ラブストーリーで会いましょう〈下〉 (幻冬舎ルチル文庫) (文庫)
 砂原 糖子 (著)
陵クミコ(イラスト)
 
(内容)
 
編集者の上芝駿一は、人気恋愛小説家、庭中まひろの担当となり、庭中が書くシナリオ通りの恋人役を演じていた。次第に本気で庭中が好きになる上芝。庭中もまた上芝に対する感情が恋だと気づく。キスも交わし体も触れ合ったのに、心はすれ違ったままうまくいかないふたり。やがて上芝が異動で担当を外れることになり…。書き下ろし短編を収録。 

恋をしていると気がついた瞬間から 
人は変わってゆける生き物なのかもしれない・・・ 
あれだけ時間とか、予定とか、
スケジュールどうりにいかないことに 恐怖に近い感情を抱いていた庭中だったんですけど
 
逆に庭中の予定通り動いてくれて、
セリフを語ってくれる上芝に いいようのない不安感を感じてしまいます。
 
台本通りということは・・・上芝らしさを感じなくなっていくみたいです。 
上芝のほうは上芝で台本通り、庭中の理想通り演じているはずなのに 
何故か喜んでもらえていないことに違和感を感じてしまっているのです。 
あいもかわらずじれったい二人です(笑)
これだけ周囲が気持ちに気がついて協力?忠告?しているのに
なんであんたたち二人だけが気がつかないんだ・・・・・
とうとう爆発しちゃった庭中から告白しちゃって超特急でベットインしちゃうんですけど
ピロートークは・・・・
マリモの水死のお話でした・・・・・(笑)
まぁこの二人らしいといえば二人らしんでしょうね。
途中も不思議な勘違いで感情のいきちがいというか、言葉の応酬はありましたが
こうやってこのふたりは時間を積み重ねていくんだなと思いますね。
「ラブストーリー依存症」
となりのホモと庭中が紹介した照巳くんのお話です。
初恋の彼に告白してとられた態度は…距離を置かれることと避けられまくられたこと
でも、恋したい照巳くんはがんばっております。
でも、彼が結納のために照巳のもとから離れると聞いて
なにもかもが急にブチ切れちゃって手首を切ってしまいます。
そこで出会った看護師の八角との出会いはけっして悪いものではなかったのですけど
なぜか食事がのどを通りません・・・
ご飯をたべなきゃ主治医がかなしそうな顔をするからと食事を捨てて食べているふるまでしちゃうのですが
なぜか八角にはばれてしまって・・・
そのことを追及され・・・弱いことをさらけ出すことは恥ずかしくないとさとされます。
リストカットしてから初めて涙を流す照巳
泣くことって人を悲しみのはけ口でもあるのですが、癒しでもあるんですよね・・・
哀しいことからまた立ちあがって頑張って生きていこうとする照巳に八角が落ちたのは・・・
もう恋愛だからしょうがないことですよね(笑)
そうやって喧嘩しながら、また支え合いながら時間を重ねていい人生を歩んでいってもらいたいなーと
ふた組のカップルに想いはせれた物語でした。
砂原先生、コミケに参加されるみたいですけど・・
このふた組のさりげない未来の時間を描いてもらいたいなと
ちょっと呟いてみる(笑)
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