夜に君を想う (リンクスロマンス) (単行本)
可南 さらさ (著)
高宮東 (イラスト)
(内容)
―憎まれてもいい、お前が欲しかった・・・―
弟のように可愛がっていた年下の幼なじみ・神嶋洋に告白された大学生の高沢千実。
一途な恋情を向けられ、千実は自分も同じ気持ちだったことに気づく。
だが洋には決して知られたくない秘密を抱える千実は、
彼を手酷く拒絶することしかできなかった。
二年後、気まずい関係を修復できずにいた千実は、
偶然、洋に恋人がいることを知る。
傷つく千実は、叶うことのない恋に終止符を打つため、
洋とある約束を交わし、関係をもつが―!?
「
指先」を読んで以来大ファンである可南さんの作品がひっさびさに
しかも書き下ろしでということで、
発売日に本屋さんで入荷の確認電話を入れて
仕事をおえるやいなやという状態で買い物に(笑)
相変わらずの切なさと痛さは健在で、受けの切ないほどの想いを堪能させていただきました。
作者さまもあとがきで書かれているように、昼メロ路線ということで
これでもかー
これでもかーという感じで二人の想いの交錯が描かれておりました。
幼い時の二人の出会い
ピュアで自然な感情で二人が出会ったころが書かれていますが
その裏には
実の父親との確執により家をでた奔放な母から生まれた千実
その出生にまつわるさまざまな感情の絡み
彼岸花に込められた今はその家に住んでいない神嶋洋の母の気持ち
自分の感情に素直で傲慢で不遜な態度をもつ青年になろうとする洋
受け入れてはいけないと思いながらも、ひかれずにはいられなかった
千実の苦しみ
影は薄いですが、洋の父親の秘められた恋の話
実はこれが一番のネックというか、すべての始まりなんですけどー(笑)
というさまざまな要因が複雑に絡まりながら、
今の二人の気持ちが固まるまでのお話でした。
腹違いではありますが、兄弟でありますので
そういうのが苦手な方以外なら
期間限定の肉体関係などと嘯きながら自分の恋にさよならを告げる
千実の想いがかわいそうで、ちょっと涙流してピュアな恋を楽しみたい方にいかがでしょうか?
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