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Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

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滝村くんと森尾くんのそれから、(同人誌)(砂原糖子)

『 滝村くんと森尾くんのそれから、』同人誌)2009/08/16
 
同人誌の感想を書くと何日か前の記事に書きながら
 
全然書いていないというこの事実・・・・
 
買った商業誌の感想もなかなか追いつけていないというのに

なんか絵にかいた餅だ・・という反省はしております。
 
ということで、今日は夏の祭典で購入した同人誌の感想を

砂原さんの「ラブストーリーで会いましょう」では脇役としてでておりましたあのふたりの恋の目覚めの物語です。


『滝村くんと森尾くんのそれから、』

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  【作家名】砂原糖子
【サイズ】A5
【ページ】36
【ジャンル】オリジナルJune・小説
【メインキャラクター】滝村×森尾
【初版発行日】2009/08/16
【内 容】
「ラブストーリーで会いましょう」の脇キャラ、
 滝村と森尾の馴れ初め話です。
 








四葉出版の出版社でもある滝村直明はあいかわらずの日々を過ごしていた。

仕事で忙しいのはともかくプライベートもデートのスケジュールでびっしりうめつくされていた。

携帯でデートの予定を確認しつつ、受付嬢ににっこりと微笑みかける。

エレベーターに乗ればやってきたメールを読みつつ後に乗り込んできた女性の行く先ボタンを押してあげる。

もう息をするように女性に愛想をふるむくさまは見事としかいいようがありませんが

あくまでも本人にはあたりまえーなんですよね。

もう根っからの女性好きとしかいいようがない彼でしたが

なんと同性とのデートの約束が一件あるのでした。

女性とのお付き合いに忙しくて、なかなか男の友人とも付き合うことができないのに

なぜに男とデート・・・・

その注目のお相手は・・・・最初から特別好きな相手ではない

むしろ毛嫌いしていた部類にはいる「めがね」の森尾くんなのだった。

めがねの森尾君の服装の趣味は悪く、

おそらく母親の言うがまま揃えてもらっているのだろうという雰囲気があり

めがねの趣味もまったくもってお洒落でない。

服装の趣味は人柄が表れる。そう信じて森尾を敬遠していたのだが

森尾が眼鏡をはずした顔が滝村の好みのストライクゾーンだったために

このデートの予約はなされたようです(笑)



せっかくの雰囲気の良いイタリアンバーで待ち合わせたにも関わらず

就活用のスーツをきて表れた森尾・・・

世話を焼きながらも会話を続けていくのですけど

噛み合うような噛み合わないような会話を続けるふたり

もうしまいには会話もなく微妙な空気の中でただただお酒を飲み続けるのです・・・

最低のデート???

などと思うのもつかのま酔っ払って人事不省に陥った森尾をやっぱり優しく介抱するのですが

白いアンダーシャツにじじむささを感じながら

白のブリーフをちょっとずらしちゃって確認するのが優しいかどうかは・・・

まぁ価値観の問題として

そのおしりのあまりにものこのみさと自分ではいいわけしているのですが

初恋の少女に似た雰囲気を森尾はもっているなと回想しつつ

最後には丸めこんで好きなようにいたしちゃっているのです(笑)


好きなようにされた翌朝

ようやくなにをされたか気がついた森尾も開き直って

「結婚は無理でも真面目に交際してもらいます」のせりふにたじたじとなりながら

なんとなく森尾のペースに巻き込まれて

この状況も悪くないと思える滝村なのでした(笑)



気になっていたあのふたりのその後、それが読めるのが同人誌の醍醐味なんだと思います。

もうね、森尾が開き直って交際をせまって、どんどん恐妻になっていくのが楽しかったです。

あの奥手のめがねくんだった森尾が

滝村に好きなようにされて、どんなに変身したか

みたい方は・・コミコミにチャレンジしてみてください(笑)

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ラブストーリーで会いましょう〈下〉(砂原糖子)

ラブストーリーで会いましょう〈下〉 (幻冬舎ルチル文庫) (文庫)
 砂原 糖子 (著)
陵クミコ(イラスト)
 
(内容)
 
編集者の上芝駿一は、人気恋愛小説家、庭中まひろの担当となり、庭中が書くシナリオ通りの恋人役を演じていた。次第に本気で庭中が好きになる上芝。庭中もまた上芝に対する感情が恋だと気づく。キスも交わし体も触れ合ったのに、心はすれ違ったままうまくいかないふたり。やがて上芝が異動で担当を外れることになり…。書き下ろし短編を収録。






恋をしていると気がついた瞬間から

人は変わってゆける生き物なのかもしれない・・・

あれだけ時間とか、予定とか、

スケジュールどうりにいかないことに 恐怖に近い感情を抱いていた庭中だったんですけど
 
逆に庭中の予定通り動いてくれて、

セリフを語ってくれる上芝に いいようのない不安感を感じてしまいます。
 
台本通りということは・・・上芝らしさを感じなくなっていくみたいです。


上芝のほうは上芝で台本通り、庭中の理想通り演じているはずなのに

何故か喜んでもらえていないことに違和感を感じてしまっているのです。

あいもかわらずじれったい二人です(笑)


