忍者ブログ

Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

花色―君をこそ、想ひ初めしか (栗城 偲)

花色―君をこそ、想ひ初めしか (リンクスロマンス) (単行本)
 栗城 偲 (著)
佐々木 久美子 (イラスト)
 
(内容)

男の身でありながらある事情で、密かに亡くなった母・小野小町の身代わりとして生きる小町。ある日、暴漢に襲われた小町は、危いところを精悍な面持ちの公達・深草少将に助けられる。男であることが露見してしまうが、深草少将は秘密を共有し、自由のない小町にさまざまな遊びを教えてくれた。不器用ながらも優しく、唯一小町を男として扱ってくれる深草少将とともに過ごす時間に安らぎを感じていたが、突然くちづけられ …。
 

歴史ものが、特に平安の物語が好きなので購入

一度は読んだのだけれど、“小町”という存在の意味がよくわからなくて感想は放置のままでした。

小野小町という巫女がいて、

ふとした行事で帝に見初められ子までも成すのだけれど

自分の出自が巫女なので、

子供は親王としての出自ををあきらかにせず我が身の身代り?として続くべき存在として育てる。

藤原氏の権力が異様に強かった時代でしたので

おそらく親王として育ったとしても殺されるか、

まったく存在を無視されるかのようにしか生きることはできなかったでしょうが

代々続いているわけでもない“小町”として育てる必要性が全然感じられない・・・

逆に巫女としての神格性を高めるのなら、

他の血のつながりのある女の子に“小町”として存続させるんじゃないかなぁ。


などということは考えずに読んだら面白いお話ですよ♪

男の子としての小町はすごく可愛いので、帝はもとより兄の東宮まで猫可愛がりしております。

出自も秘密も明らかにはしたくないためにできるだけ存在を外に出したくはないのに

でも可愛いからおそばによんで舞を舞わせたり、

歌を詠ませたりしたくなる気持ちがよくわかります。



恋のお相手の深草少将もなかなかいい存在です。

すこうし小町より年齢が上なので大人ぶって小町を守りたくて

でも若さゆえの暴走で勘違いで嫉妬して小町を無理やり強姦しちゃったり・・・

まったくもっていいとこが書けていないような・・・

それでも購いのために百日小町のもとを訪れるその情熱と真摯な気持ちは

小町を守りたいと思っていた周囲の人たちの気持ちまで揺り動かします。


最後の百日目に落馬して風邪をひいてかわいそうな少将でしたが

可愛い恋が実ってよかったと思えました。

あー

でもその暴走が原因で小町に恐怖感を与えちゃったので

一年間のお預けをくっちゃったのはすごく可哀そうだと思ったのですけど

まぁ身から出たさびとでもいいましょうか(笑)


これがデビュー作ということなんで、これからが楽しみです。



拍手[0回]

PR

美男の達人 (小林 典雅 )

美男の達人 (白泉社花丸文庫) (文庫)
小林 典雅 (著)
高峰 顕(イラスト)

(内容)
 
淑女の皆さん、ごきげんよう。美男塾塾頭の箭内です。美男塾―それはイケメン養成所もしくはモテない男救済機関。「すべての男性に素敵な恋を!」と、日々悩める子羊を導いているわけですが、このたび少し面白いことが起こりました。一見モテるはずの爽やかな好青年(郵便局勤務)が説明会を経て入塾したのですが、どうやらうちの講師に一目惚れしたらしく、しかもその相手があの猫かぶり!当塾の有用性が実証される瞬間です、ぜひその目でお確かめください。
 
前回初めて読ませていただいた「嘘と誤解は恋のせい 」が

思いがけない クリティカルヒットな内容だったので
 
休みの今日他の作品はないかと探しに行きました。

BLらしくないBLを運転する息子をしり目に読みふけりましたね(笑)



「美男塾」という名前の男を磨くためのカルチャスクールでの講義が大半で

正確にページ数割出して計算しているわけじゃないんですけど

ぼぼ八割近くは講義なんじゃないでしょうかね?

内容的に言ったらBLにとって肝心かなめのラブが非常に薄いです!!


