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Verger ―果樹園―

アタシの読んだ本(主にBl)の感想を 雑然とたらたらとつぶやいております

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ruin-傷   (六青 みつみ)



ruin-傷 (リンクスロマンス) (単行本)
六青 みつみ (著)
金ひかる(イラスト)


(内容)

幼い頃に親友のライオネルに救われ、身も心も尽くしていたカレスは、彼に同性の恋人ができたことで、初めて自分の想いに気づく。遅すぎた恋の自覚に苦しみながら、懸命に彼の片腕としてカレスは政務に励んでいた。だがある夜、胸の痛みに耐えかねて酒場に出向いたカレスは、暴漢に絡まれたところを山賊のような男・ガルドランに助けられる。カレスは酔った勢いで抱かれ、肉体を責められるその行為に奇妙な慰めを見出すが…。『光の螺旋』シリーズ第三弾。



痛ましい・・・としか言いようがない話でした

木原さんも痛い作家さんで有名でしたが、またそれとは違う痛みの作家さんでした

幼いころより存在を母や父に否定され続けた幼子は愛すること

愛されることに渇望していたのにとうとう報われることなく遠い縁戚の家に追い払われてしまう

縁戚の家で得たものは家族・・・

その中で一番執着していたライオネルの愛情を得たいと願っていたのに

とうとうライオネルの愛情はカレスに向くことはなく

他者にその愛情を奪われてしまう

やりきれない恋心を救うためにカレスは暴漢の手に落ちようとしてしまうほどの行動に出てしまう

そこで出会ったガルドラインによってカレスは救われようとしてたのだけど

幼いころからの自分のように醜い子供は誰にも愛されないという思い込みが強いためと

ライオネルへの報われない思いによって

なかなか素直にガルドラインの手を取ることができなかったのが

ほんとうに痛ましい

最後に心を半分空に浮かべたまま

求めていた愛情を手に入れることができたのだけど

正気のままならおそらくこの幸せを手に入れれることができなかった

カレスの孤高の魂がいつか救われるように祈りたい気持ちでいっぱいです





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プロフィール

HN:
Lianha
性別:
女性
自己紹介:
「風と木の歌」に触発され
juneで開花w?
一時はこの世界から脚を洗っておりましたが
またどっぷりとつかっております


好きな作家さん
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水壬楓子さん・ふゆの仁子さん・華籐えれなさん
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