これだけ周囲が気持ちに気がついて協力?忠告?しているのに

なんであんたたち二人だけが気がつかないんだ・・・・・

とうとう爆発しちゃった庭中から告白しちゃって超特急でベットインしちゃうんですけど

ピロートークは・・・・

マリモの水死のお話でした・・・・・(笑)

まぁこの二人らしいといえば二人らしんでしょうね。

途中も不思議な勘違いで感情のいきちがいというか、言葉の応酬はありましたが

こうやってこのふたりは時間を積み重ねていくんだなと思いますね。


「ラブストーリー依存症」

となりのホモと庭中が紹介した照巳くんのお話です。

初恋の彼に告白してとられた態度は…距離を置かれることと避けられまくられたこと

でも、恋したい照巳くんはがんばっております。

でも、彼が結納のために照巳のもとから離れると聞いて

なにもかもが急にブチ切れちゃって手首を切ってしまいます。

そこで出会った看護師の八角との出会いはけっして悪いものではなかったのですけど

なぜか食事がのどを通りません・・・

ご飯をたべなきゃ主治医がかなしそうな顔をするからと食事を捨てて食べているふるまでしちゃうのですが

なぜか八角にはばれてしまって・・・

そのことを追及され・・・弱いことをさらけ出すことは恥ずかしくないとさとされます。

リストカットしてから初めて涙を流す照巳

泣くことって人を悲しみのはけ口でもあるのですが、癒しでもあるんですよね・・・

哀しいことからまた立ちあがって頑張って生きていこうとする照巳に八角が落ちたのは・・・

もう恋愛だからしょうがないことですよね(笑)

そうやって喧嘩しながら、また支え合いながら時間を重ねていい人生を歩んでいってもらいたいなーと

ふた組のカップルに想いはせれた物語でした。



砂原先生、コミケに参加されるみたいですけど・・

このふた組のさりげない未来の時間を描いてもらいたいなと

ちょっと呟いてみる(笑)

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ラブストーリーで会いましょう〈上〉(砂原糖子)

ラブストーリーで会いましょう〈上〉 (幻冬舎ルチル文庫) (文庫)
砂原 糖子 (著)
陵クミコ(イラスト)


(内容)
 
海外取材から帰ってきて早々、上芝駿一は人気恋愛小説家・庭中まひろの担当に。初対面の庭中から伝えられた上芝の仕事は、庭中が送るシナリオ通りに作中の男を演じてみせろ、というものだった。しかも主人公の女は庭中自身が演じるという。分刻みでスケジュール通りに行動する庭中と、シナリオに沿った「デート」を繰り返す上芝だったが…。


砂原さんを最初に真剣に (←ここ重要(笑))読み始めたのが

夜明けには好きといって」のシリアスなシリーズの本からでしたので

最初はこのコメデイなんだかドタバタなんだかのテンポについていけずに放置気味でした・・・

下巻にはいってから、なぜ庭中まひろがそういう珍妙な時間とか予定調和を求めるのかが

理解できてからは面白さがましたような気がしました。

時間に縛られたがる茅島さんだと思えば愛おしさもましてきましたし(笑)


作家である庭中が小説の中で作中の女性のような気持ちになるためにと

考え出した方法は・・・・

シナリオを作って担当編集者にその作中劇を真剣に?演じていただき

その女性の気持ちを実感するという方法でした。

最初上芝がはじめてのの雑誌の担当者ということになりましたが

いままでの方法を変えることなど考えたこともなかったので、この方法を使ってましたが

なんといっても今までの担当者とは規格外というか・・・・

わざと落としたエスカルゴは拾って食べろとばかりに皿に戻してくるし

ムーデイな曲を指名したら・・・ジャカルタ音楽だし

差し入れしてくれたらと思ったらたこ焼きだし

飼えともってきたものはマリモだし・・・(笑)

でも、そのひとつひとつにいら立ちながらも上芝に魅かれていく庭中

庭中の珍妙な奇癖にあきれながらも、そのかわいらしさに魅かれていく上芝

そのふたりの恋の気持ちがじれじれした感じですれ違って行くというか

微妙に伝わりきらないというか(笑)



恋のじれじれ感たのしみたいかたにお勧めだとおもいます(笑)

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15センチメートル未満の恋 (砂原 糖子)

 

15センチメートル未満の恋 (新書館ディアプラス文庫) (文庫)
砂原 糖子 (著)
南野ましろ(イラスト)
 
(内容)

これは夢に違いない―。階段から落ちたことがきっかけで身体が12分の1サイズになってしまった雪見。一人では生活も仕事もままならず、その場に居合わせた美大時代の同級生・伏木野の作ったドールハウスで暮らすことになる。伏木野の作るハウスも彼本人も大嫌いな雪見だったが、何を考えているかわからない伏木野に不器用に世話を焼かれるうちに…?目覚めてからの後日談初Hも収録。手のひらサイズの恋物語。
女の子の夢と憧れのドールハウス(笑)

