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Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

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15歳 (石田育絵)

15歳 (バーズコミックス ルチルコレクション) (コミック)
 石田 育絵 (著)
 


 (内容)
 

こんな日々がずっと続くと思っていた

夏実は子供のころから、
5つ上の兄と兄の親友・圭吾の3人で過ごす時間が大好きだった。
だが13歳の夏休み、兄と圭吾の間に
今までとは違う空気が流れだしたことに気づいてしまう。
それから2年後、変わっていく自分たちの関係に耐えられない夏実は
幼い感情を圭吾にぶつけてしまい・・・・・・・!?

表題作シリーズのほか
作家×ホストの年の差シリーズ
78ページの書き下ろしもくわえた
読み応えたっぷりな作品集

 

最近 めっきり絵柄が変わっていきつつある石田先生です。

これも買うかどうか悩んでいたんですが、あらすじの学生ものという雰囲気と

表紙の絵は好みだったので買ってきました。

でも、まるっきり学生らしさとか、そういうものは影も形もありません(笑)



「15歳」

幼い時から夏実にとって5つ上の兄とその友達の圭吾と過ごす時間は心地よいものだった。

そんな日々がこれからも続くであろうと信じて疑いもしなかった幼かった時

けれど

13の夏に兄とその友達がいつものように過ごしながらも、その触れている肩の熱量とか

見つめ合う視線になぜか不安感を感じていた。

なにかが変わるかもしれないと・・・・

それから二年後

兄と圭吾の関係は少しも変わらないことを選んでいた。

兄はバイト先で彼女をつくり、なに食わぬ顔で圭吾と接する。

そこにどういう心境の変化があったのか、どういうエピソードもなかったのか

作品には説明らしき説明もなく

読み手も夏美のように圭吾に魅かれながらもとうとう恋人になることを選ばなかった兄に

苛立ちを感じます。

そしてその苛立ちをとうとう圭吾にぶつけてしまう夏実でした。


はっきりと言葉にしないで友人のままでいることを選んだ夏実の兄

そして人にはそれぞれ愛し方があると悟ったような顔をする圭吾

優しさと残酷さで人は青春を後悔で彩っていく

そんな読後感でした。



この話には続きがあって、専門学校に入学した夏美はそこで知り合った教師と泥沼の不倫を終え

自分の青春の後悔にひとくぎりつけるために

カミングアウトをしていまは行方知れずになっている圭吾を探し出し会いにいきます。

圭吾はいまでも夏実兄を愛していると言いながら、

それでもそばにいる優しい人を抱きしめている。

ゆっくりゆっくりはぐくんでいく愛でいいとふたりは時間を共有し

年齢をつみ重ねていくのだと思います。


いまどきのBLにあるような、一目で恋に落ちて愛をなんの障害もなく育てていく話ではなく

曖昧な幸福感でお話は終わっております。




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Lianha
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女性
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「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


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