・


実は沖屋は過去の恋によって傷ついた経験があるので

大学生の隆之にいつのまにか恋していてもけっしてそのことを認めようとはしませんし

隆之に魅かれている彼女の存在に気がついてしまったら

不毛な関係は終わらせようと決心します。

たとえそれがどんなに自分にダメージを与えると分かっていても・・・

隆之は沖屋の他の男ができたという嘘を簡単に看破して

心の底から沖屋という人間を抱きしめて遊びの風を装った過去を悔いて

きちんと告白することから始めて

やっと頑なな沖屋の心を手にいれていきます。

年下の大学生の執着に負けちゃうのは・・・

もうしょうがないことだと諦めたような大人の顔でかわしながらも

可愛く泣いちゃう沖屋がほんとうにいいのです。

ツンデレ受けを美味しくいただきたい方いかがでしょうか?(笑)



コメントレスです♪

ゆうみさん
>交渉人祭り
ぜひぜひ参加させていただきたいと思います(笑)
今度のスピンオフ作品も楽しみですよね~
でも、今日明日は小説ビーボーイで小冊子「えだぼん」を手に入れて
榎田さん祭りになるんじゃないかと(笑)
ルコちゃんみたいにできないくんも可愛いんですよね~

コメントありがとうございました!

拍手[2回]

犬と小説家と妄想癖 (高遠 琉加)

犬と小説家と妄想癖 (ガッシュ文庫) (文庫)
高遠 琉加 (著)
金 ひかる (イラスト)




(あらすじ)

真面目な数学教師・鮎川は、官能小説家の親友・不破の仕事を手伝うことになる。自分を庇って利き腕を骨折した不破に口述筆記を申し出たのだが、彼の唇が快楽の世界を紡ぐほどに不破を意識してしまい、頭も心も大混乱!! よみがえるのは数年前のきわどい記憶――不破からの濃厚な口づけ、熱い指先…。ずっと友人でいたいから、あの日をなかったことにしたのに…!
書き下ろしも収録し、待望の文庫化v


 ほんとうは買うのはやめようと思っていたんですけど

書きおろしの魅力に負けてしまったのです(笑)

でも、買ってよかったです~

書きおろしのラブラブ生活を堪能することができました。


このカップルの魅力はなんといっても懐深い小説家不破の魅力にあると思うのです。

真面目ででも、どこか臆病と言うか慎重な想い人鮎川の意向をくんで

というか意思をとっても大切にしてくれる腹の大きさはすごいですよー

大学時代からひそかに思っていた鮎川が社会人となる一歩手前に

「会えてよかった、一生一緒にいたい」と告白されて

その告白の中に友情以外の物を勘のいい不破が気がついて

肉体関係を持とうとしたのですが

怖気づいて逃げ出しちゃいます。

それでも友情だけは続けたいと切なく願う鮎川の気持ちを理解して

友情のままの関係を続けていくのです。


普通BLなら強引に身体を繋げて、心も開かせていくというストーリーに

流れていきやすいと思うのですが

そのじれじれとした関係を十分に楽しませてくれる筆力はすごいと思います。

けがをさせてしまった不破のかわりにその官能小説をタイピングさせちゃって

真面目で純情な鮎川がどきまぎしたり

過去不破と関係を持っていた編集者の沖屋とのことでやきもちをやいたり

鮎川にとっては苦しいエピソードなのかもしれませんが

読んでいるあたしにとっては楽しく堪能できました(笑)

書きおろしの甘い新婚生活も鮎川らしくほのぼのしていて

不破らしくエロもちょっとはいっていて

旧版もっていらっしゃるかたでも十分楽しめるんじゃないかなと思います。



なんといってもこれで一番好きな沖屋を堪能することができました。

あとがきで、この沖屋は「置き屋のやり手婆」からとったということが書かれていました。

うーん

まぁたしかに周囲の人たちを効率よく働かせて

小説家をまわしにまわして自社のメリットとなる製品を作らせて

自分も気持ち良くお仕事しちゃうところが

たしかにイメージ通りなんでしょうねぇ(笑)

来月はこの沖屋に恋した青年視点の恋のお話だそうです。

こっちのほうが好きだったので

書きおろしも含めて楽しみ倍増です。


コメントレスです♪

lisaさん

あたしの怪しげな京都情報でも楽しんでいただけてよかったです(笑)
>樹生さんと水無月さんの坊主本ようやくgetしましたよー
トンキワものに果敢に挑戦される勇気に脱帽です。
おもしろかったらまた教えてくださいね~

京都の明るい町並みのなかで、家と家の間のちょっとした通路とかあるんですが
ここで抱きしめあったあのカップルもいますし
お寺で無体されちゃったあのかたとか
京都妄想は楽しくできるとこです♪

妄想のお話で盛り上がりたいときは・・・京都お腐会(笑)?

コメントありがとうございました!





拍手[3回]

月の虜囚、黒衣の略奪者 (篁 釉以子)

月の虜囚、黒衣の略奪者 (ルナノベルズ) [新書]
篁 釉以子 (著)
周防 佑未 (イラスト)
 


 


(あらすじ)
 
中東への卒業旅行を計画する薫は、ビザ申請に訪れたカリルザードの領事館で、漆黒のアラブ装束を身に纒う蒼い瞳の男に心を奪われた。彼の正体は皇太子の第一王子にして金融界の大物、サイード。あまりの身分違いに惑う薫だったけれど、甘く濃密な一夜のあと、サイードは薫に指輪を渡すと、国で待っていると囁く。―だが、それは周到に仕掛けられたいつわりの恋の罠だった。熱砂の王国で薫を待っていたのは、別人のように冷酷なサイードで…。

萌えれなかった・・一冊です。

一目で恋に堕ちて心奪われた王子様に

偽りの恋をしかけられて、騙されて国にいったはいいものの

実は政治的な配慮のために次代の国王となる弟の身代わりにされちゃうというお話でした。


まぁ騙すために誘惑しちゃっているので

王子様が薫に対して愛がないというのはしょうがないことでしょうが

無理やりやらしちゃったり・・とかは好みじゃないです。

ひどいことしちゃって許せるのも愛が根底にあるからですよねー

このお話も内政が不安定で次代の国王がきまっていないというので

暗殺だの毒殺だのいつの時代ですか・・というお話でした。

アラブものに初心者なあたしですので

こういう読み方自体が間違っているのかもしれませんね(笑)
 

挿絵の周防さんの書かれる王子様は色っぽかったです。

拍手[3回]

カレンダー

03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

プロフィール

HN:
Lianha
性別:
女性
自己紹介:
「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


好きな作家さん
木原音瀬さん・可南さらささん・水原とほるさん
水壬楓子さん・ふゆの仁子さん・華籐えれなさん
剛しいらさんなどなど・・・

コメント・トラックバック等大歓迎です

Twitter

カテゴリー

カウンター

最新コメント

[01/09 suuny]
[01/09 suuny]
[11/23 Lianha]
[11/22 さなえ]
[11/07 Lianha]

最新トラックバック

ブログ内検索

BL×B.L.People