まさかBLでこの単語が出てくるとは夢にも思いませんでしたが

まさかまさかの面白さもありましてほんとうに楽しかった一冊です。

実はこの「15センチメートル未満の恋  」は雑誌小説デイアプラスで読んではおりましたが

文庫になるときに書き下ろしがいつもつくので

それも楽しみ期待感倍増でわくわくしながら待ってたほんです。


本編は大学の時の同級生がドールハウスで大きな賞を受賞したということで

個展が開かれており、そのさいに階段から落ちたことがきっかけとなり体が12分の1の

ドールハウスサイズになってしまった雪見と

同じ階段から落ちたけれど体はもとのままのドールハウス作家伏木野との奇妙で

でもなんとなく楽しい同居生活のお話です。


ドールハウスサイズの雪見がまずしたことは・・・(笑)

自分のドールハウスで寝ちゃうこと

自分が作った、自分の夢と憧れを丹念に再現したドールハウスで生活

それはある意味ドールハウス作家にとっても

りかちゃんハウスにあこがれた少女にとっても究極の夢と憧れではないでしょうかねぇ(笑)

扶木野とともに暮らすことで

今まで気に入らない奴と敬遠していたのですが

実は根気が良くて優しくてほんとうに心から雪見のことを思っているということに気がつくと

雪見の心の奥にねむっていた扶木野との思い出が

扶木野の目線から見るとじつは雪見すきすき光線だったということとか(笑)


家族とともに暮らすことが縁薄かった伏木野にとって雪見と暮らすことで

一緒に暮らすことの一番大切な挨拶や何気ない日常の話をすることとか

ほんとうにささやかなことなんですけど

幸せを堪能できているようでした。


寡黙な扶木野と

勝手に解釈して勝手に怒っちゃう雪見とではまだまだこれからもいろいろなことがありそうですが

それもまたともに暮らす喜びと

二人が思い出を積み重ねていきそうな予感があります~


あとがきで作者さまが

デイアプラスで色もの部門入りも目指している書かれておりました。

エロは・・・ぶっちゃけ他誌さんからみたらそうたいしたことはないような・・

でも、15センチメートル未満のサイズでの疑似性行為考えたら・・・

ある意味トンキワ部門は目指せてます(笑)

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メランコリック・リビドー (砂原 糖子)

メランコリック・リビドー (幻冬舎ルチル文庫) (文庫)
砂原 糖子 (著)
ヤマダサクラコ(イラスト)



(内容)

中沢千夏史には好きな人がいる。九つ年上の売れっ子カメラマン日和佐明。日和佐は男も女も来る者拒まず、だが「子供は嫌い」と千夏史を相手にしてくれない。九歳のときに出会った日和佐は亡き兄・由多夏の恋人で、千夏史が恋心を抱いても叶わない存在でもあった。そして、二十歳になっても、千夏史の想いは募る一方だが…。




「センチメンタル・セクスアリス」の続編というか、スピンオフ作品ですが

全くと言っていいくらい前作の話はかかわりがないので

これ一作で楽しく読めました(笑)

なんといっても記憶能力が悪いのでなかなか前作を思い出せないどころか

その居場所すらはっきりしないときが多々あるんですもの・・・



子供の時にあこがれていた兄の恋人を好きになってしまった男の子のお話なんですけど、

兄は脳腫瘍で22歳の若さで夭折してしまったのです。

その兄と高校時代から付き合っていた9つも年上の売れっ子カメラマン日和佐と

幼い時に遊んでもらっていたというか、

優しい時間を共有していた思い出もあります。

なにより兄と日和佐が一緒に過ごして唇を重ねていたキラキラしたその瞬間に

兄の思い人に初恋を奪われていたのだと思います。



兄の死後男女かまわず遊び歩いていてふらふらした生活を送っている日和佐

大人になったらと関係を保留にされていた千夏史でしたので

二十歳の誕生日には勢い勇んで日和佐のもとを訪れるのですが

そうそう急には関係も心情も変えられるものではありませんよね・・・


兄の写真を大事にというかもう無意識に神棚に保存していた日和佐でしたが

その革箱のなかの写真数枚見ただけですが、

兄と日和佐がどんなふうに時間を共有していたか、

どんなふうに想いをつなげていたかとっても良くわかる優しい写真ばかりだったのです。

その写真を見られたと思っただけで日和佐は大人の態度を簡単に脱ぎ棄てて

千夏史を抱いちゃうのです。

大人の手練手管にかなわない・・・

肉体は簡単に喜びに堕ちちゃうのです。

兄を好きなままで抱かれたことに傷つく千夏史でしたが

日和佐もまた千夏史の兄を失った痛手に囚われたままだったということに

気がつくのです。


やがてほんとうに千夏史は大人になって、日和佐を包み込めるようになっていくのです。

もうこうなったらどっちがどっちを振り回していくかは・・・

一目瞭然ですよね(笑)

切ない片思いと、昇華できないままの想いを抱えた大人の疵を楽しみたい方いかがでしょうかw?






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「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


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