大人同士【キャラ文庫】 [文庫]
秀香穂里 (著), 新藤まゆり (イラスト)
大人同士【キャラ文庫】
(あらすじ)
「作家にいい顔するだけの編集なんて無能だ」優秀だけれど廃刊寸前の文芸誌で燻る編集者の小林に、毎日喧嘩を売ってくるのは同期の時田。分析能力に優れた営業部のホープは、実は小林と同じゲイ。ある夜「外回りで疲れた俺に肩くらい貸せ」と挑発され、つい勢いで抱いてしまい!?犬猿の仲の二人が恋に落ち、やがて週刊誌の黄金時代を築いていく―「他人同士」待望のスピンオフ登場。
「
他人同士1」「
他人同士2」「
他人同士3」
この「他人同士」という作品は一巻のみ発行されて、
あとは諸事情で発行されることがなかったということで
同人誌でちまちままとめたせいでしょうか、なんか人間関係の絡みが中途半端 感じで
三冊も必要なかったんじゃないかなというのが感想だったんです。
この作品はそのなかで同じ会社の先輩でもある小林や時田という魅力的な人たちの
若い頃のお話です。
二人が雑誌という黄金時代を築き上げながら
お互いに恋いに惑い、愛にさ迷いながら
お互いがお互いになくてはならない存在として積み上げていく日々を
お仕事と生活とうまく絡められておりました。
あたしてきにはこっちのオヤジカップルの方が好きです。
「大人同士」
優秀な編集者の小林と、営業部のホープである時田
同じ性癖であることがわかっていながら、
なぜか友人というかあくまでも知り合いというか
同僚程度の付き合いだったはずのふたりなのですが
なぜがなぜか体の関係を持ってしまうのです。
そのことをきっかけにして時田の破天荒さの裏にあるものを感じ取った小林は
時田をくどきまくっていくのです。
小林の口説き文句にすこしずつ気持ちや体が変化していく時田が
可愛くって素敵でした。
「同僚同士」
大人同士では28才のかれらがここでは31才
同居して生活も安定し、仕事にも大きなチャンスが転がってきます。
そうした生活が二人の心にすこしずつ変化をつくっていき
やがて一緒に暮らしている意味がわからなくなった時田と
離れて生活することで時田のありがたみというか、離したくない存在ときがつく小林
28才のころのほうが大人げがあったとおもう小林(笑)
経験者であったということもあるのでしょうが
ワーキングの部分がほんとうに書くのがうまい作家さんだと思います。
楽しく読ませてもらいました。
[1回]
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