でも、そんなことがどうでもいいくらいおもしろかったですー(笑)



講義の内容は結婚したい男の方に

女の方の気持ちを伝授し、なおかつ自分らしくみせるための方法を延々と講義してくださります。

ここまでしなきゃ男と女はわかりあえないものなんでしょうか・・・・

でも反面たしかにこういった講義をしてくれるところがあったら

結婚生活がしやすくなるだろうなと思いましたね。

そういう反面、じゃ自分もがんばらなきゃになるんじゃないんでしょうか・・・・

などもう相互理解なんて夢のまた夢とあきらめきった主婦は思うわけです(笑)


あとー

挿絵の高峰さんなんですが、横顔とか、体つきとか洋服の感じがなんとなく

円陣さんに似ているような気がするんですけど~

アシスタントさんかなにかだったのでしょうか?

拍手[0回]

嘘と誤解は恋のせい(小林 典雅)

嘘と誤解は恋のせい (白泉社花丸文庫 こ 6-2) (文庫)

小林 典雅 (著)
小椋ムク(イラスト)
 


 


(内容)
 
大学生の結哉は隣のエリートサラリーマンにこっそりひっそり片想い☆ ある日お節介な先輩に「これでお近づきになれ」と、奇天烈な偽アンケートを手渡され、拒むすべもなく挑むことになるけれど…!? 

裏表紙に書かれているあらすじ・・・
 
問)琴線に触れるBLをお探しのあなたに伺います。 a.恋のきっかけは突拍子もないものに限る b.恋愛成就効果のあるアンケートを体感したい c.『泥酔襲い受』もしくは『洞窟羞恥プレイ』という ワードにちょっとピンときた d.つい、味のある脇役に愛と萌えを感じてしまう e.片想い時と両想い時、それぞれを楽しみたい f.小林典雅または小椋ムクと聞くと胸がトキめく ――以上、どれか一つでも当てはまったあなたは同志です。 (勇気を持って)お買い求めください(ハート)



以前からちまたで大評判だった作者さんですが

花丸文庫と相性が悪いせいもあり手を出すのを躊躇していた作品です・・・

リンクを組んでくださっている「番茶日記・・・・腐女子言行録」のりこさんがお勧めしていたので

今回清水の舞台から飛び降りるつもりでチャレンジすることにしました(笑)

読んだ第一声は・・・

「あーあーーーなんでもっと早くにお勧めにしたがわなかったの!!

あたしのばかばかばか!!」というのが正直なところです(笑)

あとがきによると作者さまは

「今回は普通にBLを楽しんでいただく」というのをテーマとされているようですが

初読みのあたしからすれば十分にコメディも楽しませていただきましたとしか言いようがありません。

今度はこのかたの「普通でないBL」というのも楽しんでみたいです~♪



ということで今回の内容は

過去の恋に傷つけられた記憶をも大学生結哉は

マンションのお隣にすむサラリーマン和久井に一目ぼれ中

お出かけの彼の背中をひっそりとみつめるだけで満足していた結哉です。

が!

ある日結哉の中学時代からの先輩で劇団の近くに結哉のマンションがあるので

なにかと助けてもらっている騎一から日頃の恩返しととんでもないことを提案されます。

とんでもない内容とは・・・

詐称のアンケートをもって隣人のサラリーマン和久井に近ずけというのです

もうねぇ、そのアンケートが非常に馬鹿らしくってコミカルで楽しいのです(笑)

その奇想天外なアンケートの内容に真面目に質問してもらう結哉も面白いのですけど

答えていく和久井の返答もなかなかいいのですよ(笑)

こんなコミカルでテンポいい小説ひっさびさーという感じで楽しく読めました。


純情一途に和久井を思っている結哉なんですけど~

お酒に酔って豹変というか・・襲い受けしちゃうんですけど

それもなかなかエロくてよかったー


あたしのように花丸だからーとためらっているかたがた

もしいらっしゃったらレッツチャレンジでございますー

拍手[0回]

ハニービート (神奈木 智 )

ハニービート (幻冬舎ルチル文庫) (文庫)
 神奈木 智 (著)
麻々原絵里依(イラスト)



(内容)
 
腕利きのボディガード・如月花の前に、臨時の相棒として二年前までコンビを組んでいたユンが現れた。当時、綺麗な外見に似合わぬ激しい性格の花を、三年かけて口説き落としかけていたユンは、花を庇って怪我をしたのを機に突然姿を消していた。思わぬ再会に動揺する花だが、相変わらずアプローチを掛けてくるユンの本心が分からず―!?待望の文庫化。
買うつもりはなかった神奈木さんの本ですが、麻々原さんの絵があまりにもハート直撃だったので

買っちゃった一冊です。

怖いわ・・このBLマジックって(笑)

