センチメンタルなビスケット (新書館ディアプラス文庫 221) (文庫)
松前 侑里 (著)
RURU(イラスト)
(内容)
春、四月。美大の講師でもあった恋人の広之に誘われ、憧れのデザイン事務所に就職した希望。だが顔合わせの日、広之に奥さんがいたことが分かる。速攻で広之とは別れたものの、事務所には残ることになってしまう。ところが入社後の一番の問題は希望が以前から尊敬していたもう一人のアートディレクター、剛だった。希望の教育係になった彼は「顔入社」だの「コネ入社」だのなにかと希望にイジワルで!? 書き下ろし。
松前さんの作品だと受けの主人公は恋とか、愛とか、家庭とかに実に飢餓感を感じているんですけど
自分はそういうものに不幸を与えるだろう不倫に対して実に寛容なんですけど
この作品ではめずらしく恋しいと思っていたひとが結婚している事実に気がつくと
あっさり、さっぱりお別れを告げちゃうんです。
こうもあっさりと別れを告げることができるなら
なんか逆にそこまでの想いでしかなかったんじゃないかな・・・・
なんて考えてしまいました。
不倫だと知っていて恋に落ちたわけじゃない
だからといって不倫であると気がついただけであっさりと別れをきめちゃえるくらいの恋でしか
なかったんじゃないでしょうかねぇ・・・・
このブログを書く前に読んだ松前さんの作品「水色ステディ」「ピュア2/1」は不倫はしていましたが
その不倫はその子たちが生きていくために必要な二股というか
想いをつらぬくためにそうするしかなかったみたいな切実感があったような気がします。
優しい想いで人をみていくために必要不可欠であるみたいな・・・
同じ世界観で書き続けていくと読者は飽きるし
違う世界を描き始めたら萌えないと失望を感じてしまう。
我儘な読者ですいませんといいたいです・・・・・・・
お話の中で印象的というか、やたらうらやましかったのはその職場環境です
残業はともかく徹夜はしないとか
お昼は優雅に豪華な仕出し料理であるとか
おやつも職員の好みで豪華なケーキ・・・・・
お昼の時間すら一定でない我が職場を鑑みて
ちょっとうらやましいというか、
もはやありえんだろうなどという突っ込みをしたくなったのはあたしだけですか・・・
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