僕の好きな漫画家 (キャラ文庫) (文庫)
佐々木禎子 (著)
香坂あきほ (イラスト)
(内容)
月刊誌で少年漫画を連載中の瞬は、売れ行き微妙な漫画家。瞬が家庭教師をした元教え子の澄夫が愛読者第一号だ。澄夫の凛としたクールな美貌は、同性から見ても男前。年下なのに料理も洗濯もしてくれて、有能なマネージャーのよう。原稿を手伝ってくれる澄夫に、軽口で「愛してる」と告げる瞬。そのたび、「軽々しく口にしないで」といつもは穏やかな澄夫がなぜか苛立ちを露にして―。
買うつもりはなかったのですけど、
昨日感想を書いた小説家のほうよりはおもしろいかもという直感で購入した一冊です。
挿絵は小椋さんのほうが好みだったんですけど
内容的にはこっちのほうが萌えた一冊です。
元教え子×月刊誌で少年漫画を描いている瞬は売れ方が微妙な漫画家さん
元教え子の澄夫はなかなかな男前なうえに
ベタも塗れるし、洗濯・炊事もなんでもござれ
おまけに瞬のマネージャーとしても有能な大学生
幼い時に家庭教師をしながら漫画絵の夢を語った瞬をはげまし、
つねに前進させてくれるファンでもある。
小さい時のイメージのせいか、いつのまにか瞬の身長をとっくに超えたというのに
あいかわらずどこか弟・・というか、家来というか・・・下僕というか
そういう不憫な扱い方をされています。
口癖で軽く「好きだ」とか、「愛している」を口に出す瞬に
苛立ったような顔をし始めるのも無理はないと思いますが
付き合ってきた期間というか、
ともに過ごした時間が長いせいでよけいにお互いの気持ちが
見えにくくなっちゃっているうえに
素直に告白することもできにくくなっているようです。
最後に書いていたマンガ雑誌が休刊することになり、
絶体絶命の大ピンチに陥った瞬が思い浮かべるのは澄夫だけなんですけど
そこまでいかなきゃ気がつかなかったおにぶさんに恋をしちゃったのだから
有能でできる男である澄夫も
おにぶさんにもわかる恋心に気がついてもらう秘策
というものを編み出さなきゃいけなかったんじゃないでしょうか(笑)
WJにも「バクマン」という漫画で少年ジャンプの裏側の厳しい面をみせていますけど
ほんとうにものをつくるという行為ってたいへん・・・
と気がついた一冊です。
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