切ない恋とかは・・まったく関係ないのですが

いろいろな事件がもとに、このふたりの恋も絡んできてなかなか楽しい一冊だったのですが

なんといえばいいのか・・・

自分がこの作中の人物になりきれないまま、小説を読んだという感触です。

誰かの心中になりきって涙流したいときには不向きでしょうが

意地っ張りでプライドが高い受けが恋人に翻弄されて

美味しくなっていく状態を楽しみたいときには最適の一冊だと思います。


お話は腕利きのボデイガードである如月花のまえに新たにコンビを組むと紹介された

ユンが現れた時から始まります。

綺麗でたおやかなかわいさをもった花は非常に自尊心が強く、というか

可愛い外見に似合わない強さをもっておりました。

あるいみ、外見が可愛すぎて中身をきちんと知ってくれないというのが

花のコンプレックスだったせいでよけいに過剰な反応をしてしまうせいというのもあるんだと思いますが。

その花に一目ぼれしちゃい、押せ押せで押してきたのが異常にIQの高いユン

彼らの恋がかなったはずのそのとき事件が起こり

花をかばって受傷してしまったユンは花のもとから姿を消してしまうのです・・・・

消えたことが返事と花は必死になって忘れようとがんばっていたのに

「やり逃げ」男であるユンはひょうひょうとしています。

ある事件を解決にしていくにあたってますますユンの魅力に気がついて魅かれていく花

そんな花の気持ちを今度こそ手に入れたいと思うユン

ふたりの人物設定がものすごくよくて、ふたりの会話も気持の揺れも楽しく読ませていただきました。


拍手[0回]

ぎゅっとずっと抱きしめて (黒崎 あつし)

ぎゅっとずっと抱きしめて (幻冬舎ルチル文庫) (文庫)
黒崎 あつし (著)
子鳩めばる(イラスト)




(内容)

ゲイ専門の高級会員制クラブでバイトしていた玲は、好きになった男の子との「恋愛の仕方」を教わるために店へきた孝一と出会った。真面目すぎる孝一を客として扱うのが可哀想になった玲は、個人的に恋の手ほどきをすることに。まずはデート、そしてキス…。意外とキスは上手だけどベッドでは不器用な彼に、玲はキス以上のことを教えていくが―。



不仲だった両親にはさまれて居心地の悪い子供時代を過ごしていた玲。

玲だけを愛しているといいながら、他に好きな人ができて何もかも捨てて出ていった母

他に家庭を持ちながら、しぶしぶと玲のことを引きとった父は

ある事件を契機に玲のことを見捨ててしまい

大きなマンションに有り余るほどの生活費だけを渡して関わりを求めない。

そういうものだとあきらめてはいたけれど

人肌というかかかわりが欲しくて、

嘘の関係だとわかっていてもゲイ専門の高級会員制クラブでのバイトをしていた玲だったが

ある日、好きになった男の子との恋愛の仕方を教えてほしくて

店に来た孝一と出会う。

まじめでいい人の孝一がこういう店で遊ぶのは似合わないと玲は自ら恋の仕方を孝一に教えていくことにする。

孝一があんまりいい人で優しいので幸せを願いながらも、自分の想いを受け取ってほしいと心の片隅では望むのだけど

過去のいろいろなことがあって、愛情を素直に告白することはできなかったし

孝一が幸せになってほしかったから、孝一の恋を応援していたのも嘘じゃなかった。

孝一からもらった勇気と心の強さで過去に踏ん切りをつけた玲は

心の底から孝一の幸せを応援するのだけど・・・・



ほんというと今回のルチル文庫では黒崎さんの本を買うつもりはありませんでした。

子鳩さんの挿絵があんまりかわいらしかったのと

あらすじ買いでしたけど、けっこう自分の中の萌えポイントをヒットしました。

かわいらしい切ないお話が好きだった自分を思い出せた本です。





拍手[0回]

カレンダー

03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

プロフィール

HN:
Lianha
性別:
女性
自己紹介:
「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


好きな作家さん
木原音瀬さん・可南さらささん・水原とほるさん
水壬楓子さん・ふゆの仁子さん・華籐えれなさん
剛しいらさんなどなど・・・

コメント・トラックバック等大歓迎です

Twitter

カテゴリー

カウンター

最新コメント

[01/09 suuny]
[01/09 suuny]
[11/23 Lianha]
[11/22 さなえ]
[11/07 Lianha]

最新トラックバック

ブログ内検索

BL×B.L.People