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Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

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熱砂の檻からはばたいて(佐々木禎子)

熱砂の檻からはばたいて (講談社X文庫―ホワイトハート) (文庫)
佐々木 禎子 (著)
佐々木 久美子 (イラスト)


(内容)

とつぜん国際会議の新プロジェクトに抜擢された芳人。中東のバルファード国の王子にして次期シーク、ナイジェルからの直々の指名だ。芳人の脳裏によぎるのは、彼のすみれ色のひとみと灼けるような切ない想い出。官能のさなか、幸せの絶頂で去っていった恋人となんでいまさら。だが躊躇する芳人のまえに現れたナイジェルは、自家用ジェットで強引に連れ去っていく…。

普段だったら絶対に手に取らないアラブもの・・・

ですが佐々木久美子さんの表紙のあまりの美しさに魅かれて買っちゃいました。(笑)


 とつぜん国際会議の新プロジェクトに抜擢された芳人
中東の国に過去の思い人がいるという現実にすらとまどっていた彼の前に
次期シーク,ナイジェルが表れた。

 想い出と同じ猛々しい強さを秘めた菫色に輝く瞳
中東の伝統的なスタイルであるヘッドドレスで頭を覆い鷹揚な仕草で芳人の前に現れた・・・・
とうに過去になっていたと自分では思いこんでいたけれど
胸の奥の痛みは鮮やかにぶり返し、こんなにも胸がたかまってしまう・・・・


 ケンブリッジ大学に留学していた時にナイジェルと出会い、恋をしたけれど
ナイジェルの国でクーデーターが勃発し、別れることになったふたり
ナイジェルとともに彼の国に旅立つことはできなかったし
待ち続けた芳人がネットの写真でみたものは
クーデーターの鎮圧という大仕事を終え少しだけ精悍になったナイジェルの写真だった。

 連絡すらくれなかったという現実とともに、この恋は芳人にとってはかけがいのないものだけど
ナイジェルにとってはひとときのお遊びでしかなかったという事実だけだった・・・・

そして時間は流れていたはずだったのに
いま運命のいたずらか、ふたたびナイジェルと糸が絡み合っていく・・・



アラブものに手をだしたいという気持ちはさらさらなかったのですが

佐々木さんという作家さんのうまさでしょうか、とたんに中東の世界に引きづり込まれていきました。

恋が儚くちってしまったこと

そしてそれによって心に疵を抱えたまま生きている芳人

それから、この仕事も順調に進んでいき、

新たにナイジェルに魅かれていく気持ちもすんなりと理解できました。

次期シークとなる男のために幸福を祈りながら、しずかに身を引こうとしていた芳人の想いが

かなしくせつなくそして美しかったです。


時折アダムとイブのお話がでてきました。

聖書での彼らは神にそむき、知恵の実をたべることで楽園から追い出され

一生額に汗して働くこと、苦しんで子供を産みそだてることなどを強いられましたが

もしかしたら何も知らないまま楽園で生きることより、

知った上で苦しむことはあっても、

我が身で得る幸せを実感するために喜んで楽園から追い出されたのかも・・・・


アラブの美しい風景とせつなさと堪能なさりたいかたにお勧めいたします~♪

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プロフィール

HN:
Lianha
性別:
女性
自己紹介:
「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


好きな作家さん
木原音瀬さん・可南さらささん・水原とほるさん
水壬楓子さん・ふゆの仁子さん・華籐えれなさん
剛しいらさんなどなど・・・

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