これは「牛泥棒」に収められている続編です
「牛泥棒」の事件が解決し、家・田畑ともに売りつくし
残った借財を返すために慎ましい生活を営んでおります
ここからは徳間が飼っている 鬼の 桑葉 が大活躍です
主人公以上の活躍とでもいいましょうか(笑)
一番心に残ったのは
亮一郎が不機嫌に帰ってきたとき、
おしろいの匂いをまとわり付かして来た瞬間
感じた焼け付くような思いを徳間は
靴を磨くという日常の家事をこなしながら解釈していくのです
想いが遂げられて、夢のように感じている自分
亮一郎の幸せを願っている自分
そして、彼のために身を引こうと考える自分
亮一郎に愛される女たちに嫉妬する自分が目に見えてきたとき
そんな醜い自分を晒す前に消えてしまいたいと感じること
恥を感じる気持ちが
自分も恋も 品格 を高めていくのだなと感じた一瞬です
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